【レビュー】スイッチ版『バトルシェフ』はパズルとアクションで2倍楽しい名作

ゲームレビュー
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

最近は大手メーカーのゲームだけでなく、小規模なスタジオが開発したインディーゲームも大きな注目を集めていて、任天堂も『インディーワールド』や『ニャニャニャ!ネコマリオタイム』などで取り上げる事が増えてきました。

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)は手ごろなインディーゲームと取り分け相性が良く、日に日に配信されるタイトルも増え続けているので…、なかなかすべてをチェックするのは難しいところです。

インディーゲームは個性や独自性の強いタイトルも多いので、今まで見た事のない新しいジャンルのゲームにも出会えるかもしれません。

※この記事は2018年3月28日に投稿した記事を再構築したものです。

パズルとアクションを融合させた『バトルシェフ・ブリゲード』

アクションゲームやパズルゲームは様々なスタジオが開発していますが、2017年11月23日に配信された『バトルシェフ・ブリゲード(Battle Chef Brigade)』は、アクションとパズルを融合させた新しいゲームデザインが話題になりました。

まず『バトルシェフ』がどんなゲームか説明すると、主人公の女の子『ミナ』は料理人であり、栄誉ある『バトルシェフ』の一員になるためにブリゲードに赴き、他の料理人と時に協力しながらトーナメントの優勝を目指す…というストーリーになっています。

料理人として大会に参加しているのでもちろん披露するのは『料理』なのですが、その為に必要となる食材も自分で調達するのがバトルシェフの心得であって、キッチンでのバトルは『狩り』と『調理』の両方をこなす必要があります。

まずは食材を集めるために外に出て魔物を狩るアクションパートと、その集めた食材を混ぜ合わせるパズルパートに分かれていて、限られた制限時間の中でいかに効率よく両方の要素をこなせるかが重要になってきます。

また、物語もかなりしっかりと作り込まれていて、最初はただトーナメントで優勝を目指していただけのハズだったのに、気が付けばミナは少しずつ予想外の大きな事件に巻き込まれ…、最後にどのような結末を迎えるのかはぜひプレイしてみて欲しいと思います。

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狩りのアクションパートはスタイリッシュで楽しい

バトルシェフの勝負は1対1であり、対戦相手より美味しい料理を審査員に提出できれば勝利となるのですが、最初にお題の食材が発表され、その食材を使った料理を作るのがひとまずの目標になります。

まずは食材を確保する為に外に出て『狩り』をする必要があり、このパートは完全に2Dの横スクロールアクションゲームです。

フィールドに点在する魔物をナイフや魔法で倒し、ドロップした食材を拾い集めていくのですが、ミナのカバンには限りがあるので、持ちきれなくなる前に一旦キッチンに戻って棚に置いてくる必要があります。

すべての敵を倒そうとするとすぐに食材でカバンがいっぱいになってしまうので、まずはお題になっている魔物を優先的に狩りに行くのか、倒しやすい敵をたくさん倒すのか、大型の魔物を倒して質の良い食材を手に入れるのか…、勝負の内容に合わせた狩りも重要なポイントになります。

ミナのアクションはかなり豊富で、Yボタンの連打でナイフの連続攻撃が出るだけでなく、↓とYでスライディング攻撃、↑とYで切り上げ攻撃、そこから更に空中での連続攻撃などなど…、一般的なアクションゲームと比べても遜色ないほどよく動きます

また、Xボタンには『魔法』が割り当てられていて、いわゆるMPのような『マナ』を消費する事でナイフを敵に投げつけたり、竜巻を引き起こしたり、敵の背後に瞬間移動したり、通常攻撃と組み合わせれば様々なコンボを繰り出せます。

中には好戦的で近づくのが難しい魔物も存在するので、投げナイフで遠くから安全に処理したり、竜巻で動きを止めてから接近戦に持ち込んだり…など、少し工夫して効果的な戦い方を考えるのも大切です。

普段アクションゲームを遊ばなくて不安だ…という方も、ゲームの序盤ではしっかりとチュートリアルが用意されていますし、『絶対に倒さなくてはいけない』という敵もほとんどいないので、いっその事苦手な魔物は無視して倒しやすい魔物で食材を集める作戦も有効です。

敵の種類は多種多様で、植物が変異したような小さな魔物から、かなり体力の多い牛のような魔物、果てには強力な火炎攻撃を繰り出してくるドラゴンなどもおり、腕に自信のあるプレイヤーはぜひ大型の魔物にも挑戦して欲しいと思います。

ただし、あまり狩りに手間取ると調理に回す時間が無くなってしまうので…、状況に合わせて無理をし過ぎず狙う魔物を絞る考え方も大切になります。

このゲームの面白いのが、魔物の生態を利用する事で調理に活かせるところです。

例えば『チープッチ』という小さな鳥のような魔物は、普段は動き回っているだけでこちらに危害は加えてこないのですが、地面に食材が落ちているのを見つけると駆け寄って一口で食べてしまいます。

せっかく魔物を倒して食材をドロップしたのに、チープッチに食べられて損な気持ち…になるところですが、食材を食べて満腹になったチープッチはその場でタマゴを産み、それを新たな食材として拾う事ができます

更に、その産み落とされたタマゴを何回か攻撃すると殻が割れ、今度は食材ではなく特殊な効果を持った『ソース』として活用できるので、むしろ手持ちの不要な食材をチープッチに与える作戦も有効かもしれません。

このような特性を持った魔物は他にもいて、プレイヤーの特定の行動によって新しい食材が生まれる事もあるので、魔物の生態を観察して掴むのも大切な要素になっています。


お題に合わせて鍋をかき回すグルグルパズル

必要な食材が集まったら、今度はキッチンに置かれた鍋やフライパンなどの調理器具の前に移動して、手に入れた食材をどんどんと入れていきます。

使いたい食材を入れ、火を点けたら今度は鍋をぐるぐるとかき回すのですが、アクションゲームだった狩りのパートとは打って変わって今度はパズルゲームになります。

狩りで手に入れた食材にはそれぞれ『赤』『緑』『青』のジェムが設定されていて、鍋の中でそのジェムを回転させながら3つ繋げる事でレベルの高いジェムに変化し、料理のスコアが上昇していきます。

基本的にはスコアを高めた料理を審査員に提出して、『お題に沿っているか』『審査員の好みを理解しているか』などを評価してもらった上で、対戦相手より高い点数が得られれば勝利となります。

食材に何色のジェムがどれだけ含まれているかは、狩りのパートで食材を拾うときに表示されるので、例えば青いジェムの入った食材を集中的に集めたり、狙いを絞って狩りをすると調理もやりやすいかもしれません。

また、料理の評価をする審査員は最初に『赤いジェムの入った料理が好き』など好みを発表するので、それに合わせた色のジェムを多く使うと高得点が狙いやすくなります。

こちらもゲームの序盤でチュートリアルが用意されていますし、とにかく手に入れた食材をたくさん入れて、くるくる回転させながら3つ揃えていけばどんどんスコアは増えていくので、遊びながらだんだんコツが分かってくると思います。

しかし、せっかく良い食材が手に入ってもここで失敗すれば水の泡、制限時間内に料理を提出できなければ減点になりますし、食材が余れば狩りに費やした時間も無駄になってしまいます。

更にゲームの終盤ではパズルの難易度を高める要素がいくつもあって、例えば序盤では1人だった審査員がトーナメントの後半では2人になり、それぞれの好みに合わせた2つの料理を時間内に作らなければなりません。

また、食材に3色のジェムだけでなく『骨』や『毒』といった扱いにくいジェムが混ざっていたり、食材の質が悪くてかき混ぜすぎるとジェムが壊れてしまったり…、限られた時間の中で適切な調理方法を考える必要が出てきます。

こういった要素を聞くと難しそう…と思うかもしれませんが、このゲームにはお金の概念があって、ショップで新しい調理器具や本を買う事でバトルを有利に進められます

例えば『神秘の火鍋』という調理器具を購入すれば、本来は3つのジェムを繋げなければ料理のレベルが上がらないのですが、赤いジェムに限り2つ繋げるだけで料理のレベルが上がるようになるので、少ない食材でも高品質の料理が作れます。

また、『まな板』を購入すれば食材からいらないジェムを消せるようになるので、『骨』や『毒』といった面倒なジェムもあまり悩む必要がなくなります。

一応『毒』のジェムでも鍋の中で3つ繋げれば高品質な料理に繋がるのですが、何回も毒のジェムを動かすと破裂して料理の質が下がってしまいますし、また処理しきれずに料理の中に毒が残っていても減点になるので、3つ揃えられる自信が無ければ素直にまな板で取り除くのが安全かもしれません。

そして調理器具より個人的にお世話になったのが、お店で買える『本』です。

本は調理そのものを助けくれる訳ではありませんが、本を持っている状態で特定の条件を満たすと審査員からボーナスの得点をもらえ、かなりバトルに勝ちやすくなります。

条件は例えば『同じ食材を5個使って料理を作る』という簡単なものから、『毒や骨の入った食材を10個使った料理を作る』というなかなか難しいものまであって、購入した本によって狙えるボーナスが変わってきます。

個人的には『お題の食材以外は植物系の食材だけを使う』というボーナスが狙いやすくて、審査員からの加点も大きいですし、植物系の食材は無理に魔物を狩らなくても集めやすいメリットもありました。

ゲームの後半は対戦相手も強くなってくるので、なかなか勝てなくて進めない…という方は、ぜひ本を買ってこのボーナスを狙ってみてください


広がる世界観と個性的なキャラクター

ミナの目的は最初に書いた通り『大会で勝ち進んでバトルシェフの一員になる事』なのですが、ミナの周りで起こった異変をきっかけに、少しずつ大きな事件へと巻き込まれていきます。

ネタバレになる事は書けませんが…、少なくともただトーナメントを勝ち進むだけではなく、しっかりとやり応えのあるシナリオが用意されているのは間違いありません。

そしてこの物語をより魅力的にしているのが個性的なキャラクターで、主人公のミナを代表とする一般的な人間から、心優しくも力に優れるバーサーカーの『スラッシュ』や、黒い翼の生えた頭脳明晰な美女『キリン』、大柄なオークでありながら臆病でお菓子作りを得意とする『ウォルト』など、様々な種族のキャラクターが登場します。

グラフィックはすべて手書きのイラストのように描かれていて、各キャラクターのアニメーションもとても滑らかに動くので、ドットや3Dポリゴンとはまた違った暖かみも感じられます。

出番は少ないですが、『クオツァル』などしっかりと可愛いキャラクターも抑えているのは流石です(ΦωΦ)

また、キッチンのバトルは使った食材によって完成する料理も変わってくるので、『あの食材からこれができたの!?』なんて意外性も有り、魔物だからこそ作れる独特な料理の見た目に注目するのも面白いと思います。

ただし『バトルシェフ ブリゲード』はシカゴで開発されたゲームなので、キャラクターボイスをONにしても英語で再生されたり、テキストの翻訳もいくつか誤字脱字が見られますので…、気になる人はどうしても気になる…かもしれません。

それでも補って余りあるほど面白いのは間違いないので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。


自分のプレイスタイルに合わせられる魅力

という訳で、今回は個人的にオススメのインディーゲーム『バトルシェフ』について紹介してみました。

ルールだけを見ると難しそうにも感じるかもしれませんが、ゲームにはしっかりとチュートリアルが用意されていますし、街では『バイト』という形でテクニックを学ぶ事もできるので、遊びながら上達を感じられる良いバランスになっていると思います。

また、苦手意識のある魔物は無理をせず無視したり、新しく購入した調理器具に合わせて材料を集めたり、アクションが難しければパズルに重点を置いて行動したり…、自分の遊びたい方法で攻略できる幅の広さが意外とあるゲームです。

(実は終盤は結構難しいので、ぜひボーナスを活用してみてください…!)

全6章のストーリーは15時間程度のボリュームがある上に、毎日違ったお題が配信される『デイリーチャレンジ』も用意されているので、配信価格の2,100円分は十分に楽しめるかと思います。

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コメント

  1. 匿名 より:

    前にセールやってる時に買い逃してそのまま来てしまっているソフトだったな
    興味は引かれてるソフトだけど、ゴルフストーリーもまだ終わってない・・

    • 管理人のみう太 より:

      短期間だけセールやってたんですよね、またセールするのかな?
      最近はインディーもクオリティが高くて、パッケージソフトに匹敵するくらいやり込めたりしますよねー。
      機会があったら是非!

  2. 匿名 より:

    へぇ~ネコマリオでの紹介で随分欲張りな内容だと思ったけど楽しそうだ
    積みゲ片付いたらやってみようかな

    • 管理人のみう太 より:

      意外とストーリーもしっかりとしてて、ほどよい慌ただしさが楽しいゲームですよー。
      難易度がちょっと高い…?かもなのでコツがいりますけど、ボーナスとかを意識すればちゃんと突破できる難易度になっています!

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