リンクがもしかしたら『目からビーム』を出していたかもしれなかった話

任天堂のゲーム
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どうもみう太です(ΦωΦ)

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)の本体と同日に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が発売され早や1年…、次はそろそろネコ目の『トゥーンリンク』の出番ではないかと期待しています。

ゲームキューブの『ゼルダの伝説 風のタクト』で初登場したトゥーンリンクですが、今回は彼のデザインにまつわる記事を書こうかなと思います(ΦωΦ)

参考の記事はこちら

『想像を超えた』トゥーンリンク

猫のような目にデフォルメされた『トゥーンリンク』は、ニンテンドー64で『時のオカリナ』や『ムジュラの仮面』を遊んでいたプレイヤーにとって予想外のデザインであり、衝撃を受けた方も少なくないかと思います。

特に2000年のゲームキューブのデモ映像では、『時のオカリナ』のリンクを更に進化させたものが使用されていたので、そのギャップはかなり大きなものでした。

 

 

しかし、新しいゼルダを作るに当たって開発スタッフは、ただリアルにしていく事が本当の進化なのかに悩み、このまま開発を進める事にスタッフみんなが違和感を持っていたそうです。

そんな中、デザインマネージャーの春花良紀さんが新しいリンクのデザインを突然提案し、『このリンクなら気持ちいアクションが作れる!』と方向性が定まった事を明かしています。

デフォルメしたからゲームが広がった

『トゥーンリンク』という呼び名は後々『大乱闘スマッシュブラザーズ』の影響で定着しましたが、発表当時はこのデザインに対して反発も多く、特に海外では『嫌いなキャラクター』のランキング上位にも入る事がありました。

しかし、開発スタッフとしては『写実的にすれば写実的にするほど、ゲームとして分かりにくくなる』事を危惧していて、トゥーンの世界にデフォルメする事で問題を解決できたそうです。

例えば、ダンジョンの中に謎を解くスイッチがあるとしたら、そのスイッチを光らせる事で『さわれる』事を伝えられますが、周りがリアルになればなるほどそういった演出が浮いてしまい、世界観のバランスも難しくなってしまいます。

それに対して世界をトゥーンで描く事で、あからさまな仕掛けを用意しても『アニメ的な表現』として受け入れられやすく、謎解きもユーザーに分かり易く伝える事が可能になりました。

デフォルメされたグラフィックはキャラクターや表現にも表れており、例えば序盤の『魔獣島』においては、リンクが海賊船の砲台で飛ばされ、壁にぶつかって張り付くようなシーンがあります。

これこそまさにアニメ的な表現で、もしリアルなテイストのリンクであれば、このシーンが再現される事はなかったのだと思います。

また、デフォルメされたキャラクターは本来の人間の等身とは大きく違い、実際にはあり得ないような頭の大きさだったり、手足が極端に短いキャラクターも数多くいるのですが、それであっても違和感が生まれない面白さが感じられます。

 

『リアルにしないからゲームらしい』という考え方は今でも引き継がれており、最新作である『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』においても、景色や武器のグラフィックなどはリアルでありつつ、表現に関しては敢えてリアルにしていない部分があります。

例えば、天候が荒れている時に金属製の装備品を着けていると落雷を受けてしまう事がありますが、現実世界では金属を身に着けていてもいなくても、落雷の可能性は本来変わりません。

しかし、そこを『金属には雷が落ちる』という設定にする事で、より『ゲームらしさ』を追求する事が出来る、という事になります、

目が大きいんだからビームとかどう?

デザインの方向性が決まった『トゥーンリンク』ですが、任天堂の代表的なクリエイターである宮本茂さんや手塚卓志さんから、『だからこんなに目が大きかったのか、とゲームの中で納得する要素がほしい』という意見を貰い、表現に関するこだわりがより一層強まったそうです。

これもデフォルメにした事によるメリットで、リアルなグラフィックのキャラクターが喜怒哀楽をコロコロ変えると違和感というか、むしろ不気味な印象を与える事になってしまいますが、トゥーンリンクの世界であれば、アニメと同じように表情の大きな変化も違和感が生まれにくく、目や口の動きのパターンが非常に幅広くなりました。

(ムジュラの幸せのお面屋とかは不気味ですよね(ΦωΦ))

そこで目の大きさを活かして『リンクの目線』をヒントにし、リンクがどこを見ているかを追う事で謎解きの糸口を掴めるようになっています。

その最中で、これだけ目が大きいんだから『ビームを出したら?』という意見も持ち上がり、これが採用されていたら最新作の『ガーディアン』のようなリンクが生まれていた可能性もあったかもしれません。

『さすがにビームはないと思う』と却下されていましたが、むしろ意見を出すまでも無く却下になりそうなアイデアも、開発の度に検討されているのは少し面白いところです。

『目線』というシステムを採用する事でトゥーンリンクのデザインにも意味が生まれましたが、他の作品でもデザインに意味を持っているキャラクターが何人かいます。

代表的なタイトルである『スーパーマリオブラザーズ』のマリオは、ファミコンの少ないドットだけでも、どちらを向いているかが分かり易いように『ヒゲ』が付けられ、髪の毛のドットを抑えるために『帽子』を被せ、ジャンプの時に動きが分かるように『白い手袋』をはめ、ゲームの機能を活かすために設計されたデザインになっています。

大きなブームとなったスプラトゥーンも、当初はウサギのようなキャラクターで開発が進められていましたが、『なんでウサギがインクを塗るの?』という質問に対して、合理的に理由を説明する事が出来なかったそうです。

しかし、後に『インクを吐く』と『インクを泳ぐ』というシステムが少しずつ固まり、どちらの要素にも当てはまる『イカ』がモチーフに選ばれ、『ゲームからキャラクターが生まれた』代表的な作品と言えるかと思います。

『ゼルダの伝説』は最初にリンクのデザインが生まれ、そこを起点に形が作られていきましたが、それでも『デザインの意味』は変わらず重要視されているようです。

ビームリンクとかスマブラで見てみたい…

そんな訳で、タイトルうんぬんと言うより『何故トゥーンリンクのデザインになったのか?』みたいな記事になりましたね(ΦωΦ)

結局、目からビームを放つリンクは生まれなかったのですが、もしここでリンクにそんな能力が実装されていたら、他のタイトルにも影響を及ぼしていた…かもしれません。

ただ、そもそもゼルダの伝説においては豊富なアイテムや武器も特徴的で、ビームが撃てる装備くらいならそこまで珍しくもなく、リンク自身がビームを放つ意味があるのかは微妙なところです…。

しかし単純にその絵は非常にインパクトが強いと思いますので、(もう過ぎたけど)エイプリルフールネタでも何でも一度見てみたいなぁと思います(ΦωΦ)

コメント

  1. 放浪ホーロー より:

    リンクの目はカランメイダだった…!?

    • 管理人のみう太 より:

      ビーモスとかにも対抗できたのかもしれない…!
      普通にビームの出るアイテムを持たせればそれで良いんですけどねw

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