クッパ軍団の『カロン』は、本当にノコノコが骨になった姿なのか調べてみた

キャラクターの話
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こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント

大魔王クッパの率いるカメ一族では、『ノコノコ』や『パタパタ』が一般的な兵士として主に活躍していますが、そんなノコノコたちが未練を残したまま骨になった姿といえば『カロン』に他なりません。

カロンは『スーパーマリオブラザーズ』シリーズを始めとした2Dアクションゲームにたびたび登場し、踏みつけてもすぐ復活する打たれ強さだけでなく、骨を投げつけて攻撃してきたり、羽の生えた『パタカロン』として襲い掛かってきたり、長い歴史の中で年々進化を続けています。

ここ数年では『マリオパーティ』や『マリオテニス』などにもプレイアブルキャラクターとして登場していて、2005年発売の『マリオカートDS』では、まさかのノコノコを差し置いてレーサーに抜擢されるなど、時に思いがけない活躍も見せていました。

倒す手段の限られる優秀なカメ一族

ノコノコが骨だけになった姿とされる『カロン』は、一見しただけではあまり強そうには見えませんが、踏みつけてバラバラにしても時間が経つと再び組みあがり、何事もなかったかのように再び動き出すタフな敵キャラクターです。

作品によってはファイアボールや、タヌキマリオによるしっぽ攻撃なども効かず、ノコノコのコウラやスターの無敵を利用しなければ簡単には倒せないのもあって、砦の狭い通路で出くわすとなかなかの苦戦を強いられます。

クッパ軍団としてはかなりの古参で、同じアンデッド系のキャラクター『テレサ』と同期、今やクッパの参謀としておなじみの『カメック』よりも実は先輩にあたり、長きに渡って活躍を重ねてきたのは間違いありません。

そんなカロンは、任天堂の公式ガイドブックなどでも「ノコノコが未練を残し全身が骨になった姿」と明記されているのですが、これが本当なのか「ノコノコとカロンの特徴を比較」しながら調べてみたいと思います!

ノコノコに合わせてビジュアルも変化したカロン

まずクッパ軍団を代表する一般兵士『ノコノコ』の初登場作品は、1985年発売の『スーパーマリオブラザーズ』になります。当時からコウラの色は緑と赤の2種類に分かれていて、それぞれ崖際で立ち止まるか、そのまま直進するか、行動パターンにも違いがありました。

初登場から40年近く経つノコノコですが、そのビジュアルは今でもほとんど変わっておらず、「マリオの代表的な敵キャラクター」として完成されたデザインであることがうかがえます。

ただ、この40年間でもっとも大きな変化といえばその立ち振る舞いで、近年のノコノコはブーツを履いて2足歩行が当たり前になっていますが、ファミコン時代のノコノコは基本的に本物のカメさながら4足で地を這うように移動していました。

1988年の『スーパーマリオブラザーズ3』に初登場したカロンも、説明書にはノコノコと同じように4足で歩く様子のイラストが描かれていて、「ノコノコがミイラ化したのか?」と一文が添えられている通り、まさにノコノコをそのまま骨にしたキャラクターといって差し支えありません。

1990年に『スーパーマリオワールド』が発売されるとノコノコは2足で歩くようになり、今やそれがスタンダードになっていますが、カロンも同様にブーツを履いた2足歩行に変更され、公式イラストでも立ち上がって骨を振りかぶっている様子が描かれました。

つまるところノコノコとカロンはもともと同一の種族なので、ノコノコの見た目が変化すれば、それに伴ってカロンの見た目が変化するのも当然であり、ある意味二人三脚で歴史を重ねてきた…といえそうです。

『スーパーペーパーマリオ』のカード説明文によると、クッパへのあつい忠誠心が今のカロンを動かしているらしく、その未練もあってかマリオを見つけると近づいてきたり骨を投げてきたり、ノコノコに比べて攻撃的な一面がよく見られます。

また、肉体を失い骨だけになったことでノコノコ以上に身軽な体になり、『マリオカート8 デラックス』ではなんとベビィマリオやベビィルイージと同じ重さに設定されていて、全レーサーの中でも2番目に軽いカテゴリーに含まれています。

近年では「魔法が使える」タイトルもいくつかあって、『マリオパーティDS』では魔法でドンキーコングを石化させていたり、『マリオテニス エース』ではバラバラになった体を自由に浮かせて移動したり、生身のノコノコではできないことを増やしているようです。

カロンほどの未練を持っていない?「ホネノコ」の存在

カロンも長い歴史の中で様々な亜種が登場し、パタパタのように羽の生えた『パタカロン』や、通常のサイズより大きめな『でかカロン』などが存在しますが、『ペーパーマリオRPG』にてマリオの前に立ちふさがったのが『ホネノコ』と呼ばれる種族です。

ホネノコは物語の比較的序盤に登場し、カロンに比べればステータスもかなり低めに設定されています。しかしクリスチーヌの「ものしり」によれば、ホネノコも名前の通り「ホネになったノコノコ」らしく、死後の姿が複数あるのは不思議にも思えます。

カロンとホネノコの違いは、やはり「未練を残しているかどうか」で、マリオに対する恨みや、クッパへの忠誠心が強いノコノコでなければ、よりステータスの高いカロンへは生まれ変われないのかもしれません。

また、すべてのノコノコが死後ホネノコやカロンに生まれ変われるのかは不明で、例えばペーパーマリオRPGに登場する巨大なドラゴン『ゴンババ』は、かつてハナハナ村一帯をたびたび襲い、何匹ものノコノコを捕食してきた過去を持っています。

そのため、ゴンババ城には無数のノコノコの骨が散乱していますが、ホネノコとして動くものと動かないものがあって、やはり現世への強い未練が必要なのか、もしくは骨になってからさらに年月が必要なのか、蘇るのにも何か条件があるようです。

また、ここら一帯の骨になったノコノコは、基本的にクッパ軍団の兵士ではなく、村に住んでいた平和的なノコノコたちなので、それもあってカロンではなく、あまり戦闘力の高くないホネノコに生まれ変わったのかもしれません。

ついに描かれた、ノコノコからカロンへの直接的な変化

「カロンはノコノコの成れの果ての姿」とは公式でもたびたび紹介されてきましたが、それを示唆するようなセリフや演出はあっても、直接的にノコノコがカロンに生まれ変わる瞬間は、未だゲーム内では表現されたことがありません。

しかし2023年に公開された映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』では、クッパの機嫌を損ねてしまったノコノコが炎で燃やされ、その後カロンとして再登場するシーンが描かれています。

これまでカロンの登場するステージといえば、溶岩の煮えたぎるお城だったり、長い歴史を持つ砂漠の遺跡だったり、はるか昔に亡くなったノコノコが亡霊のごとく蘇ったかのようなイメージでしたが、ここまで短期間でノコノコからカロンに変化する演出はかなり珍しいのではないかと思います。

ただ、似たようなケースが過去にないわけではなく、2006年にDSで発売された『New スーパーマリオブラザーズ』ではワールド1の城にクッパが登場し、マリオが溶岩に落として倒すと、ワールド8の城で『ほねクッパ』として復活し勝負を挑んできました。

ほねクッパを倒した後はクッパJr.がその体を回収し、魔法の壺に投入して生身の体を取り戻していますが、やはり溶岩の中でもがいているうちに肉体が溶けてしまったらしく、その設定の生々しさは当時かなり話題にもなっていたのを覚えています。

ただ、近年は「ほねクッパ」と「クッパ」で別人として扱われることが多く、『マリオパーティ アイランドツアー』ではクッパが「まさか、ほねクッパを倒すとは!」と発言するように、クッパ軍団の一員として数えられているようです。

カロンもノコノコが溶岩に落ち、肉体を失った姿なのかは定かではありませんが、確かにマリオに溶岩に落とされた結果なのだとすれば、「この世に未練を残したノコノコ」というのもうなずける…かもしれません。

ちなみに、カロン自体は炎に対する耐性が作品によってバラバラで、『スーパーマリオブラザーズ』を始めとした2Dアクションゲームでは基本的にファイアボールが効かず、『スーパーマリオメーカー2』においては溶岩にも浮かぶ『カロンのこうら』が登場しています。

一方で『マリオストーリー』を始めとしたRPG作品では、カロンは普通に倒しても数ターン経つと復活してしまいますが、炎やバクハツで攻撃するとダメージが増加したり、骨ごと燃え尽きて復活しなくなったり、明確な弱点として設定されているようです。

本当に未練が残っているのかは怪しい…?

というわけで今回は「ノコノコとカロンの関係性」を中心に調べてみましたが、やはりノコノコとカロンはもともと同じ種族でありながら、強い未練やクッパへの忠誠心が故に、骨だけになっても動いている姿なのは間違いないようです。

ただ、ここ数年でカロンも『マリオカート』や『マリオパーティ』などに登場し、普通にマリオファミリーと肩を並べて楽しんでいたり、作品によってはクッパを裏切ったり、本当に強い未練が残っているのかは少し怪しい気もします。

もしかしたら『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のシーンを再現して、今後のゲームでもクッパと一緒に現れたノコノコが炎のブレスに巻き込まれ、カロンに姿を変える…なんて可能性もあるのかもしれません。

とはいえ、目の前でノコノコの肉体が燃え尽きて骨だけになる、という演出はかなり生々しくもあるので、やはりそこはギャグの要素として扱えるよう、できるだけコミカルに描いてほしいと思う今日この頃です。

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