FE『烈火の剣』をリメイクするなら黒い牙にスポットを当てたサイドストーリーを遊んでみたい

任天堂のゲーム
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

シミュレーションRPGの金字塔といえば任天堂の『ファイアーエムブレム』が有名ですが、2019年に発売された最新作『ファイアーエムブレム 風花雪月』は、先生として華やかな学園生活を体験できる一方で、三つ巴の戦争の無情さや厳しさの描かれ方が大きな話題を呼びました。

これまでも様々なシリーズが展開されてきましたが、2022年6月24日には一騎当千の要素を取り入れた『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』も発売予定で、どのようなオリジナルストーリーが語られるのか楽しみです。

今でも強く思い出に残っている『黒い牙』

そんな今でも非常に人気の高い『ファイアーエムブレム』ですが、個人的に特に思い出に残っているのが2003年にGBAで発売された『ファイアーエムブレム 烈火の剣』で、これが私の初めて遊んだFE作品でした。

『烈火の剣』は2002年に発売された『ファイアーエムブレム 封印の剣』の続編に当たりますが、時系列としては『封印の剣』の20年前が舞台になっているので、両作品を遊ぶとより世界観を深く楽しめる作りになっています。

今から20年近く前の作品なので、触れたことのない方も多いかもしれませんが…、以前に海外のゲーム情報サイト『THE VERGE』にて、『ファイアーエムブレム Echoes』のディレクターを務めた中西健太さんは『次にリメイクするなら封印の剣が良い』とコメントしていました。

もしこれが実現するのならば、直接的なつながりのある『封印の剣』と『烈火の剣』の両方を併せてリメイクされる可能性もあるのかもしれません。

そして、リメイクするのであれば個人的には『烈火の剣』で重要な役割を担った集団『黒い牙』について深く掘り下げて欲しく、彼らを中心としたストーリーがあったら良いな…と思ったので、今回は『黒い牙』の魅力などについて取り上げてみようと思います!

裁けぬ悪を裁く組織『黒い牙』とは

『ファイアーエムブレム 烈火の剣』は冒頭で書いた通り『封印の剣』の20年前を描いた作品ですが、『黒い牙』はそれよりもさらに10年以上前に『ブレンダン・リーダス』が立ち上げた暗殺組織になります。

暗殺組織といえば聞こえは物々しいですが、主に弱者を食い物にしていた貴族や悪徳商人をターゲットにしていて、手に入れた金品を領民に分け与えていたことから義賊として高い人気を得ていました。

当初は構成員も両手に満たないほどの小さな組織でしたが、この思想に共感する者であれば出自や身分を問わずに入団を認めていた結果、最終的には大国に匹敵する軍事力をも手にしています。

『裁けぬ悪を裁く』を目的に創設された黒い牙は、地域によっては英雄視さえされていましたが、一方で大陸一の大国『ベルン』の王家や貴族、他の国々からは疫病神のように恐れられ賞金首に指定されています。

息子であり幹部でもある『ロイド』や『ライナス』も悪人を裁くという思想には誇りを持っていて、たとえ敵対したとしても『相手は本当に悪人か』を見極めるようにしており、その心根の優しさから『ニノ』を始めとした団員からも慕われていました。

『仲間になりそうでならないキャラクター』はシリーズの伝統ですが、ロイドとライナスを仲間にしようと試行錯誤した方も多かったのではないでしょうか?

また、統領のブレンダン・リーダスに対する信頼感も相当厚く、ゲーム内では斧と弓のスキルがSであるその実力も含めて、黒い牙を支えてきたまさに大黒柱と呼べる存在だったようです。

一方で団員だったラガルトによると『はみ出しものが多かった』らしく、かつては貴族だったものの領民を城に招いては虐殺していたため爵位を奪われ、追っ手から逃れるべく黒い牙に入団しましたが、その残虐さは変わらずブレンダンに牢に幽閉された『パスカル』という人物も在籍していたので、構成員の思惑は必ずしも一枚岩ではなかったのかもしれません。

後妻のソーニャによって完全な暗殺組織になった『黒い牙』

その黒い牙に転機が訪れたのは『烈火の剣』のエリウッド編が始まるおよそ1年前、ブレンダン・リーダスの後妻として『ソーニャ』を迎えてからになります。

ソーニャは色仕掛けでブレンダンに近づき妻となりますが、その言動や行動から夫に対する愛は一切感じず、段々と黒い牙の方針にも口を出すようになってきます。

これは黒い牙の軍事力に目を付けた魔導師『ネルガル』が仕向けたことで、指示を受けたソーニャは内部から黒い牙を乗っ取り、本来の統領であったブレンダンの立場も弱まってしまいました。

その結果『弱者を助けるための暗殺組織』だった黒い牙は、金さえ払えばどんな難しい暗殺でも引き受ける無差別な組織に変わってしまい、構成員もソーニャと同時期に加入した新参者まで幹部に選ばれています。

ネルガルは人体の生命エネルギー『エーギル』を使うことで人間とそっくりな人形『モルフ』を作り出せるのですが、ソーニャは古参のメンバーを排除し、少しずつモルフと入れ替えていました。

ロイドやライナスといった古参のメンバーはこの異変に気付いていましたが、統領のブレンダンはソーニャの言葉に対してあまり強く反発もせず、ネルガル一派の介入により本来ターゲットにもなり得るベルン王家とも一時期は協力関係になっています。

また、同じく古くからの団員であるラガルトは、かつては黒い牙の裏切り者に対して粛清を行っていましたが、ソーニャが入ってからは団員として役に立たないものや未熟な者も粛清の対象に入れるようになり、利き腕をケガしたかつての相方すらを自らの手で始末することになってしまったそうです。

最終的にはネルガルの部下である『リムステラ』とソーニャが密談しているところをブレンダンが目撃し、一騎打ちの末にソーニャに深手を負わせるものの、ブレンダンは力尽き、ここで黒い牙は事実上解散となります。

黒い牙に入団する経緯をそれぞれ見てみたい

様々な出自の構成員がいたとされる黒い牙ですが、そもそもどのようなきっかけでブレンダンを始めとしたリーダス家が中心となって黒い牙を立ち上げたのか、弱者にを食い物にする貴族を狙うようになったのかは気になるところです。

悪の権力者を挫くというのはファイアーエムブレム本編でも度々取り上げられるテーマで、黒い牙はそれを専門に活動していたとなれば、物語としてはかなり面白いのではないかと思います。

息子であり長男のロイドは『白狼』、次男のライナスは『狂犬』という異名がついていて、本編でもそれに恥じない実力を持っていますが、どのような出自でそこまでの実力を身に着けたのかなどは明らかではありません。

幅広く団員を募っていたこともあり、他にも『サカ』という草原の国で育った遊牧民『ウハイ』や、暗殺には向いていなさそうなほど臆病で心優しい性格の『ヤン』などが加入していて、ある意味ファイアーエムブレム本編にも負けないくらい濃いメンバーが集まっていました。

一方で本来は暗殺の対象になりそうな貴族であった『パスカル』も、後に牢に幽閉されるとはいえ『怪物』という異名を与えられ、トップ4人の幹部『四牙』の1人にも数えられていたので、ブレンダンはどのような経緯で彼と知り合い、入団を許可したのかも気になります。

また、ゲーム本編での四牙は『ロイド』『ライナス』『ウルスラ』『ジャファル』の4人ですが、ウルスラとジャファルはソーニャによって組み込まれた新参者なので、かつてはロイド、ライナス、パスカル、そしてあと1人が誰だったのかも詳細は不明のままです。

そして、ソーニャがブレンダンの妻となってからは破滅の一途をたどってしまうのですが、古参のメンバーがそれを内側からどのように思っていたのか、ラガルトのかつての相方『アイシャ』はどのような最後を迎えたのか…など、深掘りして欲しいポイントは多くあります。

黒い牙は発足から解散まで10年以上の年月がかかっているので、そのすべてをシナリオに落とし込むのは難しいかもしれませんが、黒い牙のキャラクターはシリーズにおいても未だに人気が非常に高く、自分で操作できるモードが出たら嬉しいところです。

救われないシナリオだからこそ本編にも響いてくる

もしこの『黒い牙』が1つのシナリオとして描かれるとすれば、それはすでに結末の決まった救われない物語…ということになります。

実際にキャラクターを動かしていれば愛着も湧き、どうにか救われて欲しい…という気持ちも出てくるかもしれませんが、元々ファイアーエムブレムは戦争における『滅びの美学』をテーマにしていて、救えないからこそ戦争や政治の厳しさがリアルに描かれているのではないかと思います。

『滅びの美学』に対する当時のインタビュー

個人的な話なのですが、最近『平家物語』のアニメを見て、これは滅びゆく平家を描いた物語なのですが、結末が救われないと分かっているからこそ心に訴えかけるものがありました。

黒い牙もネルガルという黒幕が登場したことで運命が狂ってしまいましたが、だからこそハッピーエンドにはせず、その激動の10数年を体験してみたいです。

そして黒い牙の内情を知ってから『ファイアーエムブレム 烈火の剣』本編を遊ぶと、また敵対したときに当時とは違った感情を持つのかもしれません。

普通に育成の面でも面白そうかも

というわけで今回は『黒い牙のシナリオを遊んでみたい』という記事を書いてみましたが、そのストーリーだけでなく、育成面においても普通に楽しめそうだな…と思います。

クラスで考えれば統領のブレンダンは戦士、ロイドが剣士でライナスは傭兵、パスカルはソシアルナイトで…、魔法を使う人物はあまり思い当たりませんが、それでも十分バラエティに富んだ編成ができそうです。

こういったシナリオを後から追加すると『烈火の剣』本編に登場していないキャラクターをこちらに出すのか…?などの問題も出てきそうですが、名前しか登場していないアイシャなどはぜひ姿を見てみたいところです。

そもそも『封印の剣』や『烈火の剣』がリメイクされるかどうかが問題ですが、『ファイアーエムブレム 風花雪月』からもうすぐ3年が経ちますので、近いうちに本シリーズも何か動きがある…かもしれません。

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