こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント)
『マリオの知らない世界』というブログを書いている通り、私はスーパーマリオをはじめとしたゲームが何十年も前から大好きで、今でも様々なタイトルを遊び続けています。しかしそれと同じくらい、昔からずっと好きなのが『週刊少年ジャンプ』で、こちらも今もなお毎週本誌を買っては欠かさず読んでいるほどです。
そんな週刊少年ジャンプには現在『あかね噺』という、落語をテーマにした漫画が連載されていて、2026年4月からはアニメの放送も開始されました。「饅頭怖い」や「芝浜」といった有名な演目を中心に、落語に馴染みのない人にもその魅力が届きやすい作品として、多くの注目を集めています。
「寿限無」のフレーズでおなじみのキャラクター
落語にはさまざまな演目がありますが、中でも「寿限無」は特に知名度の高い一席です。「子どもに名前を付ける際、長寿を願うあまりとんでもなく長い名前を付けてしまう」という、落語に詳しくない人でも知っているほど有名な話で、早口言葉のような感覚で覚えている方も多いかもしれません。
スーパーマリオシリーズには、そんな「寿限無」が名前の由来になっているキャラクターがいて、まず思い浮かぶのはその名の通り「ジュゲム」に他なりません。ジュゲムは1985年発売の『スーパーマリオブラザーズ』から登場し、以降のシリーズでも定番の敵として長く親しまれています。

しかし、40年以上の歴史を持つスーパーマリオにおいて、寿限無から名前を付けられたキャラクターはジュゲムだけではありません。
「寿限無、寿限無、五劫のすりきれ、海砂利水魚の、水行末・雲来末・風来末、食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、パイポ・パイポ・パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの、長久命の長助」
寿限無の全文は上記の通りですが、今回はそんな「寿限無」と関係するスーパーマリオのキャラクターたちを、ひとつひとつ紹介してみたいと思います!
空を飛ぶカメ一族の古参キャラクター『ジュゲム』

ジュゲムは、1985年発売の記念すべき初代『スーパーマリオブラザーズ』から登場する、シリーズでも歴史の長いカメ一族です。雲に乗って空中を左右に移動しながら、地上へトゲゾーを投げつけてくるというシンプルな行動パターンながら、マリオのジャンプでは届かないほどの高い位置を飛んでいるため、簡単には手を出せない厄介な特徴を持つ敵でした。
踏みつけることも、ファイアボールで倒すことも難しく、ただひたすら降り注ぐトゲゾーをかわし続けるしかないのは、アクションゲームに不慣れなプレイヤーにとってかなりの強敵で、いわゆる「初心者キラー」としても広く知られています。
1996年発売の『スーパーマリオRPG』でマロが「なにかんがえてるの?」を使うと、「もしかして ボクって きらわれてる?」という心の声が表示される通り、多少なりとも、長年マリオたちを苦しめてきたという自覚はあるようです。

その後も『スーパーマリオブラザーズ3』や『スーパーマリオワールド』など数々の作品に続投し、釣り針にアイテムを吊るしてマリオをおびき寄せようとする「フィッシングジュゲム」や、ジュゲムが幽霊になった姿「スプーク」なども登場しました。作品を重ねるごとにバリエーションを増やし、今やシリーズでもすっかりおなじみのキャラクターになっています。
また、常に空を飛んでいるという特性を活かしてか、『マリオカート』シリーズではレース開始のシグナル役を務めたり、コースアウトしたプレイヤーをコース上に引き上げたりと、運営スタッフのようなポジションについています。
1996年発売の『スーパーマリオ64』でも、敵ではない「ジュゲムブラザーズ」が登場し、マリオを追いかけながらカメラ撮影を続けるという、ゲーム開始から終わりまでサポートし続ける重要な役割を担いました。

一方で、近年のアクションゲームではマリオも対抗手段が増えており、コウラを真上に投げつけたり、プロペラマリオなど空中に強いパワーアップを活用したりと、昔のような手強さは薄れてきているかもしれません。初代の頃のような「逃げるしかない敵」ではなく、「知識と工夫で対処できる敵」という印象に変わってきています。
ボスクラスの個体もいくつか存在していて、『New スーパーマリオブラザーズ』には通常より数倍大きい「ボスジュゲム」が、『スーパーマリオギャラクシー2』には「キングジュゲム」が登場していました。
近年は新たな派生種の登場も減っていますが、トゲゾー以外のものを投げつけてくる新種や、これまでにない特殊能力を持ったジュゲムが、いずれまた出てくる可能性は十分に高いのではないかと思います。
ジュゲムの投げるトゲゾーのたまご『パイポ』

ジュゲムが空から投げ落としてくる赤いトゲ付きの球体は、スーパーマリオの世界では「パイポ」と呼ばれています。作品によっては「トゲゾーのたまご」と紹介されることもある通り、地面に着弾した瞬間にトゲゾーへと変化、マリオの行く手を何度も阻みました。
しかし、着地と同時にトゲゾーになってしまう性質上、パイポそのものが活躍する場面はほとんどありません。どちらかといえば「空から降り注ぐ障害物」に近く、プレイヤーの多くも「パイポ」という名前より、「トゲのボール」くらいの認識で受け取っていたのではないかと思います。
1988年発売の『スーパーマリオブラザーズ3』では、トゲゾーに変化する赤いパイポに加えて、着地後も変化せず、地面をひたすら転がり続ける緑色のパイポが新たに登場しました。ファイアボールで倒せますが、もちろん踏みつけることはできず、足場の狭いステージでは思わぬダメージにもつながります。

一方で、1995年発売の『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』でもジュゲムはパイポを投げてきますが、本作のパイポは地面や壁にぶつかってもトゲゾーにはならず、そのまま消えてしまいます。ジュゲムの扱うパイポといっても、作品によって「トゲゾーのたまご」であるとは限らないようです。
ゲーム内で説明される「トゲゾーのたまご」というのは、あくまで「トゲゾーに変化するオブジェクト」を指したメタ的な表現であって、そこまで深い意味はなかったのかもしれません。いずれにせよ、初登場からおよそ40年が経った今も、パイポは相変わらず「ジュゲムの投げるトゲのボール」を指すことが多く、扱いはそのままです。
ちなみに、落語「寿限無」におけるパイポとは、唐土(中国)の「パイポ王国」、あるいは「パイポパイポ王」を指しており、いずれも長寿にまつわる言葉として登場します。ただし、これは歴史上実在する国ではなく、江戸時代の日本人が「中国語っぽい響きの言葉」を面白がって作り出したものが笑い話として広まり、やがて落語の演目に取り入れられたと言われているそうです。
ガボンとフーフーパックンが使うトゲ付き鉄球『シューリンガン』

スーパーマリオにおける「シューリンガン」とは、特定のキャラクターの名前ではなく、「ガボン」や「フーフーパックン」が攻撃に使用するトゲ付きの鉄球のことを指しています。基本的には避けるしかない障害物として登場し、たびたびマリオを苦しめました。
初登場は1988年発売の『スーパーマリオブラザーズ3』で、おそらく多くのプレイヤーが初めてシューリンガンと遭遇したのは、W3-7ではないかと思います。このステージにはガボンが大量に配置されていて、マリオが視界に入ると口からシューリンガンを取り出し、水平方向へ真っすぐ投げつけてきます。
動かずともしゃがめば回避できますが、意外と連射力が高く、横にいる間は延々と投げ続けてくるため、アクションに慣れていない初心者にはかなりの難敵でした。素早く別の場所へ移動するか、他のカメ一族と違って防御力は低いので、思い切って踏みつけて倒してしまった方が安全です。

そして同じ『スーパーマリオブラザーズ3』のW6-1からは、「フーフーパックン」が登場します。通常のパックンフラワーといえばドカンの中から顔を出すイメージですが、このフーフーパックンは2足歩行で地上を歩くタイプもいて、名前の通りシューリンガンを「フーフー」と息で吹き上げながら攻撃してきます。
ファイアボールなどの攻撃手段がない場合は、シューリンガンが高く吹き上がるタイミングを見極め、くぐるようにダッシュジャンプで抜けていくしかありません。
少し変わった仕様として、無敵状態のマリオがシューリンガンに触れると、なぜかフーフーパックン本体も同時に倒すことができます。シューリンガンとフーフーパックンが何らかの形でつながっているのか、それとも単純な仕様なのかは定かではありませんが、知っていると攻略の幅が少し広がる小ネタです。

その後、『New スーパーマリオブラザーズ』以降の作品にもガボンはたびたび登場、シューリンガンのサイズが以前より大幅に大きくなり、鉄球と呼ぶにふさわしい重量感が増した影響か、地面を転がるようになりました。
一方フーフーパックンは『スーパーマリオブラザーズ3』以降、なかなか出番に恵まれていませんでしたが、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にパックンフラワーがまさかのファイター参戦、通常必殺技にフーフーパックンのオマージュが取り入れられました。シューリンガンを息で持ち上げる攻撃は、シリーズファンにとって懐かしさを感じさせる動きだったのではないかと思います。
ちなみに、落語「寿限無」におけるシューリンガンとは、先ほど紹介したパイポ王国の王様の名前、もしくはパイポパイポ王の住む国の名前がシューリンガンとも言われていて、解釈によって諸説あるようです。パイポ同様、架空の中国語風の言葉として作られたものが落語に取り入れられ、気づけばマリオの世界にまで受け継がれているというのは、少し不思議な縁を感じるかもしれません。
パックンフラワーの種と言える存在の『グーリンダイ』

「グーリンダイ」は、2012年発売の『New スーパーマリオブラザーズ U』に初登場した、少し特殊な敵キャラクターです。「デザートさばく -6」にてジュゲムがパイポの代わりに投げてくるのがこのグーリンダイで、地面に落ちてしばらく時間が経つと、その場にパックンフラワーが出現する仕組みになっています。
見た目はパイポにパックンフラワーの口が付いたようなデザインで、パイポが「トゲゾーのたまご」であるならば、グーリンダイはさながら「パックンフラワーの種」と言えます。トゲゾーと違ってパックンフラワーは動き回りませんが、逆に言えば一度生えた場所で固定されるため、狭い高台や足場の上に植え付けられてしまうと、ある意味トゲゾーより厄介な存在になるかもしれません。
グーリンダイがパックンフラワーの種であるという解釈は、『マリオパーティ スーパースターズ』のイベントからも確認できます。初代『マリオパーティ』の「ピーチのバースデーケーキ」をリメイクした本作では、ハプニングマスに止まるとジュゲムが「この場所にイチゴをかざりませんか?」と話しかけてきます。

ここでコインを払うとジュゲムは生クリームにグーリンダイを投げ、そこからパックンフラワーが育ち、同じマスに止まったライバルからコインを奪い取れました。
元となった『マリオパーティ』にも同様のイベントはありましたが、当時はまだグーリンダイではなく、普通の種からパックンフラワーが成長するという演出で、リメイクにあたってグーリンダイに置き換えられたことからも、「グーリンダイ=パックンフラワーの種」といって差し支えないのではないかと思います。
しかし、グーリンダイが登場するのは今のところ上記の2タイトルだけで、やはりジュゲムは基本的にパイポを投げるため、知名度はそこまで高くありません。パックンフラワーにはファイアパックンやアイスパックンなど多彩な派生種が存在しているので、それぞれに対応したグーリンダイがあっても面白そうですが、今のところそのような展開もないようです。
なお、落語「寿限無」におけるグーリンダイとは、先ほどのシューリンガン王の妃にあたる人物で、非常に長生きしたと伝えられています。または「パイポパイポ王の住む国がシューリンガンのグーリンダイ」という伝わり方もあり、こちらはパイポパイポ王自身が長寿だったとされています。
マリオストーリーのジュゲムのカップル『ポコピーとポコナ』

2000年発売の『マリオストーリー』は、クリボーやノコノコといったおなじみの敵キャラクターたちがマリオの仲間になっていくのが大きな特徴で、今もなお根強いファンの多い作品です。そんなマリオストーリーにおいて、最後の仲間として加わるのがジュゲムの「ポコピー」でした。
ポコピーはサングラスにモヒカンのような髪型、「おれ」という一人称など、ツッパリな性格が特徴のジュゲムです。本人いわく、自身の名前は「ポコッとしてピー」という感じがして好きではないらしく、最初は巨大な雲の怪物「オズモーン」の下で「ジョナサン」を名乗っていました。
バトルでは通常のジュゲムと同じように、主にパイポを投げて攻撃します。攻撃力こそ控えめですが、距離を問わない遠距離攻撃なので、敵がトゲや炎に覆われていても影響を受けず、空中や天井の敵にも問題なくダメージを与えられます。

ランクを上げると、マリオの回避率を50%にする「くもがくれ」や、敵全体をその場から退場させる「ふきとばし」といった、一風変わった個性的な技も覚え、どちらかと言えばザコ敵を一掃するのに向いた性能をしています。
フィールドでは、ポコピーの雲に乗せてもらうことで、茨やトゲ、溶岩といった通常では進めない地形を無視して移動できるようになります。移動速度も少しアップするので、ダッシュの代わりとしても活用できて、使い勝手は悪くありません。
ただ、仲間になるのがステージ6という終盤なこともあって、すでに強化されている他の仲間を優先することも多く、活躍の機会がやや限られていたのは、少し残念なところです。

そんなポコピーには彼女がいて、その名前が「ポコナ」です。いつもポコピーを心配している献身的な性格ですが、選択肢によってはマリオにパイポを投げつけたり、ポコピーに「あたしを心配させたら、お仕置きでギッタンギッタンにしちゃう」と言ったり、実は気の強い一面も持ち合わせているようです。
「ポコナを守れる男になりたい」というポコピーと、そんなポコピーの帰りを待ち続けるポコナの姿も印象的で、まさに相思相愛のカップルぶりを見せていました。また、ポコナからの手紙によれば「あいのけっしょう」という意味深な一文もあり、意外とマリオの中では珍しい関係性のように思えます。
ちなみに、落語「寿限無」ではシューリンガンとグーリンダイの間に産まれた娘の名前、もしくは天竺の夫婦の名前が「ポンポコピー」と「ポンポコナ」で、やはりどちらも長生きしたと伝えられています。ちゃんとポコピーとポコナでカップルとして描かれている分、ある意味もっとも「寿限無」の要素を拾っているかもしれません。
まだまだ「寿限無」から派生する可能性もありそう
というわけで今回は、落語「寿限無」に関連するスーパーマリオのキャラクターについて、それぞれ紹介してみました。
カメ一族の「ジュゲム」こそ名前がそのまま使われていますが、それ以外のキャラクターはすべて「パイポ・パイポ・パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナの」という一節から取られているようです。
中でも「グーリンダイ」はまだ登場作品が少なく、知名度もそこまで高くありませんが、「パックンフラワーの種」という設定は、今後さらに広がりを見せそうなポテンシャルをちょっと感じました。パックンフラワーにはすでに多彩な派生種が存在しているだけに、どのような手段で根を張り、成長していくのかも改めて調べてみると面白いかもしれません。

また、落語「寿限無」には、まだマリオに使われていないフレーズがいくつも残っています。「スイギョウマツ」や「ウンライマツ」、「ブラコウジ」といった言葉が、いつか新しいジュゲムの派生種や、ジュゲムの投げる新たなアイテムの名前として登場する可能性も十分ありそうです。
ジュゲムが投げるものといえば、今もやはり「パイポ」のイメージが根強いですが、グーリンダイのようにまったく新しい発想のものが突然登場することもあるのがマリオシリーズの面白さでもあるので、今後どんな新キャラクターが寿限無から生まれてくるのか、密かに楽しみにしていたいと思います。
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