こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント)
スーパーマリオシリーズを代表する敵キャラクターといえば、クッパ軍団の一員としておなじみの『ノコノコ』です。彼らのルーツは1983年発売の『マリオブラザーズ』で、当時は『カメさん』という名前で登場しており、まさにマリオ作品における敵キャラクターの元祖に当たります。
ノコノコといえば、まず目に入るのがその背中に背負った大きなコウラで、ほとんどのタイトルにおいてはマリオが踏みつけてもその体をコウラに引っ込めるだけであり、簡単には倒せない打たれ強さを発揮しました。
そんなノコノコは個体によってコウラの色が違い、基本となる「緑」と「赤」の2色だけでも、それぞれ異なる特徴を持っているようです。
※ゲーム内では「こうら」とひらがなで表記されることが多いですが、本記事では文章が読みやすいようカタカナでの表記を主にしています。
色が違うと性能も違う?ノコノコのコウラ
ノコノコの初登場作品は1985年の『スーパーマリオブラザーズ』で、その名前の通り “のこのこ” 歩いているだけの敵でしたが、踏みつけてもすぐに倒せない特徴は当時から持ち合わせていました。
過去のインタビューによれば、実は開発当初は敵キャラクターもノコノコしかいなかったそうです。しかしアクションに慣れていない人からすると、最初に出会う敵がノコノコなのは少し難しいという結論になり、最後の最後にクリボーが作られた、なんて逸話も残されています。
そんなノコノコのコウラは、作品によって様々なカラーバリエーションが用意されていて、おなじみの緑や赤だけでなく黄色、紫、さらにはピンクに金色まで…まさに多種多様です。
そしてこのコウラの色は、ノコノコの単なるオシャレというだけではなく、作品ごとにそれぞれ違った意味を持っていたようなので、今回は「ノコノコのコウラの緑と赤の違い」について調べてみようと思います!
性格の違いを表していた『スーパーマリオブラザーズ』
ノコノコは、初登場作品である『スーパーマリオブラザーズ』時代から緑と赤の2色が存在していて、取扱説明書でもそれぞれ個別に紹介されています。ゲーム内においては、緑のノコノコは崖があってもそのまま直進するのに対し、赤のノコノコは崖の手前で引き返す性質を持っていて、行動パターンに違いがありました。
説明書によればどうやら、緑のノコノコは勇猛果敢だからこそ崖があっても立ち止まらず、逆に赤のノコノコは気が弱いので崖を見ると引き返してしまう、という性格の違いを表しているそうです。
これは羽を持ったパタパタでも同様で、緑のパタパタは凶暴な性格をしており、地形を気にせずピョンピョンと飛び跳ねながらマリオに襲い掛かってきます。対して赤いパタパタはのんびり屋らしく、決まった場所をフワフワと漂うだけで、積極的に攻撃はしてきませんでした。
性格だけ見れば、ノコノコもパタパタも緑の方が好戦的ということになります。しかしプレイヤーからすると勝手に崖へ落ちていく緑ノコノコより、狭い足場でウロウロと歩き回る赤ノコノコの方が厄介だったりもするので、どちらが優秀なのか…というと難しいところです。
「コウラの色で性格が違う」という設定は今ではあまり見られませんが、段差や崖に対する挙動は近年のタイトルでも変わっておらず、『New スーパーマリオブラザーズ』や『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』などでも、同様の特徴を持っています。
この色による行動パターンの違いは、マリオシリーズの経験者でも意外と知らない人は多いかもしれません。単なる色違いではなく、その動きの法則を知っていると、地味ながら攻略にも役立つはないかと思います。
ヨッシーにまで影響を与えた『スーパーマリオワールド』
1990年にスーパーファミコンと同時発売された『スーパーマリオワールド』では、これまでのキノコ王国とは違い『恐竜ランド』が舞台となりました。環境の違いからか、シリーズおなじみのクリボーやパックンフラワーなどは出てきませんが、ノコノコはヨースター島にも生息しています。
これまでノコノコは4足歩行だったのが、本作からは2足歩行になり、後の作品でもこのタイプが主流になってきます。また、緑と赤以外にも青、黄色のノコノコが新たに登場し、「ノコノコのコウラはカラフル」というイメージの先駆けにもなりました。
ゲーム内の挙動は、緑がひたすら直進するのに対し、赤は崖際で引き返すのは変わっていません。他にも青ノコノコは他のノコノコより足が速かったり、黄色ノコノコはマリオを追うように歩いてきたり、少しずつ個性が付けられています。
そんなスーパーマリオワールドを象徴する新要素といえば、マリオの新しい相棒『ヨッシー』に他なりません。今やシリーズに欠かせないおなじみのキャラクターですが、長い舌を伸ばして敵を食べる能力は当時画期的で、ゲームの攻略にも大いに貢献しました。
そして本作のヨッシーは、口に含んだコウラの色で様々な力が発揮できて、赤コウラだと火が吐けるように、青コウラだと羽が生えて飛べるように、黄色コウラだとジャンプから強力な砂煙を起こせるようになりました。いずれも便利な能力なので、ノコノコの色によっては思わぬ助けになったかもしれません。
ここから緑のコウラがスタンダードなのに対し、赤は少し特別な効果を持ったコウラとして描かれる機会が増えていったようです。
異なる性能の飛び道具になった『スーパーマリオカート』
マリオ関連のタイトルといえば、今や1人用のアクションだけでなく、いくつものパーティゲームが発売されていますが、その先駆けともいえるシリーズが1992年に発売された『スーパーマリオカート』です。
マリオカートといえば、マリオファミリーにとどまらない複数のプレイアブルキャラクター、レースの勝敗を左右する様々なアイテム、それらを活用したショートカットや妨害などがあり、これまでの一般的なレースゲームとは一線を画したシステムが人気を集めました。
そして『ノコノコのコウラ』も攻撃アイテムとして登場し、ライバルに投げつければ短時間ですが動きを止められました。コウラは壁を跳ね返りながら直線的に飛んでいく『ミドリこうら』と、目の前のカートを追尾する『アカこうら』の2種類があって、今のところすべての作品に登場しています。
特に赤コウラは、相手が防御用のアイテムを持っていなければ確実に当てることができ、順位を変動させやすいので、シンプルな性能ながらレースに大きな影響を与えられます。少なくともマリオカートにおいては、緑コウラより赤コウラの方がアイテムとして優秀なようです。
1999年に発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ』にも『ミドリのこうら』と『アカのこうら』がアイテムとして登場し、投げてぶつければライバルを大きく吹っ飛ばせました。赤コウラはマリオカートの性質を再現し、1番近くのファイターを自動で追尾するので、乱戦では想像以上のダメージを与えてくれることもあります。
アイテムとしての赤コウラは『大乱闘スマッシュブラザーズDX』を最後に登場していないので、もしかしたらなじみのないユーザーも多いかもしれません。久しぶりに復活してほしい…と思う一方で、今ではマリオカートから『トゲゾーこうら』がアイテム化しているので、もう一度出てくるかはなんとも微妙なところです。
敵と味方で明確に色分けされた『ペーパーマリオ』
1996年にNINTENDO64が発売されると、マリオも『スーパーマリオ64』や『マリオパーティ』など様々な3Dタイトルがリリースされましたが、中でも独自の存在感を放っていたのが、2000年発売の『マリオストーリー』です。
本作は1996年に発売された『スーパーマリオRPG』の続編として開発され、状況に応じたコマンドバトルや、自由度の高いフィールドなどが今も根強い人気を誇っています。何よりマリオを含むキャラクターたちが絵本のようなグラフィックで描かれ、『ペーパーマリオ』という新たなシリーズを確立させました。
マリオストーリーのノコノコもコウラの色によって違いがあって、一部に例外はありますが、ざっくり分けると緑コウラのノコノコは友好的な性格、赤コウラのノコノコは敵対的な性格をしています。
友好的なノコノコの多くは『ノコノコ村』という集落に住んでいて、長老のノコジロウを中心にのんびりとした毎日を過ごしています。マリオの仲間となる青年のカメキや、考古学者のチャールズは物語にも深く関わってくるので、覚えているプレイヤーも多いかもしれません。
一方でクッパ軍団に属している敵対的なノコノコは、ポカポカロードなどの平地をウロウロと歩き、マリオを見つけると積極的に体当たりを仕掛けてきます。敵であることをより分かりやすく表現するためか、サングラスをしているのも特徴の1つです。
このコウラの色による敵味方の違いは『ペーパーマリオRPG』でも引き継がれていて、かつての「赤いノコノコは気が弱い」という設定は、ほとんど意識されていないようです。
他にも作品によって細かな扱いの違い
というわけで今回はノコノコのコウラについて、「緑と赤で何が違うのか?」についていくつか紹介してみました。一見すればただのカラーバリエーションなだけに思えますが、スーパーマリオシリーズでは崖際の挙動が違ったり、ペーパーマリオでは敵と味方の区別になっていたり、しっかりと意味を持っているのが分かります。
他にも作品による細かな違いはあって、例えば2024年に発売した『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』のミニゲーム『ブロッククラッシュ』では、緑コウラはブロックに当たると跳ね返ってしまうのに対して、赤コウラはブロックを貫通して壊してくれる強化弾、という扱いになっています。
初期作品のように、コウラの色がノコノコの性格を表していることは今やほとんどありませんが、性能や特技は少しずつ違ったりもするので、たまには「色」に注目してみると新しい発見があるかもしれません。
個人的には『スーパーマリオワールド』にあった、「ヨッシーが口に含んだコウラの色によって能力を得る」という要素が好きだったので、いつか新しいタイトルでまた再現してほしいな、と思う今日この頃です。
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