マリオの家はどこにある?歴代シリーズから家の特徴を紐解いてみた

マリオワールドの話
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こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント

任天堂のマリオといえば、キノコ王国のプリンセス『ピーチ』を幾度となく救い出しているヒーローで、その活躍は今や数えきれないほどであり、マリオがいなければキノコ王国はとっくに滅亡していた…といっても過言ではありません。

もはやキノコ王国の平和のためには欠かせない存在といえますが、調べてみるとマリオブラザーズはもともとニューヨークのブルックリンに暮らしていて、地下の配管工事をしていたところキノコ王国へつながるドカンを見つけ、そこから『スーパーマリオブラザーズ』の物語に続く、という裏設定があったそうです。

宮本茂さんのインタビュー記事

2023年に公開された映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』でもその設定が反映され、ブルックリンで配管会社「スーパーマリオブラザーズ」を営んでいた様子は、なかなかインパクトのある描写だったのではないかと思います。

ゲーム内でもたびたび描かれた『マリオの家』

そんなブルックリンで育ったマリオですが、今もブルックリンで暮らしているのか?といえばそうではなく、『スーパーマリオRPG』を始めとしたRPG関連のゲームを見ると、キノコ王国の静かな郊外に家を建てて暮らしている様子が確認できます。

しかしその家も作品によって見た目や内装、場所などは少しずつ異なっていて、意外にも「マリオの家」に関する明確な設定は未だ定まっておらず、中にはルイージを含まない「マリオ個人の家」として描かれることさえありました。

これだけキノコ王国に貢献しているマリオであれば、それなりに大きな家に住んでいても不思議ではありませんが、いずれの作品でもこじんまりとした素朴な家に住んでいて、マリオの欲の少なさが見て取れます。

とはいえ、たびたびピーチ姫に手を出そうとするクッパを止めるのであれば、キノコ王国に家を建てて暮らすのは合理的な判断で、拠点としての重要性もかなり高いといえるかもしれません。

というわけで今回はそんな「マリオの家」について、作品ごとの違いを調べてみようと思います!

静かな場所に建てられた小さな家の『スーパーマリオRPG』

初めて「マリオの家」が明確に描かれた作品は、1996年発売の『スーパーマリオRPG』で、任天堂とスクウェアが共同開発した本作は評価も非常に高く、2023年にはNintendo Switch向けにリメイク版が発売されています。

そんなスーパーマリオRPGのスタート地点こそが「マリオの家」で、見た目は素朴な木造建築の小屋ですが、「MarioHouse」と書かれた大きな看板や、煙突のように屋根に取り付けられたドカンの印象が強く、小さいながらも「マリオらしさ」が十分に盛り込まれた外観をしています。

家の前には小さな庭スペースがあり、草花が自然に生い茂っていて、オープニングを見るとピーチ姫もたびたびキノピオを連れて遊びに来ていたようです。

家の中も外観同様にシンプルかつ実用的なデザインが特徴で、ゲーム内で見られる室内は一部屋のみの小さな空間しかありません。

家具は木製のベッド、テーブル、小さなチェストなど必要最低限の物しか置かれておらず、床の木目や壁のレンガ模様も相まって、まさに「冒険者の拠点」を優先したミニマリストな印象が強く出ています。

装飾品もほとんど見られませんが、壁にはスパナや替えのオーバーオール、帽子が掛けられていて、少しだけ本職である「配管工」の要素も汲み取られているようです。かつて大工も経験していることを考えると、この家自体がマリオの手作りなのかもしれません。

これだけ物が少ない理由として、本作はルイージが説明書にしか登場しておらず、あくまで「マリオ個人の家」として描かれているのが挙げられます。そのためベッドは1台しかなく、同居している様子もまったく見られません。

家の場所はキノコ城の西側「マッシュロード」を越えた先にあって、辺りに他の家はまったく見当たらず、多くのキノピオが暮らす城下町からは少し離れた、静かな地にひっそりと建てられています。

街中に住んだ方が利便性が高いのは間違いないと思いますが、マリオは配管工でありながら「冒険者」でもあるので、街に定住するのではなく、いつでもすぐ冒険に飛び出せるような場所に住むことを選んだのかもしれません。

ルイージと2人で暮らしていた『マリオストーリー』

『スーパーマリオRPG』に続いてマリオの家が登場したタイトルは、2000年発売の『マリオストーリー』で、本作はこれまでの作品とは一線を画す「ペラペラな世界」が描かれており、ペーパーマリオシリーズの記念すべき1作目にあたります。

本作はもともと『スーパーマリオRPG2』という仮称で制作されていたのもあって、アクションコマンドなど一部のシステムはスーパーマリオRPGから引き継がれており、「クリオ」や「レサレサ」といった仲間たちも未だ根強い人気を誇っています。

そんな本作におけるマリオの家は、前作の無骨な外観に比べると全体的に柔らかく可愛らしいデザインに変化していて、赤い三角屋根と黄色い壁、入り口の上に掲げられた「MARIO」の看板などが印象的です。

前作とのもっとも大きな違いが「ルイージと2人で暮らしている」ことで、部屋もリビングと寝室の2部屋に増え、イスやテーブルだけでなく食器棚、2段ベッド、ストーブに観葉植物など、内装もかなりバージョンアップしています。

決して豪華な建物ではありませんが、食器や引き出し、ベッドの布団もそれぞれ赤と緑で1つずつ用意されていて、語らずとも見える具体的な兄弟の絆の形は、当時のプレイヤーも微笑ましく感じたのではないかと思います。

ただ留守番を任されたルイージは、冒険に出かけるマリオのことが少なからず羨ましかったようで、マリオに内緒でこっそりと地下室をつくっており、たびたびヒミツの日記を更新していました。寝室の床をよく見ると一部分だけズレていて、そこに強い衝撃を与えればマリオでも地下室に入ることが可能です。

このマリオの家は、ゲームの舞台であるキノコ王国の北西部に位置していて、具体的にはキノコタウンから北のエリア、木々に囲まれた自然豊かな場所にひっそりと建てられています。

前作と同様に中心地からは少し離れていますが、庭先にはキノコタウンにつながるドカンが設置されていて、郵便物もパタパタが空から配達してくれるため、あまり生活に不便を感じることはなさそうです。

ちなみにこの家は続編の『ペーパーマリオRPG』にも登場していて、内装を少しだけ模様替えした様子がうかがえます。特に2023年に発売されたリメイク版では、リビングの棚にマリオストーリー時代の仲間たちの写真が飾られていて、懐かしく思ったファンも多いのではないかと思います。

より機能的で暮らしやすくなった『マリオ&ルイージRPG』

『スーパーマリオRPG』から派生したシリーズといえばペーパーマリオだけでなく、2024年に最新作が発売された『マリオ&ルイージRPG』シリーズもそのひとつで、原点となる1作目の発売は2003年までさかのぼります。

本作はマメーリア王国の魔女「ゲラゲモーナ」に奪われてしまった「ピーチ姫の声」を取り戻すため、マリオとルイージが奮闘する物語なのですが、そんなキノコ王国の一大事を、キノピオがマリオの家まで伝えに来るところから話は始まります。

家の外観はまた『マリオストーリー』のときと違い、これまでよりも大きな赤い屋根と、スターの風見鶏が印象的です。その角ばった屋根はドーム状の不思議なつくりをしていて、恐らく全体像を見るとキノコを連想させる形になっているのではないかと思います。

家の中はゲーム冒頭のイベントシーンで少しだけ垣間見ることができて、これまでの家にはなかったキッチンや洗面台、バスルームも備え付けられており、かなり生活感の強い内装に変化していました。

部屋の中央にスパナや工具箱などが並べられていたり、壁に大きなハンマーが掛けられているのを見ると、スーパーマリオRPGの頃の「冒険者の小屋」というより「仕事場」のような印象で、マリオとルイージもかなり腰を据えて暮らしていたのかもしれません。

ロフトのようになっている2階は寝室で、マリオストーリーのときの2段ベッドではなく、それぞれに1つずつベッドが用意されています。布団の色を見る限り、やはりプライベートなものは区別しやすいよう赤と緑で色分けしているようです。

少し意外なのは、壁に飾られたピーチ姫の大きな肖像画で、確かにマリオはピーチ姫と親密な関係ではありますが、これまでシンプルで素朴な家に住んでいたのを考えると、ここまで大胆な装飾はかなり珍しいのではないかと思います。

家の場所については明確に描かれておらず、「キノコ王国内」であることしか分かっていません。しかし歩いてピーチ城に行けるくらいの距離でありながら、街の喧騒から少し離れた静かな場所であるのは間違いなく、やはり冒険者としての生活を送りつつ、落ち着いたプライベートな空間を持つことも重視しているようです。

ただ、本作は物語が進むとマメーリア王国へ舞台が移るため、以降は残念ながら家に帰ることもできない仕様になっています。これだけしっかりとしたグラフィックが作り込まれているのに、自由に歩き回れないのは少し残念…だったかもしれません。

実は以前は城主だった?『スーパーマリオランド2』

これまではマリオRPGシリーズに登場する「マリオの家」を紹介してきましたが、少し特殊な例として挙げられるのが、1992年にゲームボーイで発売された『スーパーマリオランド2 6つの金貨』です。

マリオは前作の『スーパーマリオランド』において、デイジーを宇宙海賊タタンガから救い出すため「サラサ・ランド」を冒険していました。しかし、その留守の隙を狙ってマリオそっくりの謎の男「ワリオ」がマリオ城を乗っ取り、さらにマリオランドの住民たちも魔法で手下にしてしまいます。

乗っ取られたマリオ城を取り戻すには、マリオランド各地にばらまかれた6つの金貨を集める必要がある…のですが、そもそもマリオが自分の城を持っていたこと自体初耳で、マリオ城は後にも先にも本作品にしか出てきません。どのような経緯でお城を手に入れ、いつから暮らしていたのかも未だ明らかではないようです。

外観は全体的に石造りで、ピーチ城のような豪華絢爛なお城というよりは、無骨で実践的な「砦」に近く、少なくとも1人で暮らすような建物ではないように思えます。

そんなマリオ城は、ゲームとしてはラストステージの扱いで、ワリオによって様々な罠が仕掛けられており、クリボーの描かれたブロックやパックンフラワーの像など、やや悪趣味なデザインが目立ちます。

一方でワリオの待ち受ける最後の部屋には、マリオ本人の銅像が飾られていたり、窓のガラスに「M」の文字が刻まれていたりと、意外にも自己顕示欲の強い装飾品がいくつか見られました。

もしかしたらこの城自体がもともとマリオのものではなく、ピーチ姫を救出したキノコ王国からのお礼として、銅像などと共にプレゼントされたものだったりするのかもしれません。

利便性がありながら、静かな土地を好むマリオ

というわけで、今回はマリオRPGシリーズを中心に「マリオの家」を調べてみましたが、『スーパーマリオランド2』のマリオ城を除けば、基本的にキノコ王国の中心地から少し離れた、静かな場所にひっそりと建てられていることが多いようでした。

いずれの作品も「冒険者」というイメージを反映しているからか、必要以上の家具や調度品はほとんど置かれておらず、家を空けていることの多い表れなのかもしれません。

しかし生活に不便している様子はなく、『スーパーマリオRPG』ではピーチ姫が遊びに来ていたり、『マリオストーリー』ではクリオの家族がお礼の品を持って来たりもしているので、アクセスも思いのほか悪くはないようです。

「マリオの家」が登場する作品は全体で見ても多くありませんが、ピーチ城と違って未だに明確な形が定まっていないので、もし新しいタイトルにマリオの家が登場することがあれば、次はどのような外観になっているのか…注目してみると面白いかもしれません。

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