どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)
2020年になりNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)にも様々なゲームがリリースされてきましたが、最近は『スプラトゥーン2』や『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』といった激しいゲームだけでなく、『ファイアーエムブレム』『ポケットモンスター』などじっくり遊べるゲームも増えてきました。
2020年3月20日には『あつまれ どうぶつの森』も発売が予定されていますので、アクションゲームで疲れたら今度はのんびりとしたスローライフを楽しむのも良さそうです。
※この記事は2017年5月17日に公開した記事を再構築したものです。
スローライフを代表する2種類の『牧場物語』
そんなのんびりとした『どうぶつの森』ですが、同じようにスローライフを体験できる代表的なゲームと言えばマーベラスの『牧場物語』も有名です。
そのタイトルの通り主人公は牧場の経営主となって、作物を育てて出荷したり、馬や牛といった動物を飼育したり、街の住人とコミュニケーションを取って最終的には結婚したり…、その人のプレイスタイルに合わせて遊べる自由度の高さが人気を博しています。
始まりは1996年にスーパーファミコンで発売された『牧場物語』でしたが、今でもその人気からシリーズは続いており、2019年10月17日にはニンテンドースイッチにて『牧場物語 再開のミネラルタウン』も発売されました。
また、『ドラえもん のび太の牧場物語』や『ルーンファクトリー』といった派生作品にまで広がりを見せていますが、実は海外には日本で発売されていない『もう1つの牧場物語』があるらしいので、今回はそれについて詳しくまとめてみようと思います!
海外での展開も広げていた『Harvest Moon』
『スーパーマリオ』を代表するアクションゲームや、『ストリートファイター』といった格闘ゲームが大きな人気を集めていたスーパーファミコン時代に、『牧場経営シミュレーション』という一風変わったジャンルで発売された『牧場物語』ですが、目的や目標を自分で定める『箱庭モノ』ゲームの先駆けとして大きな人気を集めました。
シミュレーションゲームが決して少ない訳ではありませんでしたが、『ファイアーエムブレム』のようにシビアな戦略ゲームだったり、『シムシティ』のように細かな数値を把握しなければいけなかったり…、ハードルの高いタイトルが多かった中で緩やかな雰囲気が多くのユーザーを集めたのかもしれません。
その後もニンテンドー64やプレイステーションなど様々なハードでリリースされていますが、海外でも同じように展開していて、1997年には初代『牧場物語』の海外タイトル『Harvest Moon(ハーベストムーン)』が発売されました。
日本では『パック・イン・ビデオ(後のマーベラス)』から発売されていましたが、海外はアメリカのカリフォルニア州にある『Natsume Inc.(以下ナツメ)』が販売を担当し、その後も『Harvest Moonはナツメのゲーム』というイメージが根付いていきます。
海外で発売された『Harvest Moon』の最新作
『Harvest Moon』が『牧場物語』の海外版という事は分かったと思いますが、2017年11月14日にはHarvest Moonシリーズの最新作『Harvest Moon: Light of Hope』がニンテンドースイッチとPS4にて発売されました。
しかし、マーベラスは2019年の『牧場物語 再開のミネラルタウン』までは3DS向けにタイトルを開発していて、日本ではPS4で遊べる牧場物語シリーズは未だにありません。
つまりこの『Harvest Moon: Light of Hope』は間違いなく牧場物語の系譜なのですが、日本未発売の海外限定タイトルという事になります。
なぜこのような事になったのか説明すると複雑な事情があって、2012年に3DSで発売された『牧場物語 はじまりの大地』までは変わらずナツメがローカライズを担当していましたが、2014年の『牧場物語 つながる新天地』からは『Xseed Games(以下エクシードゲームズ)』というマーベラスの子会社が販売を担当しています。
しかし、『Harvest Moon』の商標はナツメが権利を持っているので、エクシードゲームズのローカライズでは『Harvest Moon』というタイトルを使う事ができず、『牧場物語 つながる新天地』からは『Story of Seasons(ストーリー オブ シーズン)』というまったく別のタイトルに変更されています。
一方で牧場物語のローカライズをしなくなったナツメですが、こちらは変わらず『Harvest Moon』のタイトルを使えるので、マーベラスの本家『牧場物語』とは別に独自の『Harvest Moon』を開発するようになりました。
これによって海外では日本の牧場物語を翻訳した『Story of Seasons』と、ナツメの開発した本家とは異なる『Harvest Moon』の2種類が展開されています。
日本では発売されていないもう1つの牧場物語
ナツメの開発した『Harvest Moon』はこれが初めてではなく、2014年に3DSで『Harvest Moon: The Lost Valley』を発売し、その後はスマートフォンやPCに向けたタイトルもリリースしています。
ゲームの内容は本家『牧場物語』と同じように牧場の経営主になって、作物や家畜の世話をしながら街の復興、異性との結婚が目標になっていますが、ノスタルジーで昔ながらの雰囲気を大切にしているコメントされており、比較的シンプルでスタンダードなゲームデザインが特徴的です。
グラフィックに関してはやはりマーベラスの『牧場物語』の方が日本には合っていそうですが、ゲームシステムはまさしく昔から慣れ親しんだ牧場物語そのものなので、日本でもリリースされれば十分に楽しめるユーザーは多いかと思います。
しかし、当然ですが本家がある以上は日本で『牧場物語』のタイトルを使う訳にもいかず、それが日本での展開を難しくしているのではないかと言われています。
そして面白そうなゲームとは言え、半ば牧場物語のタイトルを乗っ取る形でシリーズを続けているようにも見えてしまうので、それを考えると少し複雑に思うファンもいるかもしれません。
また、権利がどうなっているのか定かではありませんが、牧場物語においてお馴染みのキャラクターである『魔女さま』がナツメの『Harvest Moon』にも登場したりと、人によっては『スピンオフ』ではなく『ニセモノ』のように感じる人もいそうです。
日本からすると複雑なタイトルなのかも…?
という訳で『牧場物語』と『Harvest Moon』の関係についてを今回はまとめてみました。
ローカライズの会社を変えた事によって、牧場物語の海外タイトルを『Story of Seasons』に変更するのは仕方ないのですが、元々のタイトルであった『Harvest Moon』をナツメが今でも使い続けている…というのは日本のファンから考えると少し微妙に思えるかもしれません。
このような事情を知っていれば良いのですが、中には『Story of Seasons』にタイトルが変わった事を知らずに『Harvest Moon』のシリーズを遊び続けている人もいると思いますし、場合によってはマーベラスと関係ないところで『昔のHarvest Moonの方が面白かったな』なんて感想を持たれている事もありそうです。
例えば『コンパイル』が倒産した後に『セガ』が引き継いで『ぷよぷよ』を開発した…などの事例はありますが、まだマーベラスも健在であり『牧場物語』シリーズも続いている中で、本家とは別の『牧場物語』があるのはかなりややこしい話です。
とはいえ、日本でも農場のシミュレーションゲームは未だに根強く、例えば『Stardew Valley』はインディーゲームでありながらパッケージ版が発売されるほどの人気を持っています。
この『Harvest Moon』もタイトルの問題さえ解消されれば、日本でも多くのユーザーに受け入れられるかもしれません。
コメント
日本で発売されたゴミ以下の作品からすると海外版めっちゃ羨ましい
日本版は製品そのものというより、その後の対応の不手際が大きな要因にも思えますが…、その辺りは人によって感じ方は違いそうですね。
海外版はかなりオーソドックスなものなので、安定した面白さはありそうですが、挑戦的な新しさには欠けると思いますので、一長一短ではある…?かもです。