もし『リンクの冒険』をリメイクするなら、どのようなゲームになると嬉しいのか考えてみた

任天堂のゲーム
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こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント

プランに加入すると様々なレトロゲームが遊べるようになる『Nintendo Switch Online』ですが、2024年7月4日にはファミコンのタイトルが一挙に7つも追加され、今まさに楽しんでいる方も多いのではないかと思います。

2024年7月18日には『ニンテンドーワールドチャンピオンシップス ファミコン世界大会』も発売予定で、最新タイトルのみならず、昔懐かしのゲームまで楽しめるのはありがたいところです。

ゼルダシリーズの中でも異色な『リンクの冒険』

そんな『ファミコン世界大会』には、13タイトルから150以上にも及ぶ競技が収録されていて、『スーパーマリオブラザーズ』の『コインを拾うだけ』や、『ゼルダの伝説』の『剣をもらうだけ』など、シンプルなミッションのクリアタイムを競うゲームになっています。

個人的に気になっている収録タイトルは『リンクの冒険』で、こちらは『ゼルダの伝説』シリーズの中でも非常に高い難易度で知られており、果たして『ファミコン世界大会』ではどのような内容の競技が収録されているのか…、今から楽しみでもあり恐ろしくもあります。

というのも、『リンクの冒険』は他のゼルダ作品と根本的にシステムの違う部分が多く、『Nintendo Switch Online』で遊んではみたものの、攻略方法が分からないまま詰まってしまった…なんて方も少なくないようです。

しかし、実はこの『リンクの冒険』はスーパーファミコン時代にリメイクが実験的に開発されていたらしいので、『もし改めて現代でリメイクするとすればどうなるのか』を今回は考えてみようと思います!

ゼルダの伝説 知恵のかりもの
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シリーズでも珍しい『シンボルエンカウント』のバトル

『ゼルダの伝説』シリーズといえば、広大なフィールドを自由に走り回れるのが何よりの魅力で、探索や謎解き、バトルなどをシームレスに切り替えながら遊べるのがおなじみでもありました。

しかし『リンクの冒険』に限ってはシステムに違いがあり、広大なフィールドを探索するのは変わりませんが、その中で敵のシンボルに触れるとバトルに移行する『エンカウントバトル』が採用されています。

エンカウントバトルは『ポケットモンスター』や『ドラゴンクエスト』などでもおなじみなので、分かりやすいシステムではあるとはいえ、近年のゼルダシリーズに多く触れている人ほど、この仕様には面くらうのではないかと思います。

当時は容量の都合もあってか、敵のシンボルもオバケのようなグラフィックで統一されていましたが、もし現代にリメイクするのであれば、実際にエンカウントする敵キャラクターがフィールドを歩き回っているような形にもできそうです。

フィールドで直接剣を扱えないのは違和感があるとはいえ、『リンクの冒険』を象徴するシステムでもあるので、今ならむしろ『懐かしくも新しいゼルダの形』として、前面に打ち出していくのも面白いかもしれません。

エンカウント式のバトルは、敵と接触するたびにバトル画面を移行するためテンポが悪くなりがちなデメリットがありましたが、探索と戦闘が明確に分かれているため、アクションが苦手な方でもフィールドで慌てる必要がなく、遊びやすくなる一面もあるのではないかと思います。

場面場面で切り替わる『トップビュー』と『サイドビュー』

『ゼルダの伝説』は1998年に発売された『ゼルダの伝説 時のオカリナ』以降、3Dのフィールドを自由に探索できる作品が増えていましたが、それ以前は正面から見下ろした『トップビュー』といわれる視点のゲームが主流でした。

トップビューのゼルダは今でもたびたび開発されていて、2019年発売のリメイク版『ゼルダの伝説 夢をみる島』や、2024年9月26日に発売が予定されている『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』も、昔ながらの見下ろし型視点が継承されています。

しかし『リンクの冒険』はこの視点に関しても少し特殊で、フィールドの探索は基本的にトップビューなのですが、街やダンジョンに入ると横視点の『サイドビュー』に切り替わり、いわゆる一般的な横スクロールアクションゲームのような画面に変化します。

ここまでサイドビューを大きく取り入れた作品は、シリーズの中でもこの『リンクの冒険』をおいて他になく、やはりリメイクの際にも独自の要素として残してほしいところです。

ただ、現代において街や村が平面的なのは味気ない気もするので、例えば『マリオストーリー』や『ペーパーマリオRPG』のように、サイドビューでありながら奥行きのある3D空間、なんてのも面白いかもしれません。

各地に用意された街や村の探索は、アドベンチャーゲームにおける醍醐味の1つでもあるので、オリジナル版の良さを活かしながらも、より大きなスケールにパワーアップしてほしいと思います。

剣と魔法を駆使して戦う、サイドビューのバトル画面

トップビューとサイドビューの両方を取り入れた『リンクの冒険』ですが、敵とエンカウントした際も視点はサイドビューに切り替わり、戦闘用フィールドの画面端に到達するまでバトルが継続されます。

リンクの基本的な攻撃は『マジカルソード』による剣術で、上段突きや下段突き、下突き、ジャンプ突きなど、様々な技を使い分け、的確に敵の弱点を狙っていくのが攻略のカギでした。

また、盾によるガードも重要で、神殿に待ち構える『スタルフォス』や『タートナック』と戦うには、相手の剣による攻撃を盾で防ぎながら、隙を狙ってこちらの攻撃を当てなければなりません。

『リンクの冒険』の難易度を引き上げている1番の要因がこの戦闘システムで、まずリンクの持っている剣は非常にリーチが短く、操作性の悪さも相まってかなり慎重なプレイングを要求されます。

この辺りのバランスは難しいかもしれませんが、サイドビューでのバトルであれば『大乱闘スマッシュブラザーズ』とまではいかずとも、ある程度爽快感のあるアクションは欲しいところで、それだけでも遊びやすさはかなり改善されるのではないかと思います。

過去のインタビューを読むと、開発中だったスーパーファミコン版も『剣戦闘のゼルダを実現したい』という思いから作られていたらしく、やはりこのバトルに関してはファミコン版から特にパワーアップさせたい要素でもあったようです。

また、『リンクの冒険』のリンクは剣による攻撃に加え、いくつかの魔法を唱えることも可能で、こちらは『ファイア』や『サンダー』といった攻撃魔法だけでなく、『シールド』『ジャンプ強化』『ライフ回復』などの補助魔法まで使うことができます。

魔法を使うにはそれだけの魔力が必要になるものの、神殿を始めとしたダンジョンを攻略するには、よほど高いプレイスキルを持っていなければライフの消耗は避けられないので、魔法の使い分けも重要な要素といえます。

個人的に理想の剣劇2Dアクションといえば、Wiiで発売された『朧村正』で、さすがにここまでスタイリッシュにする必要はありませんが、より『気持ちのいいアクション』を取り入れた『リンクの冒険』が開発されたら嬉しいな…と思います。

リンクを成長させる『経験値』と『レベルアップ』の概念

『ゼルダの伝説』のリンクといえば、物語を進むにつれ少しずつ強くもなっていきますが、そのパワーアップ方法は『ハートのうつわ』によるライフの増加や、装備品による能力の強化が主で、レベルなどの概念はありませんでした。

しかし『リンクの冒険』に限っては、敵を倒したときにドロップする『宝袋』を拾うと経験値を得られ、一定値まで溜めると『攻撃力』『魔力』『ライフ』のいずれか1つをレベルアップさせることができます。

一般的なRPGのように、『経験値』が導入されているゼルダシリーズはこの『リンクの冒険』しか発売されておらず、時にはあえて敵と戦い続ける『稼ぎプレイ』が必要になることもありました。

近年のRPGはテンポが重視されるので、稼ぎプレイを必要とするゲームも減っている傾向にありますが、一方でそもそも『バトルが楽しいから稼ぎも苦にならない』というタイトルも多く、1つのアクションRPGの目指すところではないかと思います。

基本的にはレベルを上げながら道中を進み、少し手ごわい相手でもプレイング次第で倒せる原作のバランスを、そのままブラッシュアップしながらリメイクできれば、現代でも十分楽しめるゲームになりそうです。

ただ、当時のファミコン版はどういうわけか『攻撃力』『魔力』『ライフ』のレベルがバラバラだと、ゲームオーバーになった際、1番低いレベルに合わせて全部のステータスが巻き戻されてしまったので、その仕様はまず変更してくれると嬉しく思います。

今なら詳細に描けるであろう、意外と複雑な物語

『リンクの冒険』が他のシリーズと違うあまり、リメイクを考えるとシステム面にばかり目が行きますが、本作が果たしてゼルダシリーズの中でどのような位置づけなのか、なぜリンクは冒険に出ることになったのか…、その物語の描き方も気になるところです。

というのも、ファミコンのタイトルは容量の都合上、ストーリーがゲーム内で描かれないことも多く、基本的に取扱説明書を読まなければ物語の経緯は理解できませんでした。

『リンクの冒険』はタイトル画面にあらすじが表示されますが、そのテキストは全文英語で書かれているので読みにくく、ゲーム本編もいきなりお城の一室から始まるため、リメイクするならもう少しセリフやイベントが欲しいかもしれません。

本作のリンクの最終目的は『勇気のトライフォース』を手に入れ、永い眠りに付いたゼルダ姫を救うことで、そのためにはハイラル各地の6つの神殿に赴き、守護神を倒したうえで石像にクリスタルを収める必要がありました。

しかし神殿でボスを務める守護神は、ハイラル王家が用意したリンクへの試練なので、魔王ガノンとの関係もリンクとの因縁もなく、物語の進行自体はかなり淡々としていた印象です。

ゼルダシリーズといえば『ザント』や『コーガ』など、リンクの行く手を阻む悪役も欠かせない存在でしたが、『リンクの冒険』は物語に絡む主要キャラクターがほとんどいないため、その辺りのテコ入れが少しあっても良いのではないかと思います。

『他と違う』からこその良さがあるゼルダ

というわけで今回は1987年に発売された『リンクの冒険』について、特徴を紹介しながら『リメイクされるならどうなるか』を考えてみましたが、やはり改めて見てみると、シリーズの中でも異質さが際立っていました。

しかしトップビューとサイドビューの使い分けや、経験値による成長システムは本作独自の魅力でもあり、アクションを始めとした遊びやすささえ改善されれば、現代でもかなり面白いものに仕上がるのではないかと思います。

いろいろな要素を組み合わせると、だんだんバンダイナムコの『テイルズ』シリーズのようになりそうな気もしますが…、いっそそのくらいRPGに振り切ってみるのも、新しいゼルダの試みとして価値があるのかもしれません。

サイドビューのバトルアクションに特化することで、最新作の『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』とはまた違った、格闘ゲームのようなスタイリッシュさと爽快感も生まれそうだな…なんて想像する今日この頃です。

ゼルダの伝説 知恵のかりもの
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