【レビュー/感想】『ワリオランド3』はパワフルなアクションが探索の楽しさを引き立てる

3.5
ゲームレビュー
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

現在任天堂が提供している『Nintendo Switch Online』に加入すると、ファミコンやスーパーファミコンなどの様々なタイトルが好きなだけ遊べるようになり、日々お世話になっている方も多いのではないかと思います。

2023年2月9日からはゲームボーイのタイトルも追加され、私も『星のカービィ』や『ゲームボーイギャラリー3』などをたびたび遊んでいる今日この頃です。

世界各地のお宝を探す『ワリオランド3』

そんな『Nintendo Switch Online』で配信されているタイトルの中には『ワリオランド3 不思議なオルゴール』というものがあって、これは2000年に発売されたゲームボーイカラー専用タイトルであり、個人的に幼少期に遊んでいた思い出のゲームでもあります。

本作は『スーパーマリオ』シリーズと同じような横スクロールアクションゲームでありながら、主人公のワリオにはHPが設定されておらず、どれだけダメージを受けても負けない『不死身』のパワフルさが当時話題を集めました。

ワリオの目的は世界を救うこと…ではなく、ワリオが迷い込んだ不思議な世界のお宝を集めることで、各ステージに隠された宝箱を探し出すのも楽しみの1つでした。

配信日から少しずつ遊び続けて、ようやくすべてのお宝を見つけることができたので、今回はそんな『ワリオランド3』について簡単に紹介してみようと思います!

オルゴールの世界に隠された数々の宝物

『ワリオランド3 不思議なオルゴール』のワリオはある日プロペラ機のエンジントラブルで森に不時着し、迷った末に洞窟にたどり着くと、そこで偶然にも不思議なオルゴールを見つけ出します。

試しにオルゴールを回してみるとワリオはたちまち光に包まれ、オルゴールの中に作られた世界に閉じ込められてしまい、目が覚めるとそこは謎の神殿の中でした。

すると神殿に安置されていた巨大な石像は突然しゃべりだし、話を聞くに彼は世界の守護神だったものの邪悪な力で封印されてしまい、封印の鍵となっている『5つのオルゴール』を見つけ出してほしい…とワリオに依頼をしてきます。

代わりに封印を解いた暁にはワリオを元の世界に戻し、さらにその過程で手に入れたお宝もすべて自分のものにして良いと提案され、ワリオは喜んでこの依頼を引き受けることになります。

この世界は東西南北の4つのエリアに分かれていて、各地方に6~7個ずつステージが用意されており、そのボリュームはゲームボーイとは思えないほど十分なものでした。

各ステージにはそれぞれ『灰』『赤』『緑』『青』の4つの宝箱と鍵が隠されているので、まずは鍵を見つけ出し、同じ色の宝箱からお宝を手に入れるのがこのゲームの主な目的になっています。

宝物の多くには不思議な力が込められていて、例えば『破壊の斧』を手に入れると邪魔だった木々を切り倒し新しいステージが解放されたり、『エレベーターの歯車』を手に入れると高台の向こうのエリアまで進めるようになったり…、お宝の数に応じて少しずつ探索できる範囲も広がっていきます。

また、1度行ったことのあるステージに変化がもたらされることもあって、最初訪れたときは宝箱が取れなかった…という場合も、他の宝物を手に入れてから行くとまた違った発見があるかもしれません。

そのため自然と同じステージを何度も繰り返し遊ぶ機会が増えるのですが、神殿に行くと石像に次はどこへ向かうべきか教えてくれるので、迷いにくいように配慮されているのもありがたいところです。

徐々にできることの増えていく豊富なアクション

本作のワリオには、かのマリオ以上に豊富なアクションが用意されていて、中でも彼を代表する特技といえば『タックル』に他なりません。

ワリオのタックルは非常に強力で敵を吹き飛ばせるだけでなく、道をふさぐブロックを破壊したり、鉄の足場を押し出して動かしたり、活用する場面は多岐にわたります。

さらに今回のワリオは特定のお宝を手に入れるたびにパワーアップし、ジャンプ力の強化、ヒップドロップによる攻撃、水流にも逆らえる泳力などなど…ゲームを進めれば進めるだけやれることも増えていきます。

フルパワーになったワリオはまさに一騎当千の強さを誇っており、敵や壁を止まることなくタックルで突き進むパワフルさは、確かにマリオでは味わえない爽快感がありました。

しかし逆にいえばゲームの序盤ではやれることが限られていて、ちょっとした高台にもジャンプで届かなかったり、道をふさぐ大きなモンスターをどうやっても倒せなかったり、その行動範囲の狭さが少し気になるかもしれません。

また、できることが増えるとそれだけ謎を解くために考えることも増え、ちょっとした見落としや躓きで宝箱までたどり着けなくなることも多く、ゲーム終盤の難易度はそれなりに高かったように思います。

例えば下り坂で↓キーを押すとワリオは体を丸め、ローリングしながらの高速移動が可能になりますが、このアクションを活用しなければ通れない道は意外と多く、わずかな坂道を見落としていたばっかりにそのステージをさ迷い続ける…ということが私もありました。

そしてこのゲームの厄介なところは、一見普通の壁や床に見える場所も実は壊せることがあるので、少しでも怪しいと思ったらタックルやヒップアタックでこまめに調べる必要があります。

『この先に進むには何か仕掛けがあるハズだ…』と迷い続けた挙句、実は壁にタックルすれば壊せました、となったときの脱力感は何ともいえない虚しさがある…かもしれません。

不死身の生命力活かした『リアクション』が謎解きのカギ

どれだけ敵から攻撃されてもやられることのないワリオですが、決してノーダメージというわけではなく、ワリオは受けた攻撃によって様々な反応を引き起こします。

本作ではそれを『リアクション』と呼んでいて、とがったハリで刺されれば突き飛ばされるように弾かれますし、電気に当たれば痺れてしばらく動けなくなってしまいます。

そして一部のリアクションはただ行動不能になるだけでなく、例えば炎に触れるとワリオのお尻に火が付いて走り続け、最後は全身火だるまになって燃え続ける…など特殊なアクションにつながることも少なくありません。

他にもハンマーで叩かれるとワリオの体がバネのようになって高い場所までジャンプできたり、重い敵に踏みつぶされるとペラペラになって細い通路を通れたり…、敵の攻撃を利用することで行動範囲をさらに広げることができました。

中には『どうやったらこの足場をすり抜けられるか』『あの高台のブロックをどうしたら壊せるか』などリアクション前提の謎解きも多く、部分的にはアクションパズルの要素もかなり強く感じるかもしれません。

これはワリオが不死身だからこそ可能なシステムであり、『ワリオランド』シリーズ特有の魅力でもあるので、ぜひ『これに当たるとどうなるんだろう?』という好奇心を持って遊んでみてほしいと思います。

一方で敵もワリオを邪魔しようと攻撃してくるので、場合によってはリアクションが仇になることも多く、ゾンビにされてすり抜けたくない床を落ちてしまったり、泡に包まれて勝手に上まで運ばれてしまったり、ちょっとしたきっかけで戻されてしまうことも少なくありませんでした。

特にボス戦は特別な手順を踏まなければ倒せないものも多く、一撃をもらうだけでボス部屋から強制退去、また最初からやり直し…という流れは何度も繰り返すとさすがに心が折れるかもしれません。

ワリオのリアクションは全部で15種類以上にも及ぶので、『このリアクションでは○○ができる』という知識を蓄えるのがまずは重要になってくると思います。

パワフルなアクションと謎解きを両立した良作

というわけで今回は『ワリオランド3 不思議なオルゴール』について簡単に紹介してみましたが、ワリオ特有のパワフルなアクションでありながら、リアクションを活用した謎解きも多く、十分にお宝探しの楽しさを味わえるタイトルでした。

ストーリーをクリアするだけであればすべてのお宝を見つけ出す必要はなく、ちょっとした空き時間にお宝を1~2個探すような遊び方でもクリア自体は難しくないのではないかと思います。

ちなみにすべてのお宝を手に入れると『タイムアタックモード』に挑戦できて、各ステージに散らばった鍵を4つ集めてゴールするまでのタイムが記録されるようになるので、より深くやり込んでみるのも一興かもしれません。

『ミス』という概念がないからこそ、ちょっとした攻撃でたびたび巻き戻されるのは少々気になりますが…、発売から20年以上が経った今でも間違いなく楽しめる1作です。

  • 遊びやすさ
    3
  • グラフィック
    3
  • ストーリー性
    2
  • やり込み要素
    4
  • コストパフォーマンス
    4

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