ヨッシーの正体が「ドラゴン」ではなく「カメ」と噂されている理由を調べてみた

キャラクターの話

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2025年9月からの1年間は「スーパーマリオブラザーズ40周年」にあたる年で、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー Nintendo Switch 2 Edition』をはじめとしたいくつものタイトルが発売されたり、プロ野球12球団や京都マラソンとコラボしたりと、さまざまな展開を見せています。

なにより2026年4月24日には『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の公開も控えています。前作のラストで伏線として描かれていたヨッシーがどのような活躍を見せるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか?

背中にコウラ…?カメ一族と噂されるヨッシー

1990年発売の『スーパーマリオワールド』にて、マリオのパートナーとして登場した『ヨッシー』は、その可愛らしい見た目も相まって一躍人気キャラクターとなり、1991年には早くも自分の名前を冠した『ヨッシーのたまご』が発売されました。

1995年に『ヨッシーアイランド』が発売されると、その後も『ヨッシーストーリー』『ヨッシーの万有引力』などアクションゲームが継続的にリリースされ、2026年5月21日には『ヨッシーとフカシギの図鑑』も発売予定となっています。

そんなヨッシーはシリーズを通して「恐竜」や「ドラゴン」と言われることが多かったのですが、Wikipediaを見てみると「カメ族の一種」と書かれており、一部ではその認識が徐々に広まっているようです。

個人的にはいまだに「ヨッシーはドラゴン」というイメージを強く持っているので、「ヨッシーがカメ」という噂がどこから来たのか、歴史を振り返りながら調べてみようと思います!

スーパーマリオワールドの「カメ一族」のラフから生まれたヨッシー

最初に結論から言うと、任天堂公式のマリオポータルには「背中にコウラがあるけど、カメなのか、恐竜なのか、実はわかっていないんだって。」と書かれていて、どちらの種族なのかは不明とされています。

ちなみに、背中にあるものはマリオを乗せるための「鞍」だと思っていたのですが、正式には「コウラ」とのことで、個人的にはそれだけでも驚きでした。

ヨッシー誕生のルーツをたどると、過去のインタビュー記事によれば、きっかけは任天堂の宮本 茂が「マリオを馬に乗せたい」と考えたことでした。宮本さんは『スーパーマリオブラザーズ3』の開発中から、馬に乗ったマリオの絵を描き、自分の席に貼っていたそうです。

その流れを受けて、ディレクターの手塚 卓志は『スーパーマリオワールド』の舞台「恐竜ランド」に合わせ、爬虫類系のキャラクターをデザイナーの日野 重文に描いてもらいました。「馬」というキーワードから「かなりデカいもの」をイメージし、当初は大きなトカゲやワニのような生き物が描かれたといいます。

しかし、巨大な爬虫類がマリオの世界に突然登場するのはどうしても違和感がありました。幾度となく話し合いを重ねた末、最終的には手塚さんが描いた可愛らしいラフスケッチをベースに、日野さんが現在のヨッシーのデザインへと仕上げました。

完成したデザインを見た手塚さんは「これはカメの仲間だ」と強引に設定し、背中にあるのは鞍ではなく立派な「コウラ」だと主張したそうです。当時新入社員だった野上 恒も、手塚さんが「コウラだ」と言い張っていたのを覚えていると証言しています。

つまり、ヨッシーは当初「カメ一族」として位置づけられていたことになります。公式サイトが「カメなのか恐竜なのか、実はわかっていない」とぼかしているのも、この開発時の裏設定が影響しているのは間違いなさそうです。

ヨッシーを「恐竜」や「ドラゴン」と扱っていた作品の多さ

それだけデザインや初期設定で「カメ一族」とされていたヨッシーですが、スーパーマリオシリーズを振り返ってみると、「恐竜」「ドラゴン」としての扱われる描写の方が、ゲーム本編や公式資料では圧倒的に多く登場します。

まず、ヨッシーが初めて登場した『スーパーマリオワールド』(1990年)に目を向けると、ゲーム序盤の「ヨッシーのいえ」でメッセージブロックをたたくと、「スーパードラゴン ヨッシー」と堂々と名乗っているのが確認できます。

取扱説明書にも「奇妙な姿のドラゴン」と明記されており、さらにゲームの舞台は「恐竜ランド」、ゲーム内に登場するヨッシーの横顔が描かれたコインは「ドラゴンコイン」と、ゲーム内のあらゆる要素が、ヨッシーを「恐竜ランドの住人」として自然に位置づけています。

海外でもこのイメージは変わりありません。任天堂アメリカの公式資料や英語版ゲームでは、ヨッシーを「dinosaur(恐竜)」として紹介するケースが非常に多く、欧米圏のファンにとっては、ヨッシーは「可愛い恐竜」として定着しているようです。

加えて、ヨッシーの幼体である「チビヨッシー」が登場する作品でも、恐竜らしい描写が目立ちます。例えば『スーパーマリオワールド』や『ペーパーマリオRPG』などに登場するチビヨッシーは、背中にコウラがなく、生まれつき持っているものではないことが分かります。

一般的なカメと同じように最初からコウラを背負っているわけではなく、成長過程で得る(あるいは装着する)要素として描かれているのは、ヨッシーが単なる「カメの仲間」ではなく、恐竜のような生態を持つ生き物であることを示唆しているように思えます。

過去の任天堂公式ガイドブックや『ヨッシーのパネポン』などでもドラゴンと紹介されることは多く、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』のイベント戦では「いちおう恐竜だし」とお題にされたり、『大乱闘スマッシュブラザーズX』では最後の切りふだの名称が「スーパードラゴン」だったり、やはり基本的にはドラゴンとして扱われていました。

シリーズを通じて、カメらしい要素は背中のコウラくらいに限られていて、長い舌で敵を捕らえる習性、タマゴを産む生態、二足歩行の姿など、全体として「恐竜・ドラゴン寄り」の印象が強く残ります。

なぜ手塚さんがあれだけ「カメの仲間」と主張していたのも関わらず、ゲーム内でスーパードラゴンと書いたかというと、雑誌「Nintendo Dream」のインタビューでは、「あれはあまり深く考えずに書いたような気がします。(笑)」と答えていて、ちょっとした遊び心が想像以上に広まってしまっただけ…なのかもしれません。

関連記事はこちら(英語サイト)

今後は「カメ」としての一面を見せる可能性もある…?

これだけドラゴンとして長らく描かれていたヨッシーですが、マリオポータルに「カメか恐竜か分からない」と明記されたのは2016年で、思えばこの曖昧な情報のまま、すでに10年が経過していることになります。

ディレクターの手塚さんが、開発当時から「ヨッシーはカメの仲間だ」「背中のものは鞍ではなくコウラだ」と主張していたことは、2017年のインタビューでもはっきりと語られています。マリオポータルで今もなお、カメの可能性が残されている以上、将来的にカメらしい活躍を見せる可能性も考えられます。

思い返せば『スーパーマリオワールド』では、ヨッシーはノコノコのコウラを口に含むことで火を吐いたり空を飛んだり、様々な特殊能力が使えました。あれは「ヨッシーがドラゴンだから」ではなく、「ヨッシーがカメ一族と関わりがあるから」なんて解釈もできたのかもしれません。

また、『スーパーマリオギャラクシー2』で「バルーンヨッシー」や「ライトヨッシー」などに変身していたように、「背中のコウラ」に注目したパワーアップがいずれ追加されても面白そうです。

一方で、現実的に見て「今になってカメの要素を大きく表に出してくる可能性は高くない」とも思います。長年、ヨッシーはあくまで「スーパードラゴン」として活躍を続けてきました。シリーズ全体を通じて、長い舌で敵を捕らえ、タマゴを産むという生態は、さすがにカメからかけ離れています。

2026年5月21日に発売される新作『ヨッシーとフカシギの図鑑』では、調査の一環としてヨッシーが様々な生き物を背中に乗せるようです。ヨッシーの「ドラゴンらしさ」はそのままに、今まで鞍として使われてきたコウラも、もしかしたら別の使い方をがあるのでは…?と少し期待している今日この頃です。

「カメの要素を持った恐竜」が1番近いかも?

というわけで今回は「ヨッシーは実は恐竜ではなくカメなのか?」について調べてみました。過去の活躍を見てみると、ドラゴンや恐竜と見るのが自然ですが、背中のものはコウラに間違いなく、公式でも「カメか恐竜か分からない」としているようです。

ディレクターの手塚さんは「カメの仲間」として活躍させたかったのかもしれませんが、それだと「なぜクッパ軍団と敵対し、マリオに協力しているのか?」の理由も必要になるので、ゲームではひとまず「恐竜ランドの住人」として扱ったのかもしれません。

とはいえ、ヨッシーの背中にあるものがコウラと判明してから気が付けば10年が経っています。それでもコウラを活かした活躍は未だほぼ見られず、相変わらず恐竜・ドラゴンとして描かれることが多いのは、これまで積み重ねてきたイメージがやはり強いのではないかと思います。

改めて歴史を振り返ってみても、ヨッシーが純粋な「カメの仲間」とはやはり思えないので、「カメ一族の特徴も備えた恐竜」という考えが自然と言えそうです。

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