『ゼルダの伝説』の勇者敗北ルートはどのような歴史をたどったのか調べてみた

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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

1986年に第1作目が発売されてから今もなお高い人気を誇る『ゼルダの伝説』シリーズですが、2023年5月6日には『Splatoon3(スプラトゥーン3)』にてコラボフェスも開催され、特殊なステージで遊べるトリカラバトルなどは大きな盛り上がりを見せました。

『汝、何を求める?』という問いに対して今回は『力』陣営が完全勝利を収め、SNSでは『勇者敗北ルート』と話題になっていたのも記憶に新しいところです。

リンクの勝敗で分岐する『ゼルダの伝説』の世界

そんな『ゼルダの伝説』はこれまで数多くのタイトルが発売されてきましたが、本シリーズは作品によって舞台となる時代が違い、登場するリンクも同姓同名な別人であることが少なくありません。

現在公式サイトでは時系列別にタイトルが並べられていて、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を起点に『リンクが敗北した世界』『リンクが勝利した大人時代の世界』『リンクが勝利した子供時代の世界』の3つの歴史に分岐しています。

本来は『時のオカリナ』でガノンドロフを倒してエンディング…となるので、リンクが敗北した世界はイメージしにくい部分がありますが、最新作『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はこの世界線の果ての話とされています。

というわけで今回はガノンドロフがリンクを打ち倒したのちハイラルはどうなったのか、どのように歴史が動いたのかを簡単に調べてまとめてみようと思います!

『封印戦争』によりガノンドロフを封じるも大きな犠牲

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』にてガノンドロフは触れた者の願いを叶える『トライフォース』を手に入れようと暗躍し、ハイラル王を殺害したうえでトライフォースの安置された『聖地』にまで侵入を果たしました。

『力』『知恵』『勇気』の3つからなるトライフォースは不完全だったため、ガノンドロフには『力のトライフォース』しか宿りませんでしたが、それでもその強大な力をもって魔物たちをまとめ上げ、わずか7年のうちにハイラル全土を支配してしまいます。

ガノンドロフはトライフォースを手に入れるべく『知恵のトライフォース』を宿したゼルダ姫を誘拐し、『勇気のトライフォース』を宿すリンクとも対決、ここでガノンドロフが勝利することでいわゆる『勇者敗北ルート』へつながっていくようです。

トライフォースを手中に収めたガノンドロフは人間の姿を捨て『魔王ガノン』に進化し、『世界を我が物にしたい』という願いから聖地を『闇の世界』に変え、いつか『光の世界』をも手に入れるべく力を蓄えていました。

ガノンは『光の世界』のハイラルに悪しき力を差し向けますが、それを重く見たハイラル王は7人の賢者と騎士団に悪の原因を封印するよう命じ、賢者たちはまず退魔の力を持った『マスターソード』の使い手から探し始めます。

しかしすでに魔の手はハイラルの王宮にまで迫っており、『真の勇者』を見つけ出せないまま戦いが勃発、7人の賢者と騎士団は力を合わせガノンを『闇の世界』に封じ込めることに成功しました。

しかし『時のオカリナ』時代のリンクですら食い止められなかったガノンの力はすさまじく、騎士団たちは全滅、賢者を護衛していた『ナイトの一族』も多数が命を落とし、『封印戦争』と呼ばれるこの戦いは後世まで語り継がれることになります。

『ナイトの一族』については未だに謎が多く、『利き手は左で回転斬りを使いこなす』と言い伝えられているものの、リンクと直接的な関係は明かされておらず、ハイラルにとってどのような役割を担っていたのかも分かっていません。

そもそも『ゼルダの伝説』は当初ゲーム間のつながりをそこまで意識せずに作られたため、この辺りの設定は当時のフレーバー的な要素でもあり、今後の作品で改めて回収されることがあるのか…気になるところです。

長い月日が経ちガノンが復活した『神々のトライフォース』

そんな封印戦争から数世紀もの月日が流れ、ガノンとの戦いも遠い伝説として語られるようになったころ、ハイラルはまたしても原因不明の厄災に見舞われるようになり、民衆たちは成すすべなく神に祈るしかありませんでした。

そんな折、突如ハイラルに現れた謎の司祭『アグニム』が魔法の力で災いを鎮め、民衆やハイラル王は彼を『英雄』『七賢者の再来』と称えて城へ迎え入れ、ハイラルに再び平穏が戻ってきます。

しかし権力を得たアグニムは徐々に自らの思うままに力を行使するようになり、魔術によってハイラル王を殺害、兵士たちを操ると七賢者の血を引く娘たちをさらっては闇の世界への生贄に捧げてしまいました

アグニムの正体は『光の世界』に送り込まれたガノンの分身で、闇の世界と光の世界をつなげることで復活を目論んでおり、かつて『封印戦争』で施された封印を解くために賢者の血を引く娘を捕らえていたようです。

アグニムはハイラル城にてリンクに敗れますが、すでに7人の娘は生贄として闇の世界に捧げられており、リンクもアグニムに巻き込まれる形で闇の世界へ足を踏み入れることになります。

光の世界が闇の世界とつながってしまった以上、ガノンの魔の手が及ぶのも時間の問題であり、それを食い止めるには闇の世界に捕らわれた7人の娘を助け出して、ガノンからトライフォースの力を奪い返すしかありませんでした。

最終決戦におけるガノンはコウモリ型の炎を放ってきたり、闇の秘術によって透明化したりするだけでなく、マスターソードによる攻撃はほとんど受け付けず、完全なるトライフォースの力がいかんなく発揮されていたように思えます。

しかし具体的な理由は明かされていませんが、『不思議な泉』に住まう女神から授かる『銀の弓矢』はガノンに対して大きな威力を発揮し、攻略に必須となるアイテムの1つでもありました。

リンクがガノンを打ち倒すとトライフォースは所有者を失い、『ハイラルを元に戻したい』と願うリンクが触れることでその望みは叶えられ、トライフォースは再びハイラル王家へと戻され保管されることになります。

トライフォースの使い手が現れないまま衰退したハイラル王国

その後はるか未来のハイラルを描いた『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』や『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』においても、悪しき者の手によってガノンの復活が幾度となく企てられてきましたが、トライフォースは変わらずハイラル王家によって管理されていました。

また、当のガノンも『ふしぎの木の実』では不完全な状態で自我を失っていたり、『神々のトライフォース2』ではロウラルの司祭『ユガ』に取り込まれていたり…、いずれも完全な『魔王ガノン』としての復活は果たせていません。

しかし『神々のトライフォース2』以降のハイラルでは王家にトライフォースを扱える者が現れず、王国は分裂と縮小を繰り返して徐々に衰退の一途をたどっていきます。

1986年発売の初代『ゼルダの伝説』は『神々のトライフォース』から数百年後の世界で、このときハイラルは1つの大きな国ではなく、いくつもの小国からなる地方に変化しており、ゼルダ姫も『とある小王国の姫』と説明書では紹介されています。

トライフォースは変わらずゼルダ姫の元で管理されていましたが、いつしか復活した魔王ガノンはハイラルに侵攻を開始し、ゼルダ姫のもとから『力のトライフォース』を再び奪い去りました。

『知恵のトライフォース』まで奪われるわけにはいかないと判断したゼルダ姫は、トライフォースを8つに分け各地に隠し、同時に乳母である『インパ』にガノンを打ち倒す勇気ある人物を探すよう指示を出します。

この行動に怒りを覚えたガノンはゼルダ姫を捕らえ、インパに追手を差し向け窮地まで追い込みますが、ここで旅の途中に偶然居合わせたリンクが知略によりインパを救い出し、事情を知るや否やゼルダ姫の救出を決意した…とされています。

本作に登場しない『勇気のトライフォース』については1987年発売の続編『リンクの冒険』で語られていて、『死の谷(デス・バレー)』の大神殿に隠されており、以前のガノンの侵攻からも被害を免れていました

ハイラルがどのような経緯で小国にまで縮小したのか、なぜいつの間にかガノンが蘇っていたのか、分裂した周りの国はハイラル王国と関りがあったのか、など描かれていない部分も多く、いつかこの歴史が明らかになる日もくるのか…気になるところです。

はるか未来の世界が描かれた『ブレス オブ ザ ワイルド』

2017年に発売された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、これまでのシリーズよりはるか未来の世界が描かれていて、続編『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』ではそこからさらに数年後のハイラルが舞台になっています。

しかし、あまりに時代が離れていたからかどの世界線の話だったのかは長らく不明で、『すべての世界が合流した世界』や『どの世界線とも違う独立した世界』など様々な憶測がされていたようです。

ところが2023年5月9日に公開された『開発者に訊きました:ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のインタビューによると、『封印戦争という神話でしか語られてこなかった大きな戦いについても語られています』とコメントされていて、このハイラルはリンクが敗北した世界線であることが明らかになりました。

『ブレス オブ ザ ワイルド』の神話でもハイラルは幾度となく魔王ガノンの脅威に晒され、そのたびに退魔の剣を持った勇者が厄災を払った…と伝えられていて、これには『ふしぎの木の実』や初代『ゼルダの伝説』のことも含まれていたのかもしれません。

また、『ブレス オブ ザ ワイルド』の歴史は1万年前にまで遡って、高度な技術文明を築いていたハイラル王国は4体の巨大兵器『神獣』と多数の無人兵器『ガーディアン』を創り出し、勇者の退魔の剣と姫の聖なる力でガノンを封印したとされています。

初代『ゼルダの伝説』や『リンクの冒険』に神獣やガーディアンは登場しないので、この言い伝えはそれよりも後の話で、衰退したハズのハイラルは再びそれだけの力を取り戻していたようです。

神獣やガーディアンを生み出したのは『シーカー族』と呼ばれる人々で、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のインパもシーカー族に当たり、はるか昔からハイラル王家の従者として仕えてきた一族でした。

しかしあまりに高い技術力を恐れたハイラル王家はシーカー族から従者の地位を剥奪してしまい、その裏切りに強い恨みを持った一部のシーカー族が反目、ガノンを信仰する『イーガ団』発足の原因にもなってしまいます。

『ブレス オブ ザ ワイルド』のリンクはゼルダ姫を守るまさに『ナイト』でしたが、『ティアーズ オブ ザ キングダム』で封印戦争の歴史が語られるとなると、リンクと『ナイトの一族』の関りについても明らかになる…のかもしれません。

意外と浮き沈みの激しいハイラル王国

というわけで今回は『ゼルダの伝説』における『勇者敗北ルート』を簡単に紹介してみましたが、まだゲーム内で語られていないことも多く、神話と実話は異なる部分も少なからずありそうです。

しかし『ゼルダの伝説』といえばカギを握るのはハイラル王家のイメージがありましたが、ガノンの分身『アグニム』を信用し招き入れてしまったり、シーカー族を追放したことで結果的に未来の火種を生み出してしまったり…、世代によってその手腕にはそれなりに違いがあったようにも思えます。

とはいえ『ゼルダの伝説 時のオカリナ』でリンクが敗れ、完全なトライフォースの力を手に入れたガノンが君臨していながら、それを打ち払いハイラルを守り続けてきた歴史は語り尽くせないものがありました。

もちろん『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の発売は以前から楽しみにしていましたが、『封印戦争』など謎に包まれた歴史が語られるとなれば、より一層発売日が待ち遠しくなった今日この頃です。

コメント

  1. 匿名 より:

    大国だったり、小国だったり、果までは水没されたり、完全に滅ぼされたりするハイラル王国は凄まじい歴史を持ってますね···

    • 『風のタクト』や『ブレス オブ ザ ワイルド』でもかなり衰退していますが、それでもハイラルとして残り続けているのはすごいですよね。
      私はまだ『ティアーズ オブ ザ キングダム』を数時間しか触れていませんが、封印戦争の歴史が調べたのとちょっと違っていそうなので、その辺りもまたいずれまとめたいところです。

  2. 匿名 より:

    時の勇者敗北後の封印戦争と、ティアキンで語られる封印戦争は別物のようですね。私はティアキンはまだクリアしていませんが。ティアキンをクリア後にまた封印戦争のあった時代やティアキンの時系列など考察を期待しています。

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