SUNSOFTのファミコンソフト『ギミック!』は『星のカービィ』作者も認める名作だった

任天堂以外のゲーム
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

かつてファミコンやスーパーファミコンのソフトを数多く手がけていたメーカーに『SUNSOFT(サンソフト)』があるのですが、2022年8月に『復活宣言』を行い、2023年2月14日にはその第1弾として『いっき団結』がリリースされました。

『いっき団結』の他にもNintendo Switch Onlineで『アトランチスの謎』や『ラフワールド』が配信されていたり、近年になって目に触れる機会も多いのではないかと思います。

ファミコンで発売された幻の名作『ギミック!』

サンソフトは主にアクションゲームを得意としていて、広大なマップを探索してアイテムを集める『へべれけ』や、様々な武器を駆使して敵を倒す『バットマン』シリーズなどは今でも高い人気を誇っています。

そして1992年に発売されたファミコンソフト『ギミック!』は特に有名で、『星のカービィ』の生みの親である桜井政博さんも大絶賛しており、当時の自身の作品と比べて『完全に負けた』とファミ通でコメントを残しているほどです。

そんな『ギミック!』は非常に流通量が少なく、現在中古でも50,000円以上の値打ちが付けられていますが、『ギミック! SPECIAL EDITION』として2023年内にリマスター版の発売が予定されています。

実は私もこのゲームを小さいころに親戚の家で遊んだことがあって、懐かしい思いが強く…、いったいどのような点でこれだけ高い評価を得ていたのか、今回は簡単にまとめてみようと思います!

Steamのストアページはこちら

ファンシーな世界観とグラフィックのアクションゲーム

『ギミック!』は緑色で一頭身の『ゆめたろー』というキャラクターが主人公で、ぬいぐるみに間違われたゆめたろーは、誕生プレゼントとして少女のもとにやってきました。

少女はゆめたろーをとても気に入っていましたが、それを見た他のおもちゃ達はやきもちを焼き、なんと少女を別次元まで連れ去ってしまったので、ゆめたろーは後を追いかけて救出に向かいます。

あらすじを聞くと非常にファンシーな内容で、グラフィックも全体的に可愛らしく、子供や女性向けのデザインにも見えるかもしれません。

しかしアクションゲームとしての難易度は見た目に反してかなり高く、少し慣性のあるジャンプや、クセのある攻撃方法には多少の慣れが必要になると思います。

ゆめたろーはボタンを押し続けると星を生み出して、それをぶつけることで敵に攻撃できるのですが、星は横にまっすぐ飛ぶのではなく、地面にたたきつけてバウンドするように飛んでいきます。

そのため星が敵を飛び越してしまったり、そもそも星を作り出す前に攻撃をくらってキャンセルされてしまったり…、決して戦闘が得意なわけではないので、敵に囲まれないような立ち回りが重要です。

いわゆる『スーパーマリオ』でいう『クリボー』のポジションに当たる敵キャラクターは『おはぎ』といい、真っ黒な一頭身に可愛らしい目が2つ…と非常にシンプルな見た目をしていて、正直そこまで強そうには見えません。

しかし『おはぎ』は序盤の敵にしては移動が速く、地面を滑るように突撃してくるほか、壁にぶつかると不規則にジャンプして振り返ってきたりなど、遊んでみれば序盤から難しさの片鱗を感じとれると思います。

またステージが進むと亜種も登場して、ナイフのような刃物をずっと振り回していたり、頭に付いた電極で電気を発生させたり…、その見た目からは想像できないくらい攻撃的な性格をしていました。

タイトルの通りステージに隠された『ギミック!』の数々

ここまでの説明では、ちょっと操作にクセのある高難易度なゲーム…というだけで、確かにグラフィックなどのクオリティが高いとはいえ、なぜそこまで高い評価を得ているのかは分からないと思います。

本作最大の特徴はその『ギミック!』というタイトルの通り、各ステージには数々のギミック(仕掛け)が用意されていて、アクションゲームとしてのやり応えを大幅に上げていました。

例えばゆめたろーの作り出した星は、放つと地面をバウンドしながら飛んでいきますが、実は上に乗ることができて、うまく使いこなせばサーフボードのように移動にも役立ちます。

他にも小舟に乗って進みながら限られた足場で砲弾を避け続けたり、レールを走り続けるトロッコを乗り継いだり、シチュエーションに合わせた様々なアクションで飽きがこないよう工夫が凝らされていました。

特にステージ4ではネッシーのような敵キャラクターが登場しますが、この敵に攻撃を当てれば背中に乗せてくれるようになって、一転ステージの攻略にも必須の要素になります。

桜井政博さんは自身の動画で『敵を利用するのは楽しい』と考えを明かしていて、それがカービィの『すいこみ』と『はきだし』につながっていたのですが、『ギミック!』はこういった要素が多いからこそ桜井さんも『負けた』と感じたのかもしれません。

過去の記事によると『スーパーマリオ』や『ゼルダの伝説』の生みの親である宮本茂さんも『ギミック!は遊べますね』と認めていたらしく、そのゲーム性の高さがうかがいしれます。

各ステージで立ちふさがるボスにもそれぞれ違った攻略法が用意されていて、例えばステージ1の『巨大おはぎ』は穴に囲まれた高台に待ち構えており、うまく星をバウンドさせなければまともにダメージも与えられません。

ステージ4のボス『ひよこ』は名前の通り巨大なひよこで、その見た目は可愛らしいですが、こちらが動くまで攻撃してこない曲者で、動きをつかむのにも時間が必要になると思います。

完全クリアを目指すにはあまりに難しいゲームバランス

それだけ著名なゲームクリエイターに評価されていながら、当時の『ファミコン通信』では40点満点で26点、『ファミリーコンピュータMagazine』では30点満点で18.5点が付けられており、特段高い評価…というわけではありませんでした。

その理由は主に『クオリティは高いけど難しすぎる』というもので、実際アクションゲームに不慣れであればステージ1を突破するだけでも一苦労であり、エンディングまでたどり着いた人はあまり多くなかったかもしれません。

コンテニューは際限なくできますが、ゲームオーバーになると基本的にステージの最初に戻されてしまうので、ただでさえ難易度の高いステージを突破したのにボスに負けてまた最初から…なんて事態も起こりがちです。

当時のファミコンなどのゲームは容量が小さく、難易度が低いと数日でクリアできてしまうことから、長く遊んでもらうために意図的に難しく作られていることがままありました。

また昔のインタビューを読むと4代目任天堂社長の岩田聡さんや、宮本茂さんはかつてのゲームを『体育会系』と呼んでいて、何度も何度も失敗を積み重ねてクリアしたときの達成感が面白さにつながると考えていたようです。

ユーザーからの評価よりもクリエイターの評価が高いのは、そういった『難しくても長く遊べる工夫』が見えるからこそであり、近年『ギミック!』がより再評価されている理由なのかもしれません。

ちなみにただでさえ難易度の高い本作ですが、各ステージには特別なアイテムが隠されていて、ノーコンテニューかつ全アイテムゲットを達成すると、真の最終ステージに挑戦できます。

この最終ステージで待ち構えるラスボスを倒せばトゥルーエンド…とはいえ、ノーコンテニューはアクションゲームに慣れている人でも至難の業であり、正直なところ私も動画でしか見たことがありません。

リマスター版となる『ギミック! SPECIAL EDITION』は、Steamのストアページを見ると『クイックセーブ』や『巻き戻し』機能があるようなので、その辺りの救済措置はありがたいところです。

発売されたら自分も遊びなおしてみたい1作

というわけで今回はリマスター版の発売が決定している『ギミック!』について、どんなゲームか簡単に紹介してみましたが、アクションゲームに自信があればぜひ挑戦してみてほしいタイトルだと思います。

グラフィックやストーリーの可愛らしさに反して難易度は非常に高いものの、桜井政博さんが絶賛したゲーム性は確かなもので、私も今からリリースを楽しみにしています。

サンソフトは2023年4月20日に『SUNSOFT is back』という映像のライブ配信を予定していて、ここで『ギミック!』についても何か新情報が明らかになるかもしれません。

また、同じくファミコンのソフトである『へべれけ』も復活が予定されていて、こちらも私は3DSのバーチャルコンソールで遊んでいたので、当日の発表が気になる今日この頃です。

Steamのストアページはこちら

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