こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント)
1985年に『スーパーマリオブラザーズ』が発売されて以降、約40年に渡って幾度となく人々を救ってきたマリオですが、その活躍はキノコ王国にとどまらず、あらゆる世界を冒険してきました。
2002年に発売された『スーパーマリオサンシャイン』は、南国のリゾート地『ドルピック島』が舞台になっていて、様々なエリアを巡る自由度の高さと、ポンプを使った独特なアクションから未だに根強い人気を誇っています。
クッパJr.やボスパックン、キノじいなど、本作が初登場のキャラクターも多いのですが、中でも多くのプレイヤーに強烈なインパクトを与えた人物といえば、たびたびマリオにレースを挑んできた正体不明の男『モンテマン』ではないかと思います。
※この記事にはスーパーマリオサンシャインのエンディングに関する要素が含まれています。
今でも謎に包まれているサンシャインの『モンテマン』
見渡す限りの水平線が広がるリゾート地、ドルピック島には2つの種族が暮らしていて、大柄で力持ちな山の民『モンテ族』と、貝殻に身を包む穏やかな性格の『マーレ族』の2種類に分けられます。
比率としてはマーレ族よりモンテ族の方が圧倒的に多く、ドルピック島のいたるところで見かけますが、おおらかな環境で育った影響なのか、深く考えるのは得意ではなく、オープニングでもニセマリオの正体を見抜けないまま、ドルピック島から太陽の光を奪った犯人としてマリオを逮捕してしまいます。

そんなマリオの冤罪を晴らすため、ニセマリオの行方を探りながら、各地に散らばったシャインを集めるのが本作の目的で、そのためには巨大なボスと戦ったり、高難易度のアスレチックコースに挑んだり、様々なミッションをこなす必要がありました。
中には「モンテマンレース」という、その名前の通りモンテマンとゴールまでのタイムを競うミッションもあるのですが、肝心のモンテマンはモンテ族に扮したマスクで素顔を隠していて、彼の目的や素性は20年以上が経った今でも謎に包まれています。
明らかにモンテ族とは違った、細い体と被り物

モンテ族といえば大きな体にカラフルな肌の色、頭に生えたヤシの木が特徴的で、のんびりとした気質ながら、「山の民」らしくマリオを遠くまで投げ飛ばせるほどの怪力を備えています。
基本的には争いを好まない善人なのですが、単純で思い込みが激しく、「ラクガキを消したからって、罪が消えるわけじゃないんだからな!」「ラクガキは全部消し終わったのかい?どうせまだなんだろ?!」など、かなり厳しい言葉を放つこともありました。
一方で、『モンテマン』も名前だけ聞けばモンテ族の1人のように思えますが、実際はモンテ族に似せた被り物をしているだけで、体は明らかに細く、どう見ても種族的に別のキャラクターであることが分かります。

なぜモンテマンがモンテ族になりすましているのか、そもそもなぜモンテマンはマリオにレースを挑んでくるのか、彼の真意は未だ明かされていませんが、「モンテ族になりたい」というよりは、「自分の素顔を隠す」ために変装をしているように思えます。
また、モンテ族たちの暮らす『モンテのむら』でも、村長はモンテマンに対して「ワシらモンテ族とはなんの関係もないんじゃぞ!」「迷惑しとるんじゃよ!!」と発言していて、特別歓迎しているわけではないようです。
ただ、ここまでの憤りを見せているのは村長くらいで、中には「いつかモンテマンに挑戦したい」と言う子供がいたりもするので、やはりそのおおらかな性格ゆえ、そもそもあまり気にしていないモンテ族が大半なのかもしれません。
マスクの中を覗くと、ゼルダで見覚えのある顔が

そもそもモンテマンの正体を知りたいのであれば、何とかしてその被り物の中を見てしまうのが手っ取り早いのは間違いありません。
普通にプレイしていては、被り物の中まで見えることはそうそうありませんが、うまくカメラを調整して下から覗き込むと、マリオ作品にしては珍しく、アゴヒゲを蓄えた一般的な成人男性の顔を確認できます。
その素顔はよく見ると『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のマラソンマンや、『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』のポストマンにそっくりで、どちらも走ることを生業としているキャラクターであることから、レースを担当するゲストキャラクターとしてマリオの世界に呼び出されたのかもしれません。

このモンテマンが本当に『ゼルダの伝説』の世界から来たのかは分かりませんが、例えば『ムジュラの仮面』は『時のオカリナ』のパラレルワールドが舞台に描かれていて、実際にリンクもムジュラの世界へ迷い込むところから物語は始まりました。
それを踏まえて、モンテマンも「ゼルダ」の世界から何かしらの影響で「マリオ」の世界に迷い込んできた…なんて想像すると、彼はいつからこのドルピック島にいて、どのように暮らしてきたのか、想像するだけでちょっと楽しくなってきます。
一方で、過去にも『ゼルダの伝説 夢をみる島』にワンワンが登場したり、作品の垣根を超えたコラボレーションは何度かあったのですが、ここまでガッツリ素顔がゼルダのキャラクターとなれば、「純粋なマリオのキャラクター」として他作品にモンテマンを出すのも難しいのかもしれません。
今もな意味深な「マジックブラシ」を見つめるモンテマン

モンテマンの素顔が『ゼルダの伝説』のキャラクターと酷似しているのは間違いありませんが、体格で見ればモンテマンの方がかなり小さく、しゃべり方や声もマラソンマンとはかけ離れているように思えます。
特に気になるのは、本編のエンディングに表示される最後の一枚絵で、そこには「地面に突き立てられたマジックブラシを見つめるモンテマン」が描かれており、なぜマリオやピーチではなくモンテマンが出てくるのか…、未だその真意は明らかではありません。
この画像の影響もあって、当時はモンテマンがマジックブラシの持ち主であり、クッパJr.にマジックブラシを手渡した黒幕だったのではないか?なんて噂もあったようです。

一応その可能性もゼロではありませんが、マジックブラシには『オヤ・マー・サイエンス社』のロゴマークが描かれていて、ゲーム内でもクッパJr.は「白い服着たヘンなおじさんからもらった」と発言しているので、実際はオヤ・マー博士が直接クッパJr.に手渡した可能性が高いのではないか、と思われます。
このエンディングの一枚絵は、いわゆる「ノーマルエンド」に該当するグラフィックで、シャインを120個すべて集めてクリアすると、マリオやピーチたちが劇場に並んでいる「トゥルーエンド」の画像に差し替えられます。
このトゥルーエンドの画像にモンテマンやマジックブラシは含まれておらず、メタ的なことをいえば、『スーパーマリオサンシャイン』を象徴する要素として、ノーマルエンドの最後にモンテマンが選ばれただけ…なのかもしれません。
色んな意味で正体を明かしにくいキャラクター
というわけで今回は『スーパーマリオサンシャイン』の中でも屈指の謎キャラクター、『モンテマン』についてザックリと調べてみましたが、その素顔を知ってしまった今となっては、逆に正体を明かすのが難しいキャラクターになっているように感じます。
当時は「クッパJr.と何か関りがあるのではないか?」「もしかしてマリオを陥れた黒幕ではないか?」という憶測もあったのですが、改めて考えてみると特別マリオを敵対視していたわけでもなく、あくまで「ゲストキャラクター」としてレースに挑んでいただけ、の可能性が高そうです。

エンディングの画像の意味など、未だに分からないことが多いキャラクターではありますが、その意味深な演出があったからこそ、20年以上経った今でもモンテマンを覚えている人が多いのではないかと思います。
もし万が一、新しいマリオ作品にモンテマンが登場するとすれば、その素顔はマラソンマンのままなのか、違う顔に差し替えられているのか、はたまた絶対にマスクの中が見えなくなるのか…、どう表現されるのかは気になるところです。
コメント
ニセマリオを追いかける時に距離が離れてると(ニセマリオが)待機モーションをとるけど
そのモーションが完全にモンテマンのものと同じ
そして例のエンディングとくればモンテマンの正体は姿を変えたクッパJr本人だったと考えるのがしっくりくる