どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)
2019年はもっぱらNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)で遊んでいたのですが、最近『ペルソナ5』を少しずつ遊ぶようになって、それに合わせて他のPS4のタイトルも手を出すようになりました。
コーエーテクモゲームスの『真・三國無双8』もしばらく遊んでいませんでしたが、久しぶりにやってみたら色々とアップデートがされていて、以前よりかなり遊びやすくなっていたようです。
オープンワールドとの相性や思うところは以前の記事にも書きましたが、やっぱり無双シリーズは何年も前から好きなので、『真・三國無双』も『戦国無双』も次回作の発表を待ち遠しく思っています。
あの武将がもし生きていたら
そんな『真・三國無双8』ですが、現在様々なDLCが配信されていて、発売後も継続的にやり込めるよう開発が続いているようです。
『袁術』『華雄』などのプレイアブルキャラクターの解禁、新武器の実装、新コスチュームの追加などは発売直後に発表されていましたが、今では様々な『IFシナリオ』も配信されており、特定の武将にスポットを当てた新しいストーリーを体験できます。
IFストーリーは『周瑜』『曹丕』『法正』など、大志を抱いたまま没してしまった武将が主に選ばれていて、その武将がもし生きていたら…といった『もしも』の物語が描かれています。
三國無双シリーズはご存知の通り『三国志』をベースにしているので、どうしても登場から死没までの期間が短い武将は、三國無双においても活躍の場面が少なくなってしまいます。
このIFストーリーでそのような武将が取り上げられる事で、本来は描かれなかった新しい活躍を見れるようになり、今後のシリーズにも取り入れて欲しい要素ではないかと思います。
広がりを見せる『IF』の導入
このIFストーリーについてですが、導入されたのは今作が初めてではなく、過去の無双シリーズでも『外伝』など別の形で用意されていました。
例を挙げるとPS2で発売された『戦国無双2』では、それぞれの武将に固有のストーリーが用意されていましたが、本来の歴史とは異なった結末を迎える『外伝』が最後に用意されていて、思いがけない武将が天下統一するようなストーリーも存在します。
例えば『本能寺の変』で織田信長に謀反を起こした明智光秀は、その後の『山崎の戦い』で羽柴秀吉に敗れ、敗走中に落ち武者狩りに襲われ命を落としたと言われていますが、『戦国無双2』の外伝では『山崎の戦い』で勝利を収め、徳川家康や伊達政宗を相手に『天下統一戦』を仕掛ける話を遊べます。
他にも、志半ばで病没してしまった武田信玄が生き延びて九州征伐に赴いたり、石田三成と徳川家康が雌雄を決した『関ヶ原の戦い』に没したハズの豊臣秀吉が参戦したり…、正史とは違った結末を体験できるのがこの『外伝』の醍醐味です。
ただ、このIFストーリーはあくまでおまけのようなもので、各武将に1つずつしか用意されていませんし、内容も基本的に残っているすべての大名や武将と戦う大味なもので、そこまで作り込まれている訳ではありませんでした。
しかし近年では、2013年にPS3で発売した『真・三國無双7』にIFストーリーが導入され、こちらは物語の途中で戦死、病死してしまう武将の生き残る分岐が用意されており、条件を満たせば魏・呉・蜀それぞれで1人も欠ける事なくエンディングを迎える事も可能です。
無双シリーズのキャラクターはいずれも人気が高いですが、主である曹操を守って命を落とす『典韋』や、父の後を継いで君主になるも26歳で没する『孫策』などは活躍の期間が短く、このIFストーリーによって後のシナリオでも楽しめるのは嬉しい要素です。
本来は討ち死にしてしまう武将を守りながら攻略しなければならないので、条件を満たすにはそれなりの難易度ではありますが、比較的新しいタイトルな事もありクオリティは高く、ファンからもこのIFストーリーはおおむね良い評価を得ていました。
このように作品を重ねるごとにIFストーリーも取り入れられるようになってきて、オリジナルの物語が描かれる事も増えてきたようです。
歴史とは違う楽しみのためのオープンワールド
そんな『真・三國無双』シリーズも8作目となり、ファンにとっては『三国志』もかなり馴染み深いものになってきました。
三国志の人気や知名度が高まる一方で、その弊害と言えるのが『ストーリーの認知』であり、毎回演出や展開に工夫はされていますが、それでも物語の大筋はほとんどの人が知っている状況になってしまいました。
その為、『この戦いでこの武将が仲間になる』『この戦いではあの勢力が援軍で来る』などがプレイ前から分かってしまい、『物語を楽しむ』という意味では新鮮さが薄れています。
そのマンネリを打開するため、『真・三國無双8』ではシリーズ初のオープンワールドが取り入れられ、これまでになかった様々な新しい試みが導入されました。
肝心のオープンワールドとの相性は『広大な中国大陸を自由に歩き回れる』と評価される一方、『本来の爽快感が薄れている』と賛否の分かれる結果になっていますが、今回は攻略の手順が明確に決まっていないので、例えば敵の砦や支城を無視していきなり本陣に乗り込んだり、逆にストーリーを無視して狩りや釣りを楽しんだり…、何を優先して進めるかもすべて自由なのが本作の最大の特徴です。
これはインタビュー記事によると、やはりプレイヤーがみんな三国志の話を知っているので、何か新しい経験や楽しみ方を提供するため、『もしもこの砦を攻略せずに本陣に行ったら』『逆にすべての砦を落としてから攻め込んだら』など、大筋の話の中で様々な『IF』の展開が楽しめるように考えた結果、新たにオープンワールドを採用する事になったようです。
しかし、その後DLCで各武将のIFストーリーが個別に配信されているように、このオープンワールドによる『IF』は1つの戦いの中で様々な分岐があるだけであって、物語の結末は歴史に基づいて変わる事はありませんでした。
その為、短命な武将を生き永らえさせる事はできませんし、本来負けてしまう戦を覆すような展開も用意されていないので、オープンワールドのIFも慣れてくると『様々な状況下での話を楽しめる』というより、『結果を出すために過程をすっ飛ばせる』という風に感じる人もいるかもしれません。
あくまで攻略の手順を自分で選択できるだけであり、歴史の『IF』を楽しめるわけではなかったのは少し残念だったと思います。
オープンワールド × 枝分かれする歴史
三國無双シリーズが次回作以降もオープンワールドを導入するかは分かりませんが、もし『真・三國無双9』でも同じようなシステムを組み込むのであれば、今度は本編に歴史的なIFの展開を盛り込んでもらえると面白そうです。
例えば蜀の軍師として名高い『諸葛亮』は、劉備が直接家に赴いて説得を続けた『三顧の礼』によって幕下に加わりましたが、もしこの三顧の礼が失敗していたらまったく違うストーリーになっていた事は間違いありません。
三国志演義における『赤壁の戦い』では、蜀の諸葛亮が祭壇で祈祷する事で東南の風を呼び起こし、火計によって魏の船団に大打撃を与えましたが、もし諸葛亮がいなければこのような作戦は成功しませんでしたし、そもそも呉との同盟は諸葛亮が交渉に当たっていたので、呉と蜀の連合軍すら結成できなかった可能性も大いにありました。
『赤壁の戦い』当時は魏の陣営に疫病が蔓延していたそうで、例え火計が失敗してもすぐに終戦に向かったかもしれませんが、諸葛亮がいなければその後の蜀を支える軍師が不在となり、呉と協力関係を維持できるかも分かりません。
しかし、その『三顧の礼』に失敗した諸葛亮がいないIFや、逆に『赤壁の戦い』で撤退した曹操を逃がさずに討ち取ったIFなど、選択肢によって歴史とは根本的に違うストーリーが展開するくらいでなければ、シリーズファンにとって『三国志』を新鮮な気持ちで楽しむのは難しいような気がします。
ただ難しいのは、これまでの作品のIFシリーズはいわゆる武将の生存ルートで、不遇なキャラクターを救済する意味合いが強くありました。
なので逆に、例えば『長坂の戦い』で劉備を逃がすために殿を務めた張飛が戦死してしまう、反骨の相が出ていた魏延が本当に蜀を裏切ってしまう…など、その武将の活躍を削ぐようなIFや、人気のある武将にマイナスのイメージが付くようなIFは、作るのが難しい…という事情もありそうです。
しかし、確かにもし作り込みが甘いIFストーリーで好きな武将が死んでしまえば不満も集まると思いますが、三国志の人気は武将の活躍だけでなく『散り際』も大きな要素であり、敢えて苦しい状況に置かれた物語というのも需要があるのではないかと思います。
個々の戦いで複数の作戦の提示はどうだろう
とは言え、新しい歴史の物語をオリジナルで作るというのはハードルが高いですし、内容によっては否定的な意見が集まりやすい可能性もあります。
そこで、個人的にはひとつひとつの戦いに、複数の作戦を提示する『IF』も面白いのではないかと思います。
例えば、先ほど『赤壁の戦い』は火計によって呉・蜀の同盟軍が勝利したと書きましたが、もしかしたら火計とは別の作戦もいくつか提案されていたかもしれません。
もしも火計ではなく、『水上に不馴れな魏の船団を囲んで矢を射かけよう』、『魏の疫病の流行を利用して持久戦に持ち込もう』など別の作戦を採用していたら、それに合わせて軍の動きも部隊の布陣も変わってくるので、同じテーマでありながらそれぞれ違ったシチュエーションの戦いが楽しめるのではないかと思います。
選んだ作戦によって難易度も変わってくるとすれば、最初は『三国志』の歴史通りの作戦でクリアして、レベルが上がったら難易度の高い作戦でもう1回挑戦する…、なんてやり込み要素も良さそうです。
また、作戦の変更によって戦いの中身はIFのオリジナルになりますが、三国志としての物語の根本は変える必要がないので、そういった意味でも作りやすいのではないかと思います。
次回作はどんなストーリー展開にするのか
これまでも無双シリーズは様々な手法でストーリーを描いてきましたが、『真・三國無双6』では『シネマティック一騎当千』と謳うほど演出にも力を入れ、その後も『真・三國無双8』のオープンワールドなど工夫が続いてきました。
しかし、物語の大筋としてはどうしても代わり映えがしないので、インパクトを与えるのであれば、やはりどこかで『IF』の展開も入れる必要があるのかもしれません。
近年は『呂玲綺』や『陳宮』といった呂布軍、『真・三國無双8』のDLCでプレイアブルに追加された『袁術』『華雄』『董白』など、『その他』に所属する武将も少しずつ目立ってきているので、それら勢力と絡めた展開もあると面白そうです。
昔のよしみで曹操と袁紹が手を組んだり、呂布と劉備が仲たがいをせずに共に戦ったり…、そんな展開の三国志もちょっと見てみたいような気がします。
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