どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)
2017年3月に発売されたNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)も気が付けば6年以上が経ち、大手ゲームメーカーのタイトルだけでなく、非常に幅広いジャンルのインディーゲームもリリースされてきました。
テレビにつなぐだけでなく、携帯機としての顔も持っているニンテンドースイッチは様々な遊び方が用意されており、コントローラーに加えてタッチパネルを利用したゲームや、画面を縦にして遊ぶシューティングゲームなども複数発売されています。
※この記事は2019年12月20日に投稿した記事を再構築したものです。
ピアノの旋律が美しい童話的なリズムゲーム『DEEMO』
そんなニンテンドースイッチのタッチパネルと相性の良いゲームといえば、直感的に画面をタップして遊べる音楽リズムゲームも挙げられて、個人的に特にオススメなのが『Rayark』の開発した『DEEMO』です。
本作はもともとスマートフォンに向けて開発されたタイトルでありながら、高いクオリティが人気を集め2017年9月にニンテンドースイッチ版がリリース、つい先日の2023年11月14日にはiOS版から数えて生誕10周年を迎えました。
ニンテンドースイッチ版は3,000円の買い切り型なので無料では遊べませんが、逆にいえばわずかなDLCを除いて追加費用も必要なく、間違いなく満足できるボリュームが提供されています。
音楽はもちろん、DEEMOはリズムゲームに珍しくキャラクターやストーリーまで非常に作り込まれているので、今回はいくつか魅力をピックアップしてみようと思います!
ピアノを演奏しているような手触りと圧倒的な収録曲数
『DEEMO』の遊び方はリズムゲームの中でもスタンダードで、基本的に音楽に合わせて画面の上から流れてくる『ノーツ』をタイミング良くタップするだけであり、初心者から上級者まで誰でも楽しめるシステムになっています。
こういったジャンルはノーツを叩いたときにタンバリンや太鼓の効果音が鳴るゲームが多い中、本作はタップに合わせてピアノのメロディが鳴るので、まるで本当に自分でピアノを演奏しているような楽しさが他にはない魅力です。
逆にタップのタイミングがズレるとピアノの音もズレてしまうため、うまく演奏できずに主旋律がボロボロになってしまうこともありますが、『上手にできれば綺麗に聴こえる』という嬉しさはプレイヤーが上達するためのモチベーションにもつながってきます。
収録曲は本作のテーマであるピアノをメインにクラシック、ジャズ、ロック、ポップスなど幅広く、中にはボーカル入りの曲まで複数用意されていて、その総楽曲数はなんと412曲にまで及びます。
すべての楽曲を開放するにはストーリーを最後まで遊ぶ必要があるものの、順番に楽曲をプレイするだけでも続々と新曲がアンロックされるので、『選択肢が少なくて飽きてしまった』ということにはまずなりません。
お金に換算すれば1曲あたり10円以下という破格のボリュームですが、実は本作のリリース当初は『200曲以上を収録』という触れ込みで、ここまで膨大な数の楽曲は収録されていませんでした。
しかし『フライハイワークス』は定期的に楽曲の追加アップデートを配信、現在のVer1.13では当初の2倍近い楽曲数にまで増えており、これがすべてDLCではなく無料というのにも驚きです。
権利の都合上、ニンテンドースイッチ版に移植できなかった楽曲もいくつか存在するものの、これだけの楽曲をスマートフォン版でダウンロードしようと思えば総額10,000円以上になってしまうので、本作の3,000円という価格がいかにお買い得なのか分かります。
最新アップデートである2022年2月には『Epilogue(エピローグ)』という楽曲パックが追加され、スマートフォンにて現在『DEEMO II』が配信中なのを考えると、本作のアップデートはさすがに打ち止めの可能性が高いですが、それでもすでに十分すぎるほどのサポートを受けていて、むしろ今こそこのゲームを100%楽しめる状態ともいえるかもしれません。
絵本のような世界観、映画にもなった切ないストーリー
『DEEMO』はリズムゲームとしてクオリティが高いのはもちろん、まるで絵本のようなタッチで描かれた世界観やストーリーも大きな魅力の1つです。
物語の主人公はタイトルにもなっているこの世界の不思議な住人『Deemo』と、突然空からDeemoの元へ落ちてきた記憶喪失の少女『アリス』の2人で、彼らはピアノの音を通じて心を通わせながら、アリスがどうすれば元の世界に帰れるのかを探っていきます。
Deemoの風貌は真っ黒で長身、かつ無口と一見すれば不気味な存在にも思えますが、その立ち振る舞いは温厚で紳士的、誰よりも心優しい性格であることがゲーム内でも表現されていて、言葉はなくともアリスとのやり取りは何よりも印象的でした。
Deemoがどうすればアリスを元の上の世界に帰せるのか悩んでいたある日、彼はピアノを奏でると成長する木の芽の存在に気づき、これが空にまで届く大樹になればアリスを連れていけるのではないか…と考えます。
この木はプレイヤーが楽曲を遊べば遊ぶほど大きく成長し、それに伴ってアリスの探索できる範囲も広がっていくのですが…、他の部屋には人の手をかたどった燭台、何かを示すような数字の羅列など意味深なものが多く飾られていて、アリスとDeemoの正体も少しずつ紐解かれていきます。
そしてもう1人この物語に欠かせない人物が、いつからかDeemoと共に住んでいた『仮面の少女』で、彼女は物静かでありながらどことなくアリスに冷たく、アリスが元の世界に帰ることにも否定的なようです。
しかしもちろん彼女も理由なくアリスを突き放しているわけではなく、ネタバレになることはここには書けませんが、『どうしてDeemoはアリスにここまで親切なのか?』『Deemoはいつからこの場所にいるのか?』『仮面の少女はなぜDeemoと一緒なのか?』、最後にはその伏線が一気に回収されるので、ぜひゲーム部分のみならず物語にも注目してみてほしいと思います。
先ほど少し触れたとおり、本作はすべての楽曲が最初からアンロックされていないことに対し、フライハイワークスの代表は『DEEMOはストーリーが要のゲームだから、ストーリーを見てから楽曲を楽しんで欲しい』と答えており、それだけ物語の重要性を説明していました。
事実本作は2022年2月25日に劇場版『DEEMO サクラノオト』が公開されるまでに至っており、わずか7人で開発されたインディーゲームが最終的に映画化まで漕ぎつけたのは、前代未聞の快挙とすらいえるかもしれません。
ニンテンドースイッチ版だからこその安定した操作と見やすい画面
『DEEMO』はもともとスマートフォンで配信されたゲームであるがゆえに、端末のスペックや空き容量によっては動作が重くなったり、タップしたノーツが正しく反応しなかったり、本来のパフォーマンスを発揮できないこともあり得ました。
しかし、ニンテンドースイッチ版は当然ですがプラットフォームが固定されているため本体のスペックは間違いなく確保されており、動作の面で悩むことはありません。
また、ニンテンドースイッチはスマートフォンと比べて液晶のサイズが大きいのでタップしやすく、ノーツを押し損ねてミス…なんてこともかなり抑えられます。
両手で持って遊ぶには少し液晶が大きすぎるので、机など平らな場所に置いて人差し指でタップして遊ぶのもオススメですが、その場合は下に滑り止めになるマットなどがあればより快適にプレイできます。
落ちてくるノーツの早さや、タップしたときの音の有無はオプションから変更できるので、もしなんとなく遊びにくさを感じた場合は設定を見直すと改善されるかもしれません。
さらにニンテンドースイッチ版はアップデートにより『コントローラー操作モード』が追加され、その名の通りテレビにつないだままコントローラーで遊ぶことも可能です。
もちろん本来は画面をタップして遊ぶ前提で作られているので、ボタン操作でパーフェクトを狙うにはかなり難しい面もありますが…、テレビの大音量で本作の音楽を楽しめるだけでも大きな魅力ではないかと思います。
加えて2018年4月発売の『Nintendo Labo バラエティキット』に収録されたToy-Con『ピアノ』にまで対応していて、ほんの一部の楽曲に限られはするものの、実際に鍵盤を弾くように演奏することまでできます。
任天堂外部のメーカーでありながらNintendo Laboに対応しているタイトルは非常に珍しく、フライハイワークスの手厚いサポートがあってこそ、買い切り型でありながらスマートフォン版にも劣らない遊びが実装されていたようです。
意外な一面も見れる、楽曲を彩るソングイラスト
『DEEMO』はその作り込まれたシナリオやキャラクター、物語に沿って解放されていく音楽と魅力的な要素が数多くありますが、それぞれの楽曲に用意されたカバーイラストも見どころの1つです。
カバーイラストには大多数はDeemo、アリス、仮面の少女のいずれかが描かれていて、複数のイラストレーターによる個性的な一枚絵を見ることができます。
ゲーム内ではアリスも仮面の少女も服装に変化がありませんでしたが、このカバーイラストでは楽曲のイメージに合わせて様々な衣装が描かれていて、セーラー服や和服、中にはゴスロリや白無垢に身を包んだアリスのイラストも用意されています。
さらにこのカバーイラストにはちょっとしたギミックが仕込まれていて、ストーリーをクリアした状態かつ特定の楽曲でフルコンボを達成すると、リザルト画面に表示されるイラストが特別なものに差し変わって表示されます。
その内容についてはネタバレになるので深く触れませんが、アリスとDeemoの関係性を掘り下げたイラストも多く、一度クリアした楽曲でも繰り返しプレイして達成する価値はあると思います。
一見なんの変哲もないイラストに見えても、エンディングを迎えてDeemoの正体が分かると見え方の変わってくるイラストも多く、実はよく見れば思わぬところに伏線が隠されていた…なんて発見もあるかもしれません。
そしてストーリーの2周目以降であれば、木の成長に伴って解放される部屋のオブジェクトなどを細かく調べると時折『Photo』が見つかり、楽曲のカバーイラストとはまた違った特別な一枚絵がギャラリーに追加されていきます。
こちらはアリスの過去、もしくは未来の一瞬を切り取ったようなイラストで、かつてアリスと『ある人物』がどのように暮らしていたのかを少しだけ垣間見ることができます。
スマートフォン版は周回プレイのために『忘れられた砂時計』という有料課金アイテムを購入しなければなりませんが、本作は無制限で周回プレイを楽しめるので、ここもニンテンドースイッチ版特有のお得ポイントではないかと思います。
より深く物語を楽しむなら『Reborn』もオススメ
というわけで今回は『DEEMO』生誕から10周年とのことで、個人的にオススメなニンテンドースイッチ版『DEEMO』について簡単に紹介してみました。
400を超える収録楽曲、無課金で何度も周回できるシナリオと非常にお買い得ですが、そもそもリズムゲームが自分に合うか分からない…という場合は、まず基本無料のスマートフォン版を遊んでみて購入を考えるのも良いかもしれません。
ちなみに本作は『DEEMO -Reborn-』というリメイク作も発売されていて、こちらは収録曲が60程度とかなり絞られている代わりに、3Dで再現された空間を自由に移動できたり、実際に部屋に隠された謎を解きながらシナリオを進めたり、よりパワーアップしたアドベンチャー要素を体験することができます。
劇場版『DEEMO サクラノオト』も現在『U-NEXT』や『dアニメ』などの映像配信サービスで視聴できるので、もし物語に興味を持った方はこちらもぜひチェックしてみてほしいところです。
コメント
> なのでズレたタイミングでノーツを叩くとピアノの音もズレてしまいますが、逆にタイミングよく叩ければ綺麗な旋律を奏でる事が可能で、これが『実際に演奏している』雰囲気を出しています。
そうだったんだ
VOEZが演奏してる感が無くて買うのやめたんだが興味が出てきた
VOEZも面白いですけど、DEEMOの方が演奏感はありますねー。
曲によって主旋律だったり伴奏だったりはしますけど、これも楽しいですよー(´・∀・)
VOEZのスライドに慣れてるとdeemoのスライド拾うのむつかしいね 指を置きなおしたり入れ替えたりするときに早押し扱いされてコンボ途切れちゃう…
私もコンボ切れる時はスライドの部分が多いですねー…(´・ω・)
あと1回タイミングを間違えると、メロディもズレて余計ごちゃごちゃになってしまう…w
スイッチで初めてDEEMOをやったんですけどとっても楽しいです!一つお尋ねしたいんですが、ノーツを叩いた時のタップ音って出るようにできますか?やり方がわからなくて…管理人さんのオススメではないのは承知の上ですが…ご存知であれば教えていただきたいです!m(_ _)m
気に入って頂けて良かったです、この記事を書いた意義がありました!
多分純粋なタップ音ってのはDEEMOにはないのかも…?
あんまり設定はいじってないんですが、曲を始める時に『SPEED』とかの設定が出るじゃないですか。
その時に『KEY』の数値を大きくすれば、タップの時のピアノの音は大きく出来るみたいですよ(´・ω・)
返信ありがとうございます!この記事凄くわかりやすくて助かりました!タップ音ないんですね…慣れるようにします!!!m(_ _)m