FEの主人公は意図的に弱くされていた?歴代ロードの不遇ランキングを考えてみた

任天堂のゲーム
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

近年は『大乱闘スマッシュブラザーズ』からその作品を知り原作を遊ぶ…というケースも少なくないのですが、思い返せば私も任天堂のSRPG『ファイアーエムブレム』はスマブラで知ったのが始まりでした。

ここ最近も『ファイアーエムブレム 風花雪月』をちまちまと遊んでいるのですが、自由度の高いスカウトと育成にハマりつつも、もっとクラスチェンジに選択肢のある次回作をいつか発表して欲しいなぁ…なんて思う今日この頃です。

仲間に支えられる主人公が描きたかったFE

そんなファイアーエムブレムといえばSRPGの金字塔ですが、それぞれの作品ごとのつながりはそこまで強くなく、シリーズによって舞台や主人公が違うのも特徴です。

先日何気なく『ファイアーエムブレム 列火の剣』の公式サイトを読んでいたら、開発者のインタビュー記事に主人公について書かれていて、『いままでのシリーズは主人公が強くなかった』と意図的に弱めに設定されていたことが明かされていました。

参考記事はこちら:https://www.nintendo.co.jp/nom/0305/22/index.html

これは未熟な主人公が仲間に支えられながら成長する過程を描くためであって、主人公1人では決して目的を達成できないように考えられています。

そういった意味では主人公が先生である『風花雪月』は1周りしてコンセプトが反転していますが、そちらも『長い期間を共にした生徒と目的を目指す』という本質は変わっていません。

今回はそんな『あえて弱く設定されていた主人公』に注目して、歴代の『不遇な主人公ランキング』を考えてみようと思います!

5位:体格に見合わない専用武器の『エリウッド』

エリウッドは2003年4月にBGAで発売された『ファイアーエムブレム 烈火の剣』の主人公の1人です。

エリウッドはリキア地方の貴族、フェレ侯爵家の息子で、優しく正義感の強い性格であり、失踪した父親を捜索するために数人の臣下を引き連れ旅へと出発します。

能力の成長率は全体的にバランスがよく、HPを中心に技、速さなどがよく伸びますが、少々守備や魔防が低いので積極的に前線に出すには運用が難しいかもしれません。

装備できる武器も最初は剣だけですが、ロードナイトにクラスチェンジすると騎乗ユニットに変化し、縦横無尽の機動力で使い勝手が一気に向上します。

騎馬は騎馬で『ホースキラー』などの弱点が増えるわけでもありますが…、パラメータだけ見ると決して不遇とはいえない強さを持っています。

しかしエリウッドのもっとも残念な点は、最終決戦にも使う専用武器『デュランダル』が非常に重く、武器とキャラクターの相性がまったく噛み合っていないことです。

当時のファイアーエムブレムは、自分の体格よりも武器の重さが小さくなければ、素早さもそのぶん遅くなってしまう仕様でした。

ロードナイトのエリウッドは体格が9なのに対し、デュランダルの重さは16もあるので、常に素早さが7下がった状態で戦わなければなりません。

威力と命中率は確かに申し分ないのですが…、追撃できないどころか相手によってはこちらが2回攻撃を受けてしまうので、うまく機動力を活かしてとどめを狙っていく必要があります。

また、共に主人公であるリンやヘクトルと比べるとやや器用貧乏な能力に落ち着きやすく、相対的にパッとしない…というのも少し不遇な部分だと思います。


4位:同じく重い武器に加え設定ミスでモーションが見られない『リン』

『烈火の剣』には3人の主人公がいるのですが、エリウッド、ヘクトル、そしてもう1人がサカの民である少女『リン』です。

海外で初めて発売されたファイアーエムブレムが烈火の剣なこともあり、『大乱闘スマッシュブラザーズ』や『ファイアーエムブレム無双』にも登場していることから、シリーズにおいても知名度はかなり高いキャラクターではないかと思います。

能力はHP、技、速さが特に伸びやすく典型的な剣士タイプで、3すくみで有利な斧を相手に上手く立ち回れば、あらゆる攻撃を回避しながら無傷で戦うことも可能です。

クラスチェンジでブレイブロードになると剣に加えて弓も使えるようになり、素早い接近戦で一気に畳みかけることも、距離を取って仲間の援護をすることもできる万能のユニットになります。

しかし、彼女もエリウッドと同じように武器に関しては少し不遇であり、まず他の2人の主人公とは違って専用の伝説の武器『神将器』がありません

代わりに終盤で専用武器『ソール・カティ』が手に入り、命中95、威力12の非常に強力な武器ではありますが、こちらも重さが14もあり、体格が6しかないリンにとってはかなり使いにくい代物になっています。

武器の特性としてマムクートなどの竜系には特攻が付きますが、その威力の倍率は3倍ではなく2倍なので、ラスボスである『太古の竜』にはほとんど歯が立ちません。

そして何より不遇なのは、この『ソール・カティ』を装備したリンは特殊な攻撃モーションが用意されているハズなのですが…、開発の設定ミスによりその専用モーションが見られなくなっています

海外版では修正され専用モーションがちゃんと用意されていますが、日本版ではそのモーションがデータをいじらない限り見られないので、演出の面でも不遇な扱いを受けているようです。


3位:前線には出しにくいステータスで影の薄い『ミカヤ』

2007年2月にWiiで発売された『ファイアーエムブレム 暁の女神』は、アイクが主人公だった前作『蒼炎の軌跡』の3年後の世界を描いた作品です。

本作は全部で4つの章に分かれていて、それぞれ主人公が違うのですが、その第1部で主人公を務めるのが『銀の髪の乙女』と呼ばれる少女『ミカヤ』です。

彼女は義賊集団『暁の団』の中心人物であり、もともとは占い師をしながら生活をしていましたが、『人の心を読む』『間近に迫る危機や災害を予見する』『他人の傷を自らに移して癒す』などの不思議な力を備えていました。

ユニットは光魔導士(ライトマージ)という主人公にしては珍しい魔法使いで、能力値も魔力、魔防、幸運を中心に伸びやすく、魔導士としてオーソドックスな成長をします。

しかしその一方でHPや守備力はとても低く、特に素早さが伸びにくいのはアタッカーとして少々使いにくいうえに、敵からの攻撃を避けられないので狙われるリスクが少し大きいかもしれません。

ゲームのパッケージに描かれるほど重要なキャラクターであることは間違いないのですが、その見せ場は主に第1部であり、第2部、第3部と物語が進むにつれて少しずつ出番も減って影が薄くなってしまいます

ミカヤも決して弱いというわけではないのですが、第3部から主人公となるアイクはもちろん、本作では圧倒的な強さを持った各国のラグズの王様が仲間になるのもあり、主人公の1人でありながら能力的に後方の回復役に落ち着いてしまいがちです。

専用武器に光魔法の『セイニー』もあるのですが、これも『終盤の切り札』というよりは『序盤の頼りになるお供』というポジションなので、終盤になるほど攻撃面の力不足を感じるかもしれません。


2位:作品の難易度も相まって扱いの難しい『リーフ』

1999年にスーパーファミコンで発売された『ファイアーエムブレム トラキア776』の主人公が、レンスター王家の王子『リーフ』です。

本作は1996年に発売された『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』の外伝的な作品で、『聖戦の系譜 第2部』の1年前の世界が舞台となっています。

性格は落ち着きのあるファイアーエムブレムらしい主人公ですが、能力値としては初期値が低い上に成長率も全体的に控え目、さらに武器も剣しか使えないので、歴代主人公の中でもなかなか厳しい性能かもしれません。

主人公なので全部のマップに強制出撃であり、育成の機会は十分に多く、支援を結べる仲間も多いので鍛える価値はあるのですが…、それでもアイテムによるドーピングなど強化はできるだけしておきたいところです。

しかしそれ以上にリーフが不遇に見えるのは本人の能力だけでなく、そもそもトラキア776の難易度の高さにあります。

本作は他のファイアーエムブレムと比べても独自のシステムが多く取り入れられていて、これまであった死者を蘇らせる救済措置が廃止されていたり、命中率に『0%』と『100%』がないので『絶対に攻撃が当てられる』『絶対に攻撃が避けられる』場面がなかったりと、攻略情報がなければ相当難しい作品となっています。

特に新しく導入された『疲労』のシステムはかなりの曲者で、この『疲労』はキャラクターが戦闘を行うたびに蓄積されていくのですが、疲労の数値がHPを上回ってしまった場合、次のマップで出撃ができません。

全マップで強制出撃のリーフは『疲労』の数値がなく、そういった意味では優遇されているのかもしれませんが…、しっかりと育て上げたキャラクターにいざというとき助けてもらえない可能性を考えると、やはり不遇なイメージも抱いてしまいそうです。

それだけの高難易度を踏まえてか、公式サイトには索敵マップを含めたすべてのマップの図面や攻略のアドバイスが掲載されていて、ある程度の経験者でなければ相当難しいことがうかがえます。


1位:レベルアップの機会に恵まれなかった王子『マルス』

1990年に発売された記念すべきシリーズ1作目『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』の主人公が、今やお馴染みのキャラクターとなった『マルス』です。

彼はアカネイア大陸の中央から西側に位置するアリティア王国の王子なのですが、14歳のときにドルーア帝国から侵攻を受け祖国が滅亡し、生き残った少数の騎士と共に島国タリスへ亡命していました。

しかしそのタリスにもドルーア帝国の手が伸び、わずかな兵と共に立ち向かうことから物語が始まります。

『大乱闘スマッシュブラザーズ DX』への参戦をきっかけに、今では大きな知名度を持っているマルスですが、スマブラでの強さとは裏腹に原作では意外とパッとしない能力だったりします。

成長率は他の主人公と同じように技や速さが伸びやすいですが、似たような成長率の剣士と比べても突出したパラメータはなく、そこまで特筆するような強さはありません。

また、他のユニットは下級職でレベル20、上級職にクラスチェンジしてさらにレベル20で合計40回分の成長が見込めますが、マルスはロードからクラスチェンジが用意されておらず、20レベル分しか成長の機会がないのも逆風です。

DSのリメイク版『新・暗黒竜と光の剣』や『新・紋章の謎』ではレベル30まで育てられるように緩和されましたが、それでも並み居る敵に無双するような強さはないので、相手と武器を慎重に選んで戦う必要があります。

とはいえ専用装備である『メリクルレイピア』を装備してレベルアップすると稀にステータスが2アップしたり、専用アイテム『ファイアーエムブレム』を手に入れるとカギ無しで宝箱を開けられたり…、他の主人公より優遇されている部分も少なからずあるので、本来の『仲間に助けられながら成長する』というコンセプトには沿っているのだと思います。

今では様々なゲームにも登場していてシリーズでも随一の人気がありますが、『他作品では強かったのに原作を遊んでみたら強くなかった』というギャップがある…という意味ではもっとも不遇…なのかもしれません。


強くないからこそゲームに合ったキャラクター

というわけで今回は、ファイアーエムブレムの歴代でも不遇な扱いを受けている主人公を調べてみましたが、最初に書いたようにもともとは敢えて弱く設定されていたようなので、それはそれで間違っていないステータス…ということになります。

そもそもマルスを始めとした主人公は貴族の息子であり、長年仕えてきた騎士や戦士より強いのも確かに違和感があるので、弱めになのが自然といえば自然…なのかもしれません。

近年ではアイクやクロム、カムイ、ベレト/ベレスなど主人公もかなり強力なユニットになっていますが、彼らは彼らでちゃんと強い理由がつけられていて、『頼りになる主人公』というのも確かに魅力があります。

『仲間に助けられながら成長する』か『仲間を率いながら成長する』かの違いはありますが、どちらも戦争という重いテーマの中で戦い抜くコンセプトは変わっておらず、次回作でもその部分を変えずに作ってほしいと思います。

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