どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)
近年では自分で大地を開拓したり、道具をクラフトしたり、クリエイティブかつ自由度の高いゲームが増えてきましたが、やはり不動の人気を持っているタイトルといえば『Minecraft(マインクラフト)』に他なりません。
マインクラフトは2011年に正式リリースされ、今年で12年目になりますが…未だ継続的にアップデートされているのがすごいところです。
気軽な気持ちで建築が楽しめる『Townscaper』
そんな『マインクラフト』の魅力といえば、自分でブロックを組み合わせて自由に建築を楽しめること…ですが、凝った建物を作るにはかなりの時間が必要になりますし、そもそも知識やセンスがなければ綺麗に組み立てることすらままなりません。
そのため、毎回どうしても真四角な建物になってしまったり、山に穴を掘って洞窟暮らしになったり、建築に興味はあっても気軽には手を出せない…という方も多いと思います。
そんな方にオススメなのがSteamやNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)などで発売されている『Townscaper(タウンスケーパー)』で、これはひたすら海にブロックを並べて街を作り続けるゲームです。
マインクラフトと同じように建築センスがいるのでは…?と思うかもしれませんが、なんとこのゲームは適当にブロックを並べるだけで自動的にそれっぽい街並みに組み上げられるので、特別な知識も必要ありません。
これがちょっとした空き時間にいくらでも遊べてしまうほどの中毒性を持っていたので、今回は簡単にレビューを書いてみようと思います!
※この記事はSteam版をプレイしたレビューになります。
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限りない水平線に思うがまま土台と街を作る
『Townscaper』を起動すると何の前触れもなく海が表示され、いったい何をすれば良いんだ…?と戸惑うかもしれませんが、どこでも好きなところをクリックすると『ポコン』という音と共に陸が作られます。
画面左には15色のカラーパレットがあって、そこで好きな色を選んでから陸の上をクリックすると、今度は可愛らしい小さな家が建築されます。
あとはこれをひたすら繰り返していくだけで、複雑な操作も覚えるべき知識も一切なく、ゲームにまったく慣れていない人でも遊べるのが最大の魅力です。
建物は小さな家をまばらに配置するだけでも趣ある景観になりますが、隣接するように家を置けば横の家とくっ付いて広くなりますし、重ねれば2階建て、3階建てとどんどん高い建物にもなっていきます。
茶色や灰色など落ち着いた色合いでまとめても綺麗ですし、赤や黄色などカラフルな色で非日常的な街並みを作り上げるのも面白いかもしれません。
少し離して背の高い建物を2つ建てると間に洗濯物がかけられたり、大きな屋根の家を建てるとハトが集まるようになったりするので、そういった街の変化を探すのも楽しみの1つだと思います。
Townscaperはマインクラフトと同じようにマス目で区切られていますが、異なるのはマス目が正方形ではなく湾曲しているため、なんとなく陸を広げていくだけでも丸みのある自然な形になります。
お城くらい大きなの建物を作ろうとすると、この仕様から歪んだ形の建物にになってしまうのが難点ですが…うまく利用できれば入り組んだ路地なども作り出せます。
大聖堂を中心に広大な街を作ったり、運河の流れる島々に街を作ったり、はたまた空中に陸を浮かせて天空都市を作ったり…自分の作りたい街が簡単に作れるのは唯一無二ではないかと思います。
街づくりの楽しさを自分で見い出せるかが最大の問題
『Townscaper』はたくさんの建物を美しく作り続けるゲームで、公式ストアページにも『ゴールは存在しません。ゲーム性もありません。』と書かれています。
実際に触ってみると積み木やレゴの感覚に近くて、好きな人は何時間でも延々と遊び続けられますが、ものづくりに楽しさが見い出せない人からすれば何も面白くない、両極端な感想を持たれるタイトルではないかと思います。
サンドボックスではありならがゲームというより『ツール』で、平たくいえば街が描けるペイントソフトをイメージした方が分かりやすいかもしれません。
積み木で街を作るのと同じように、自分の中で『ここは大通りにして左右に建物を置こう』『広めの川にして運河みたいにしよう』と考えながら、少しずつ形になっていく過程を楽しむのが本作の醍醐味です。
このゲームにBGMはありませんが、家を建てるときの『ポコンッ』という効果音は非常に小気味良くて、時間に気を取られず1人でのんびり黙々と遊び続けられました。
こういった『神様視点』で遊ぶゲームを海外では『神ゲーム』と呼ぶそうで、近年特に注目を集めていますが、やはり目標やノルマがまったくないタイトルはかなり異質なようです。
ゲーム内に『建物を○○個作る』『○○時間プレイする』などの目標が設定されると作業感が増し、あまり好きではない…という意見も少なくありません。
しかしゲームを進めるうえで指針になるのも間違いないため、ここまでまったく目標がないと『そもそも何を作れば良いんだ…?』と迷い、手が付けられない方もいると思います。
あくまで『ゲームではなくツール』という考えを念頭に置いて、レゴや積み木のような『究極の暇つぶし』を求める人にこそピッタリなコンセプトになっています。
もう少し視覚的な楽しみが増えるともっと嬉しかったかも
家のオブジェクトを適当に並べるだけで綺麗な街並みができあがる本作ですが、あくまで広がっていくのは街だけなので、もう少し賑やかな要素があれば嬉しかったです。
土地や家を大きくすると配置に合わせてマンホールが設置されたり、階段が作られたり、ベンチや植木鉢が並んだり…変化はあるものの、どれだけ作り込んでも人っ子一人いないゴーストタウンになってしまいます。
設定のタブから時間を変更し、夜にすればそれぞれの家に明かりが灯るので人がいないわけではないのでしょうが…、ガヤガヤしたような賑わいがあったらより街の雰囲気を感じられたのかな…と思います。
とはいえ街の作り方によって人が増えたら、この町を一人称視点で歩けたら…などの要素を増やすと『ツール』ではなく『ゲーム』になってしまうため、コンセプトを踏まえたらこの形が正しいといえるのかもしれません。
むしろ本当にツールとしての活用も考えられて、『Townscaper』で作った街並みを拡大してスクリーンショットを撮り、イラストの参考にしたり、立体的な建物の描き方を練習したり…別のクリエイティブに活かすこともできそうです。
また、設定タブから『OBJファイルのエクスポート』を選ぶと作った街をobjファイルに出力できて、外部の3Dソフト『Blender』や『Maya』などに読み込ませることができます。
私はあまり3Dソフトについて詳しくないのでうまく説明できませんが…、知識のある人が使いこなせば自分でテクスチャなどをいじるだけでなく、VRで使えるバーチャル空間を作ることも可能なようです。
Townscaperは自動で整えてくれる半面、勝手に家の形が変形して融通の利かない部分もあるので、外部ソフトの力を借りて補うこともできる…のかもしれません。
開発者のStålbergさんは、今後新しい機能を追加する予定はないとコメントしていますが、それでもツールとしては完成されていて、わずか620円で購入できるのでものづくりに興味のある方には間違いなくオススメできます。
中身を理解して買えば間違いはないハズ
というわけで今回は『Townscaper』について簡単にレビューを書いてみましたが、ゲームではなくツールに特化した本作は非常に挑戦的なタイトルだと感じました。
目的が何も定められていないので、やりがいを感じない人にはまったく面白みがないだろうな…と思いつつ、『これはそういうものだ』とあらかじめ理解していれば、買って損をする人も少ないのではないかと思います。
例えばアクションゲームが好きだとしても『難易度が高すぎた』『キャラクターに愛着が湧かなかった』など好みに左右されますが、本作はひたすら積み木のように建築を繰り返す『おもちゃ』なので、まずそこを判断基準に検討してみると良いかもしれません。
個人的にはクリックだけで建築できるSteam版が遊びやすいのかな…と思いますが、横になりながらのんびり遊べるニンテンドースイッチ版も魅力的なので、プレイスタイルに合わせてプラットフォームを選ぶと良さそうです。
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