【レビュー/感想】『Don’t Starve Together』は繰り返し遊んでサバイバルが楽しくなる

4.0
ゲームレビュー
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

先日の『Vampire Survivors』のレビュー記事でも書いたのですが、最近はSteamなどで購入したまま放置していたゲームを遊ぼうと意識していて、いろいろなタイトルに触れるようになりました。

現在Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)でも数多くのインディーゲームが配信されていますが、任天堂も『Indie World』と銘打って様々なタイトルを紹介していて、近年はより注目を集めているようです。

過酷な世界を描くサバイバル×ローグライク

そんな『Indie World』では定期的に話題のインディーゲームをまとめた動画を公開しているのですが、2022年5月11日に公開された動画では『Don’t Starve Together(ドント・スターブ・トゥギャザー)』というゲームが取り上げられました。

実はこのゲームはSteamで2016年にリリースされ、アップデートを繰り返しながら様々な要素を追加し、ついにニンテンドースイッチ版の発売にも至った歴史の長いタイトルで、私も1年ほど前に友人からSteam版をプレゼントしていただきました。

パッと見の印象では少し物々しい雰囲気で人を選びそうなデザインと思いつつ、せっかくスイッチ版もリリースされたのでこれを機に遊んでみようと思い、現在も空いた時間にちょこちょこと進めています。

非常に深く作り込まれたボリュームの大きなゲームなので、まだすべての要素を遊びつくした…とはとてもいえませんが、20時間ほどプレイした現段階での感想やレビューを今回は書いてみようと思います!

※今回はSteam版に日本語MODを導入しての記事になるので、一部ニンテンドースイッチ版とは日本語訳が異なる場合があります。

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『とにかく生き続ける』際限なく続くサバイバルゲーム

『Don’t Starve Together』の最大の目的は『とにかくサバイバルしながら生き続ける』ことに集約されていて、明確な物語の終わりはありません。

ある意味『Minecraft(マインクラフト)』や『テラリア』のようなサンドボックス系のゲームにも近しいですが、本作の世界観はかなりシビアで、ちょっとした失敗をきっかけにプレイヤーは簡単に命を落としてしまいます

また、死んでしまった場合すぐにリスポーンしてやり直し…というわけにもいかず、復活用のアイテムを持っていない限り幽霊として世界を漂うことしかできません。

プレイヤーは最初に主人公のキャラクターを作ることになりますが、その選んだキャラクターの職業によってサバイバルの難易度やできることが大幅に変わってきます

例えば料理人の『Warly』は最初から食材を調理できる道具を持っていて、さらに料理を食べたときの回復量も多いことから飢えをしのぎやすいですが、そのグルメな性格が災いして調理前の食材を食べることができず、また同じ料理を食べ続けていると飽きて回復量が減る…なんてデメリットもあります。

他にも木こりの『Woodie』を選べば最初から特別な斧を持っていて、高速で木を切り倒せることから木材の調達がしやすく、燃料にしたり道具を作る資材にしたり…役立つ代わりに、彼は特定の条件下で『ビーバー男』に変身してしまう呪いがかかっていて、せっかく集めたアイテムも変身中は使えなくなってしまいます。

このゲームでは基本的なステータスとして『体力』と『空腹度』と『正気度』の3つがあるのですが、いずれか1つでも0になってしまうと主人公は死に至ります

まず体力に関しては野生の動物や恐ろしい魔物から攻撃を受けると減ってしまうので、武器や防具が整っていないうちはできるだけ戦闘を避け、狩りなども慎重に行わなければなりません。

空腹度は食べ物を食べれば回復しますが、『ニンジン』など生の食材をそのまま食べてもそこまで空腹は満たされないので、少なくとも焚き火で火を通したり、可能であれば調理鍋で他の食材と混ぜて料理したり…、効果的に回復できるようにしたいところです。

そして最後の正気度はいわばメンタルの状態で、何もしなくても少しずつ減少していくのですが、特に暗闇に包まれるとみるみるうちに減ってしまうので、夜は明かりを絶やしてはいけません

これら3つのパラメータを管理しなければならないので、最初に何をすれば良いのか分からない…となるかもしれませんが、ひとまずその日をやり過ごせる分の食料と、夜に備えて燃料になる小枝や丸太をある程度集めておきたいところです。

安定した生活を送るには必要な道具を揃えたり、木や石などの素材を集めたりとやることが山ほどありますが、まずは『Don’t Starve(飢え死にしない)』のタイトル通り食料の集め方から覚えていくのが良いかもしれません。

ローグライクのような環境で大切な要素が『知識』

生き残ることが最優先になる本作においてもっとも必要なことは、アクションのうまさでも反射神経でもなく『知識』になります。

このゲームは最初にワールドを作成するのですが、作り出される世界は毎回違った地形にランダム生成されるので、遊ぶたびに違った動き方をしなければなりません。

手元にあるものでどうにかするローグライクにも近い性質を持っていて、例えば『このワールドでは近くに岩を取れる場所がない』となったら代わりにどの素材を優先して集めるか、どの方向に向かいながら拠点を作り岩場を探すか、などを早めに決める必要があります。

クラフトで作れるアイテムの種類もかなり多いので、どの素材がどれだけあれば何が作れるか、まず優先して何を作るべきか…は1回のプレイでは把握しきれず、いわば『死んで覚えるゲーム』のような側面もあると思います。

もっとも優先順位の高い食料に関してはたいていニンジンやベリーが自生しているため、序盤はそこまで問題に感じない…と思いきや、生の食材では体力や空腹度の回復量がそこまで多くなく、どれだけたくさん集めても傷みやすいので数日で腐ってしまいます。

それを防ぐには調理鍋で火を通したり、干物にしたり、冷蔵庫を作って保存したり…などの工夫が必要になるのですが、そのための道具を作るには何が必要で、どこに行けば材料が手に入るのか、は実際に繰り返し遊んでみなければなかなか覚えられません。

野菜や果物よりはやはり肉の方が空腹度を満たせるので積極的に狩りもしたいところですが、バッファローのような大型の動物にいきなり攻撃するのはリスクが大きいですし、無害な小鳥やリスは近づくだけですぐに逃げ出してしまうので、何か対策を考えなければなりません。

小さな水辺の周りにはカエルが跳ね回っていることもありますが、武器も防具もない状態ではカエルにすら負けかねないので、まずはカエルを倒せる武器をクラフトするか、小動物に有効な罠を作るか、はたまた他の野生動物と戦わせて漁夫の利を得るか…、経験と知識の量だけいくつもの作戦が練れるようになると思います。

またこのゲームには季節の概念があって、デフォルトの設定でゲームを開始すると秋から始まるのですが、秋は穏やかな気候で食料も実りやすく、生活の基盤を整えるにはピッタリの季節です。

しかし冬になると一転、自生していた植物は育たず食料が確保しにくくなり、防寒対策ができていないとその寒さから徐々に体力が減少してしまったり…、また新しい知識を蓄えなければなりません。

さらにローグライクらしく時期や時間に応じたランダムイベントが用意されていて、夜には欠かせない明かりを影の手が消そうとしてきたり、プレイヤーに目掛けて猟犬が襲い掛かってきたり…、安寧を手に入れるには相当な準備と経験が必要になります。

できることが増えるとサバイバルも楽しみが増える

簡単に命を落としてしまうシビアな世界観からとっつきにくい印象がありますが、何度もプレイを繰り返して知識が身に付いてくると、そのサバイバルも面白さが一層増してきます。

このゲームでクラフトできるアイテムの総数は非常に多い代わりに、最初から作れるものは松明や斧、つるはしなど原始的なものだけで、より高度なものを作るにはそれに応じた施設が必要になります。

まずは丸太や岩を集めて基本となる施設『Science Machine(サイエンスマシン)』を作るのが当面の目標になりますが、これでクラフトの幅が広がると生活のしやすさも一変するハズです。

例えば斧を振り回して逃げる小動物を追い回していたのが、『ブーメラン』を作れば遠くから一方的に仕留められるようになりますし、『槍』を作れば凶暴な蜘蛛や猟犬にも対抗できます。

調理鍋を作って集めた食材を料理するだけでなく、『クワ』や『ジョウロ』を作って畑を耕し野菜を育てることもできますし、『乾燥棚』を作って手に入れた肉をジャーキーにすることもできるので、冬に備えて食料を蓄えやすくなります。

他にも使い捨てだった『松明』や『キャンプファイヤー』が『炉』になって明かりを保ちやすくなったり、『チェスト』を作って集めた素材を保管したり…、まさに自分の拠点を作り上げていくのは1つの面白さです。

最初は何も分からず飢えてしまった、夜に明かりを用意できなくて正気を失ってしまった…など難しさが目立ち諦めてしまう方も多いかもしれませんが、序盤を乗り越えてできることが増えれば増えるだけ面白さも増してくるので、まずは『1ヶ月生き延びる』など手ごろな目標を立ててみると良いかもしれません。

設定によってはちょっと遊びやすくもできるかも…?

と、これまでは基本的に難易度が高く『死に覚え』が必要…といった旨のことを書いてきましたが、このゲームはワールドを生成するときにかなり細かく設定を変更できて、その中身によっては初心者でも遊びやすい環境にできます。

例えば冬になると生活が難しそう…と感じれば『季節が秋しかない世界』にすることもできますし、慣れないうちは夜を超えるのが不安…と感じれば『夜が来ない世界』にすることも可能です。

また、本来は何日間生き延びれるかサバイバルを楽しむコンセプトですが、最初にゲームモードを『エンドレス』にすれば幽霊になってもスタート地点まで戻るだけでリスポーンできて、実質ゲームオーバーになることはありません。

『Don’t Starve Together』の『Together』という通り本作はフレンドとのマルチプレイにも対応していて、役割分担をすれば効率的にアイテムの収集や生成ができますが、知識や経験に差があると初心者は付いていくのに精いっぱいにどうしてもなってしまいます。

私も何度が友人と同じワールドで遊んだのですが、最初は設定を変えずサバイバルモードで始めてしまったため、先に死んでしまうと世界を漂うだけでやることがなくなってしまい、やはり面白さより難しさの方を先に感じていました。

本作は気候や昼夜の設定だけでなく出現する野生動物の数、植物の成長速度、ランダムイベントの発生率などまで1つ1つ変更できるので、自信がなければ最初に遊びやすい環境に設定を変えておくと良いと思います。

やり方によってはサバイバルではなく、危険の少ない世界でアイテムを集めてフレンドと1つの巨大な拠点を作り上げる…といったサンドボックスをメインにした遊び方も面白いかもしれません。

好きな人はずっと遊べるゲーム性の深さ

というわけで今回は『Don’t Starve Together(ドント・スターブ・トゥギャザー)』の簡単なレビュー記事を書いてみました。

私もまだすべてを遊びつくした…といえるほどやり込めてはいないので、あくまで初心者の感想にはなりますが、インディーゲームらしく『とにかく好きな人には好き』といえるタイプのタイトルだと思います。

私個人としては『テラリア』のようなサンドボックスゲームや、『不思議なダンジョン』シリーズをはじめとしたローグライクも好きなので、『Don’t Starve Together』はかなり好きなジャンルのゲームでした。

ただ、何時間もかけて積み上げたものがちょっとしたミスでなくなってしまう可能性を持っていて、他のローグライクに比べると失うものも大きいので、普段こういったゲームを遊ばない人からすると少しハードルは高いです。

現在はSteam版に加えてニンテンドースイッチ版も購入できるようになり、クロスプレイはできないもののフレンドとのマルチプレイはしやすい環境になっているので、友人を誘ってサバイバルに挑戦…も今が始めどきかもしれません。

  • 遊びやすさ
    3
  • 飽きにくさ
    4
  • ストーリー性
    2
  • やり込み要素
    5
  • コストパフォーマンス
    4

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