【レビュー】Switch版『Toroom』はローグライクでありながらシンプルで遊びやすい良作

ゲームレビュー
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)が発売されてもう5年も経過したことに驚きを隠せない今日この頃ですが、今年は『スプラトゥーン3』や『ゼノブレイド3』、さらには『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』も発売予定となっていて、遊びたいゲームはこれからも尽きません。

任天堂から発売されるタイトルはもちろん、ちょっとした空き時間にサクッと遊べるインディーゲームも日々増えていますし、どのゲームを買おうか悩むところです。

シンプルな操作のアクションローグライク

そんな中、以前セールになっていた『Toroom』というゲームが説明文を見る限り、入るたびにダンジョンの形が変わるいわゆる『ローグライク』に分類されているということで購入しました。

ローグライクといえば『不思議なダンジョン』を始めとしたターン制のものが有名ですが、こちらは『ゼルダの伝説』のような見下ろし型の2Dアクションゲームで、毎回違ったダンジョンの冒険を楽しめます。

10時間ほどプレイして何周かクリアもしたのですが、知識の少ない最初は確かに難しかったものの、繰り返し遊べばちゃんと最後までたどり着ける難易度になっていて、ちょっとした時間にもサクッと遊べるゲームデザインでした。

全体のボリュームの少なさなど気になる部分もありましたが、ローグライクの面白さがコンパクトに詰まって面白かったので今回は『Toroom』の簡単なレビューを書いてみたいと思います!

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遊びやすい操作でアクション初心者から上級者まで

『Toroom』は毎回ランダムでダンジョンが生成されるローグライクアクションゲームなのですが、そのマップはいくつもの小部屋を繋げたような作りになっています。

小部屋は複数のモンスターがまとめて出てきたり宝箱が置かれていたり、商人が武器やアイテムを並べていたり…様々なものがありますが、それら部屋の位置や宝箱の中身なども毎回違ったものになります

エリアは『雪原』『森』『砂漠』の3つに分かれていて、それぞれのエリアボスを倒すことで次のエリアに進めるのですが、限られた行動範囲でどれだけ強力な武器やアイテムを集められるかが攻略のカギです。

装備品を充実させるには隠された宝箱を開けるだけでなく、モンスターを倒したりツボを壊したりすると出てくるコインを集めてお店で買う方法もありますが、近距離に特化するか遠距離もこなせるようになるか…エリアに合わせて取捨選択も大切になってきます。

各部屋に出てくるモンスターは個々で見ればそれほど強くありませんが、本作は部屋のモンスターをすべて倒さなければ次の部屋には進めない仕様なので、装備が貧弱だとすぐには倒しきれないだけでなく、囲まれて思わぬ大ダメージを受けてしまうかもしれません。

しかしこのゲームの最大の特徴はその操作方法にあって、ニンテンドースイッチのコントローラーの左スティックでキャラクターを動かすのは一般的ですが、右スティックを倒した方向に攻撃を撃ち続けるようになっています。

つまり自分は敵から常に距離を取るように動きながら武器を振り続けたり、魔法を飛ばしたり…、いわゆる『引き撃ち』がかなりしやすいゲーム設計になっています。

そのため『できるだけ体力を減らしたくない』というときも、無理にモンスターの集団に突っ込む必要はなく、敵の周りをグルグルと動きながら時間をかけて安全に倒しきることが十分可能です。

キャラクターの移動速度は決して速くありませんが、パワーアップアイテムが手に入れば改善されますし、Bボタンでローリングによる回避行動もできるので、アクションに慣れればダメージを抑えながらサクサクと毎回違った冒険を楽しめるのではないかと思います。

ただ、このゲームは左スティックで操作するとキャラクターが常に斜め移動になってしまう特殊な仕様があって、真横や真上に動くには十字キーで操作する必要があるので、その挙動に慣れるまでは戸惑うかもしれません。

様々な武器とキャラクターで毎回違った攻略ができる

この『Toroom』では様々な武器が用意されていて、装備した武器によって攻撃範囲やアクションなども変わってきます

本作のメインキャラクターであるうさぎの『Moty』は最初に剣を装備していて、これはリーチが短い代わりに攻撃速度が早く、接近戦であれば効率的にモンスターにダメージを与えられます。

もう一人の主人公である猫の『Quicky』は体力が少ない代わりにマナが多く、最初から遠距離攻撃が可能な魔法の杖を装備していて、攻撃力が低いもののモンスターから距離を取って確実に数を減らしていく戦い方が得意です。

これらの武器は最初から2つまでストックできるので、マナが少ないとはいえMotyで魔法の武器を使って遠距離に対応したり、逆にQuickyが剣を装備して近距離から大ダメージを狙ったり…、様々な攻略の仕方があります。

他にも攻撃範囲は狭いもののそこそこの射程と攻撃速度を持った『スピア』や、投げてから行きと帰りで攻撃判定のある『ブーメラン』があり、自分に合った武器を見つけるのも面白いかもしれません。

そしてもちろん武器の中には強力なものもあって、例えば本来は接近戦しかできない剣でも『アースブレード』なら光の玉を飛ばして遠距離攻撃ができたり、攻撃範囲の狭さが欠点だった魔法の杖も複数の弾を飛ばして当てやすい『トパーズスタッフ』などが存在したり…、良い武器が拾えた時の楽しさはローグライク特有のものだと思います。

キャラクターも最初はうさぎの『Moty』と猫の『Quicky』しかプレイアブルではありませんが、条件を満たすことで商人の『Ducky』などが使えるようになって、それぞれ異なった能力や特徴を持っています。

商人の『Ducky』は能力が低い代わりに毒などの状態異常が効かなかったり、他の隠しキャラは移動速度が遅い代わりにアイテムによるステータスのマイナスを打ち消せたり…、それぞれの個性に合わせたパワーアップアイテムの購入や装備品の選択をしてあげると良いかもしれません。

ローグライクにおいてはよくあることなのですが、後半になると装備品が充実してきてキャラクターもかなり強くなり、ボスを相手にしてもほとんど苦労することなく倒せるため、装備品も整っていない序盤の方が特に難しく感じます。

ダンジョンで拾えるアイテムも物によっては攻撃力が上がる代わりに防御力が下がったり、デメリットを持ったものもあるので、ときにはあえて取らない…という選択も必要です。

カジュアルなゲーム性と細かなところの不満点

ローグライク系のゲームといえば『風来のシレン』を始めとする『不思議なダンジョン』シリーズや、インディーズでも『ネクロダンサー』など様々なタイトルがリリースされていますが、この『Toroom』はその中でもかなりカジュアルな作りで、空いた時間に気軽に遊ぶにはピッタリなタイトルだと思います。

その一方でカジュアルといえば聞こえは良いのですが、基本的に『部屋に出てくるモンスターを全滅させ先に進む』と同じことの繰り返しでメリハリは正直なところあまりないように感じます。

また、細かなところで調整が惜しい部分もいくつかあって、本作は海外で開発されたゲームなため設定から言語を日本語に変更する必要がありますが、日本語ではアイテムの説明文などがフレームに収まりきらず、少々見にくいレイアウトになっています。

ゲームプレイにおいても敵モンスターは遠くから魔法のような弾を放ってくることが多いのですが、その飛んでくる光の弾は地面の色と酷似していて、目を凝らさなければ保護色のようで認識しづらいのも残念なポイントです。

そして武器の種類も豊富ではありますが、カテゴリで見れば『剣』『スピア』『ブーメラン』『魔法』の4種類しかないので、繰り返し遊んでいると少し物足りなく感じてくるかもしれません。

しかしそれはローグライクとしては『覚えることが少ない』ということでもあり、アクションにさえ慣れれば複雑な知識を身につけずとも遊べます。

他のローグライクをプレイしたことがある人からすると全体的な要素は少なめなタイトルに感じると思いますが、ローグライクそのものの初心者であれば、この『Toroom』は入門編としてかなり手を出しやすいのではないかと思います。

難易度の設定も用意されていて、まずは簡単な難易度から始めてアイテムを取ったときの効果を把握し、アクションに慣れてきたら高難易度のハードモードに挑戦するのがオススメです。

ただ、ハードモードをクリアすると隠されたキャラクターのアンロックなど特典もあるのですが、内容が敵やギミックの追加ではなく、単純に敵キャラクターの体力の増加でしかないのはちょっと残念な点かもしれません。

ボリューム不足だけど手は出しやすいかも

というわけで今回はインディーのローグライクゲーム『Toroom』についてレビューを書いてみましたが、ボリュームがやや少なかったり、細かな点で不親切さは感じるものの、ローグライクの初心者には遊びやすいタイトルだと思います。

もう少し武器の種類が多ければ良かったとは思いましたが、それでも選択したキャラクターや拾えたパワーアップアイテムに応じて攻略の仕方を変える面白さは十分に得られました。

ローグライクというジャンルは『ミスったら終わり』のような殺伐とした雰囲気のゲームも多いですが、こちらは単純にキャラクターのデザインも可愛らしく、緩い雰囲気でまったり遊べるのもオススメポイントです。

また、それぞれのエリアのBGMも雰囲気に合っていてかなりかっこいいので、そちらも一聴の価値があります。

ニンテンドースイッチ版は2,000円で販売されていますが、たまにセールで破格の90%OFFになっていることもあるので、そのタイミングを狙うのも良いかもしれません。

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Steam版はこちら

ちなみに個人的に配信でも遊んでいたので、参考になる…かもしれません。

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