キノピオの頭のキノコは体の一部なのか、帽子なのか?

キャラクターの話
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こんにちは、こんばんは、『みう太』と書いて『みうた』と申します!(Xアカウント

スーパーマリオシリーズにおいて、今や物語の進行に欠かせないキャラクターといえば、ピーチ姫に仕えるキノコ王国の住人『キノピオ』に他なりません。

彼らの初登場作品は1985年発売の『スーパーマリオブラザーズ』で、当時はクッパに囚われマリオの救出を待つだけの存在でしたが、現在は主人公を飾るほどの有名なキャラクターになりました。

そんなキノピオのトレードマークといえば、頭部の斑点模様のキノコです。このキノコはかつて「帽子」といわれていましたが、2018年に公開された『スーパーマリオ オデッセイ』の紹介動画によると、これは帽子ではなく「頭」であることが明らかになっています。

キノコ族であることを裏付ける、頭のキノコ

Nintendo of Americaにて公開されたこの動画は、スーパーマリオ オデッセイの様々な質問にプロデューサーの小泉さんが答えるもので、ゲームの見どころやこだわり、ちょっとした制作の裏話などが語られています。

当時は「今作のマリオには乳首があるが、おへそはないのか?」という質問が大きな話題になっていて、小泉さんも「こんなに反響があるとは思ってなかった。こんなに話題になるなら次回作はおへそ付けちゃおうかな」と冗談交じりにコメントしました。

これに続くように投げかけられたのが「キノピオのキノコは頭?帽子?」という質問で、小泉さんは「これね…、実はね…、頭なんですよ」と答え、キノピオのキノコは頭の一部であることが名言されています。

しかし、今は編集されていますが、かつてのWikipediaでは「頭部に大きな斑点が付いた、キノコの笠のような帽子をかぶっているのが特徴的である。」と記述されていて、あのキノコが頭の一部だとは思われていなかったようです。

というわけで今回は、キノピオの歴史を振り返りながら、ユーザーがキノピオをどのような存在だと考えていたのか、調べてみようと思います!

初登場時からピーチ姫に仕えるキノコ王国の住人

1985年にファミコンで発売され一大ブームを築いた『スーパーマリオブラザーズ』は、大魔王クッパ率いるクッパ軍団がキノコ王国を侵略し、囚われの身となったピーチ姫をマリオが助け出す、という物語です。

当時のクッパは今と比較するとかなり凶悪で、キノコ王国の住人は魔法で軒並みレンガブロックやドカンに姿を変えられてしまい、その魔法を唯一解除できるピーチ姫も封じられてしまったことから、キノコ王国は実質的に1度滅亡しています。

本作に登場するキノピオはワールド1~7のお城に捕らえられていて、奥で待ち受けるクッパを倒すことで救出できます。しかし、このお城にいるクッパは偽物であり、いわばキノピオはマリオを誘い出す罠として利用されていたようです。

また、スーパーマリオブラザーズを代表する敵キャラの『クリボー』は、その見た目と名前から「栗」と誤解されやすいですが、キノコ王国を裏切ってクッパ軍団に寝返ったキノコ族で、「シイタケ」のキャラクターであることが明かされています。

当時は説明書にもキャラクターの詳細がほとんど書かれておらず、「そもそもキノコ族とは何か?」すら明確ではありませんでした。しかしクリボーが意思を持ったシイタケなのだとすれば、キノピオもキノコであるのが自然といえるかもしれません。

ちなみにキノピオは海外で『Toad』と呼ばれていて、これは毒キノコを意味する『Toadstool』が語源とされています。ピーチ姫も当時は『Peach』ではなく『Princess Toadstool』と呼ばれていたことから、ベニテングダケがモチーフであることを名前でも示唆していたようです。

過去にはその形状の帽子と誤解を招くシーンも

なぜキノピオのキノコが帽子だと思われていたのか理由を考えてみると、まずはその「見た目」が真っ先に挙げられます。キノピオの見た目は人間に近く、当時のグラフィックでは、キノピオもマリオやピーチと同じ人間であると思っていた人は少なくなかったとハズです。

また、キノコがモチーフであることは名前やビジュアルから分かりますが、頭のカサは白地に赤い斑点模様で、現実のキノコというよりは装飾的な帽子のようにも見え、確かにこれが頭の一部…とはすぐには信じられないかもしれません。

1989年にアメリカで放映されたアニメ『The Super Mario Bros. Super Show!』では、実際にキノピオの頭部の脱げる描写もあるらしく、これがWikipediaに『キノコの笠のような帽子をかぶっている』と書かれた原因の1つにもなっていそうです。

2000年に発売された『マリオストーリー』ではキノピオの性別が明確に分けられ、続編の『ペーパーマリオRPG』でも、おさげやツインテールなど様々な髪形のキノピオが登場しました。

リッチリッチエクスプレスで働くウェイトレスのキノピオは、頭のカサの横からツインテールが伸びていて、このキノコが帽子ではなく頭の一部だとするなら、何とも不思議な位置から髪の毛が生えていることになります。

ペーパーマリオシリーズのキノピオは、キノコの模様や色も多種多様で、中には職業に合わせた特別な柄のキノピオまでいるため、「帽子で分類していたのではないか?」とより誤解を招いたのかもしれません。

キノピコは『キノコ』であることを意識したデザインに

そんなスーパーマリオに欠かせないキャラクターとなったキノピオですが、キノピオとはあくまでキノコ族に属する種族の総称で、個人を特定する名前ではありませんでした。

ところが2002年の『スーパーマリオ サンシャイン』にて、ピーチ姫のお付きの老人『キノじい』が登場すると、翌年の『マリオカート ダブルダッシュ!!』には隠しキャラクターで『キノピコ』が参戦、マリオファミリーの一員としてその後もたびたび活躍を見せています。

RPG関連の作品を除けば、キノピコは初めて明確に女性として描かれたキノピオで、普通のキノピオとは違い、女の子らしく「おさげ」の髪形がチャームポイントになっています。

しかし、ペーパーマリオに登場したキノピオのように髪の毛が結われているのではなく、頭のキノコの一部がおさげのように連なっているので、少なくとも帽子から髪が出ているようには見えません。

キノピオがクリボーと同じキノコ族であり、そのクリボーには様々な形の種類がいるのを考えると、頭のカサが変形して髪型のようになった、というのも不思議ではないと思います。今のところ独自のカサを持ったキノピオは他にほとんどおらず、キノピコはかなり特殊な例といえそうです。

ちなみに、過去の宮本茂さんのインタビューによると「キノピオの性別は決まっていない」とのことで、キノピコも見た目や性格こそ女の子らしいですが、種族として男や女という概念はハッキリしていないのかもしれません。

※1985年発売『スーパーマリオブラザーズ』のディレクター兼ゲームデザイナー。初期作品のマリオなど多くのキャラクターをデザインした。現、任天堂株式会社代表取締役フェロー。

今後より個性的なカサを持ったキノピオが登場するかも…?

というわけで今回は、スーパーマリオシリーズにおける案内役、キノピオの頭部のキノコについて「頭なのか帽子なのか」を紹介してみました。

結論は「帽子ではなく頭」で間違いないのですが、人間に近い見た目や、カラフルかつ個性的なキノコの柄が「帽子をかぶっている」と誤解させる原因だったようです。

近年で頭部の形がアレンジされているキノピオは『キノピコ』しかいませんが、あのカサがキノコの一部なのだとすれば、今後さらに変わった形のカサを持ったキノピオが登場…なんて可能性もあるのかもしれません。

しかしこれだけ長い歴史がありながら、固有の名前が付いたキノピオは未だに数えるほどしかおらず、ピーチ姫のお付きであるキノじいも近年は出番を減らしているので、新しい特別なキノピオの出番はもう少し先になりそうです。

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