『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は任天堂からの挑戦状?なぜ難しいのかまとめてみた

任天堂のゲーム
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

遂に発売まで10日を切った『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』ですが、先日久しぶりに『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を起動して、またこの広大なハイラルを駆け回れるのか…と思うと、より楽しみが増してきた今日この頃です。

ここしばらく他のゲームを遊んでいて操作すらおぼつかなかったので、『ティアーズ オブ ザ キングダム』が発売される前にちょっと復習しておくのもなかなかオツなものなのかな…と改めて思いました。

シリーズの中でも明らかに難しかった『ムジュラの仮面』

そんな『ゼルダの伝説』といえば高い自由度に豊富なアクション、頭をひねった謎解き要素がシリーズでもおなじみであり、今や子供から大人まで幅広い層に親しまれています。

古くのタイトルはかなり知恵を絞らなければ解けない謎も多く、やや大人向けという印象もありましたが、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は1つの謎に対していくつもの解き方があり、まさに柔軟な発想が攻略の糸口につながることも少なくありませんでした。

しかし2000年に発売された『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は、前作『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を遊んでいることを前提に作られたのもあって、開発陣が『挑戦状』と呼ぶほど高い難易度を誇っています。

つい先日の2023年4月27日に23周年を迎えた、そんな『ムジュラの仮面』がなぜそこまで難しいのか…、今回は簡単に紹介してみようと思います!

まず『最初の3日間』を乗り越えるのが難しい

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は前提として、3日後に月が落ちてくる『タルミナ』を舞台に、『時の歌』で何度も時間を巻き戻しループさせながら物語を進めていくことになります。

しかし本作のプロローグでリンクは小鬼『スタルキッド』によって時のオカリナを奪われ、そのままタルミナに迷い込んでしまうため、『時の歌』を奏でる術を持っていませんでした。

つまり世界が滅亡するまでの『最初の3日間』で時のオカリナを取り戻す必要があるのですが…、それにはいくつもの手順を重ねる必要があり、もちろん時間切れになればそのままゲームオーバーにもなってしまうため、最初からそれなりに効率的な攻略を求められます。

また、リンクはスタルキッドのイタズラによってデクナッツの姿に変えられてしまうので、まず『デクナッツなら何ができるのか』からプレイヤーは探っていく必要があり、シリーズ経験者でも操作に慣れるには一苦労があったと思います。

タルミナの中心地となる『クロックタウン』は東西南北の4つのエリアに分かれていて、時間に応じて住民たちも異なる行動をとることから隅々まで見て周りたくなりますが、ここで情報収集に時間をかけ過ぎると間に合わなくなるのが憎いところです。

スタルキッドからオカリナを取り戻すためには、月が落ちる直前、『最期の日』0:00になると開かれる時計塔に入る必要があり、ここにたどり着くには逆算的に何が必要になるのかを考えていくと、少し目的も分かりやすくなるかもしれません。

しかしこの3日間はいわば『ムジュラの仮面』におけるチュートリアルで、デクナッツリンクでの動き方や戦い方はもちろん、月の迫るクロックタウンで住民は何を想っているのか、スタルキッドはどのような性格で何を企んでいるのか、本作の世界観まで理解できる流れになっています。

また、オカリナを取り戻す過程で『大妖精』や『アキンドナッツ』の願いを叶えてあげることになるのですが、困っている人を助けるとどのようなことが起こるのか…、今後重要になるイベントの流れも必ず見れるので、やはり『ゼルダの伝説』らしい作りの丁寧さが感じられました。

初心者にはこの3日間を乗り越えるのがかなり大変ですが、ここさえ突破できれば後は『時の歌』で何度でもやり直せるので、まさに最初であり最大の難関…だったのではないかと思います。

開発も認める『ボス戦は全部おかしい』

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』には全部で4つのダンジョンが用意されていて、いずれもかなり高い難易度で知られており、数は少ないながらもやり応えのある謎解きが楽しめました。

過去の開発者インタビューでも『自分で解くから達成感がある』ことをコメントされていて、そもそも『3日じゃ間に合わない』というスリルこそが醍醐味なため、意図的に難しくされている部分は間違いなくあるようです。

2015年に発売されたリメイク版『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面3D』の開発に当たって、64版の『ムジュラの仮面』を見直したときディレクターの青沼英二さんは『ボス戦はおかしい。全部おかしい』と思ったらしく、それだけ特殊な戦い方を求められていたのがうかがえます。

確かに本作のボス戦は仮面による変身が前提になっているものも多く、これまでの『ゼルダの伝説』の常識が通用しない相手ばかりなのに加えて、どこが弱点なのかも分かりにくく、勝ったとしても何が有効で勝てたのか納得しにくい…という問題を抱えていました。

特に印象的なのが『グレートベイの神殿』に待ち構えるボス『巨大仮面魚グヨーグ』で、グヨーグはまさに巨大なサメのような見た目をしており、いくら『ゾーラの仮面』でゾーラに変身したとしてもまともに水中戦を挑むのは無謀です。

グヨーグとの戦闘は部屋の中央に円形の大きな足場があって、ドーナツ型の水槽をグヨーグが回遊している形ですが、陸の上でも決して安全ではなく、水中からジャンプして飛び掛かってきたり、足場に激突して無理やり水中に引き込もうとしてきたり…他のボスと比べても明らかに難易度が高くなっています。

水中に引き込まれるとたちまち食べられてしまうので、陸から弓矢で狙い打って気絶させ、そこにゾーラリンクで攻撃を叩き込む…のが正攻法なのですが、グヨーグは気絶からすぐに立ち直るので反撃されることも多く、ゾーラの扱いに慣れていなければ回避は困難を極めました。

リメイクされた3DS版ではすべてのボスがデザインから作り直され、体のどこかに弱点となる巨大な目玉があり、64版と比べれば攻略法もかなり分かりやすくなっています。

また、64版はどうしてもスムーズなカメラ操作が難しいので、倒し方が分かったとしても思った方向に即座に狙いが付けられなかったり、そういった要素も難易度の高さに寄与していたのかもしれません。

限られた時間で遊べるサブイベントも高難易度

ラスボスにたどり着くだけでも一苦労な『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』ですが、もちろん物語本編だけでなく、本作には豊富なサブイベントも用意されています。

困っている人を助けてあげれば『ハートのかけら』や『あきビン』、『お面』などがもらえることもあるので、可能な限りクリアしたいのは間違いありません。

しかしやはり3日という縛りはプレイヤーにとって見過ごせないもので、何とかクリアしたいけど時間が足りない…ということも少なくなく、100%クリアを目指すには相当なやり込みが必要です。

例えば『ウッドフォールの神殿』をクリアしデクナッツたちを助けてあげると、大臣がお礼を用意してくれますが、なぜか『私の後をついてきてください』と迷路の中を走ることになり、まさかの大臣とのレースが始まります。

迷路には落とし穴や炎の壁などの罠も仕掛けられており、素直にお礼を渡してくれれば良いのに…という思いをよそに大臣はリンクを引き離すスピードで先に進んでしまうので、遅れを取らないように必死についていかなければなりません。

純粋に難易度が高いのはもちろんですが、厄介なのは『ウッドフォールの神殿をクリアした後』に挑戦できるサブイベントなので、もし『時の歌』で時間を巻き戻してしまった場合、もう1度ウッドフォールのボスを倒さなければ再挑戦できないのも困りどころです。

似たようなケースでいえばゴロン族の住む地域『スノーヘッド』の『ゴロンレース』で、こちらも『スノーヘッドの神殿』をクリアしてからでなければ挑戦できません。

ゴロンレースはその名の通り、ゴロンに変身したリンクが転がりながらゴールを目指すものなのですが、魔力が尽きないようにコースに設置されたツボを壊しながら、他の参加者の妨害を避けつつ1位を目指すのはなかなか骨が折れます。

優勝賞品の『砂金の入ったあきビン』はゲームを攻略するうえで喉から手が出るほど欲しいものなので、スノーヘッドの神殿を早めに攻略したら月が落ちる前にゴロンレースも何とかモノにしたいところです。

戻されても『折れない心』が大切になるタイトル

というわけで今回は『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』の難しさについて簡単に紹介してみましたが、純粋なアクションや謎解きの難しさだけでなく、やはり常に『3日』という時間制限に追われるのがより難易度を引き上げているようです。

事実、各神殿のボスも『ようやく倒し方が分かった!』となっても、すでに3日目の夜であれば間に合わずに時を戻すしかなくなり、ショートカットがあるとはいえ『また神殿をやり直すのかぁ…』と心が折れた方もいたのではないかと思います。

しかしこれだけの高難易度を誇り、開発も認めるほど理不尽でありながら未だに高い人気を誇るのは、それだけ『なにくそ!』と思いながらもクリアまでたどり着いたプレイヤーが多かったからこそ…かもしれません。

リメイクである3DS版も理不尽な要素を取り除きつつ、『絶対に簡単にはしない』というコンセプトで開発されていたため、後にも先にもこの歯ごたえを楽しめる『ムジュラの仮面』は唯一無二な存在といえそうです。

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