【レビュー】『スーパーマリオ フューリーワールド』はちょうどいいサイズの箱庭オープンワールド

4.5
ゲームレビュー
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どうも、みう太(@arai_miuta)です(ΦωΦ)

35周年を迎えた『スーパーマリオブラザーズ』ですが、2021年2月12日にはNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)に『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』も発売され、今もなお多くの方がマリオをプレイしているかと思います。

『スーパーマリオ 3Dワールド』はもともとWii Uで発売されたタイトルですが、ニンテンドースイッチ版はオンラインプレイも対応していて、離れていても最大4人で遊べるのは大きな利点です。

新しく追加されたモード『フューリーワールド』

そんな『3Dワールド』とは別に、新たに『フューリーワールド』というモードが追加されていますが、こちらは『ネコ湖』を舞台としたまったく新しい物語です。

これまでのマリオは大まかなステージに区切られた構成が多かったですが、フューリーワールドは広大な1つのマップが用意されていて、自分で好きなところに行ける新しいコンセプトのマリオになっています。

基本的な操作は3Dワールドを踏襲しているので、『スーパーマリオ オデッセイ』などとはまた違った操作感ですが、『ファイアマリオ』や『ネコマリオ』などのパワーアップ要素も取り入れられているので、様々な攻略や楽しみ方ができるのも魅力的です。

個人的にはこれだけでも十分満足できる内容だったので、今回は『フューリーワールド』にスポットを当ててレビューを書いてみようと思います!

段階を追うごとに広くなるオープンワールド

先ほど紹介したように『フューリーワールド』は1つの広大なマップが用意されている、いわゆる『オープンワールド』であって、これまでのマリオとは一味違った遊び方が用意されています。

しかし最初はマップの大部分が『スーパーマリオサンシャイン』のような絵の具で汚れた地域になっていて、どこでも好きなエリアに行けるのではなく、『ネコネコ島』『ビョンビョン島』『バタンバタン島』の3つの島を中心に巡ることになります。

フューリーワールドでは『ネコシャイン』という特殊なアイテムがいたるところに隠されていて、これを集めることでシャインの力で各地の絵の具が消え、進めるエリアや島が増えていくのですが、これのお陰で自分のプレイ時間に応じて行動範囲が広がる楽しさを実感できます。

ネコシャインを一定数以上集めるとフューリーワールドのすべての絵の具が消え、自由にどこでも行けるようになりますが、その広さは『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の『はじまりの大地』ほどの大きさが想像しやすいかもしれません。

それを広いと感じるか狭いと感じるかは人によりますが…、フューリーワールドは遊びやすさにも十分配慮されていて、ネコ湖は大部分が水辺ですが、各地に恐竜『プレッシー』が配置されており、彼に乗ることで大幅に移動の時間を短縮できます。

また、物語の終盤にはなりますが、ある条件を満たすと各地の島々にワープできる『ファストトラベル』も可能となるので、よりネコシャインの探索などもやりやすくなります。


100個のネコシャインは各地にほどよい難易度で

フューリーワールドのキーアイテムである『ネコシャイン』は全部で100個用意されていて、コンプリートを目指すのは少し大変…と思うかもしれません。

しかしストーリーのクリアに必要なネコシャインはその半分の50個なので、それであればアクションゲームに慣れていない方でも十分にクリアできる難易度だと思います。

また、100個のネコシャインは確かに数だけ見ると多いかもしれませんが、いずれも程よい難易度で各地に隠されているので、慣れてくればテンポよく30分で5個以上のネコシャインを集めることも十分可能です。

フューリーワールドのネコ湖は各地に点在する島々を巡るのが主になりますが、どの島にもネコシャインが必ず5つ隠されていて、その条件の法則性も遊んでいるうちに見えてきます。

例えば、それぞれの島の1番奥には灯台が建てられていて、その灯台の足元には必ずネコシャインが配置されています。

また、それとは別に各島には『ネコチップ』という特別なアイテムが5つずつ配置されていて、それらをすべて集めることでもネコシャインが1つ手に入ります。

他にも『特定の敵をすべて倒す』『制限時間内に青コインをすべて手に入れる』『どこかで鍵を見つけてオリまで持ってくる』などなど…、マリオシリーズではおなじみのギミックが多く用意されているので、お題が分かりづらくて迷う…ということは少ないです。

島の外にもネコシャインは多く隠されていますが、それも『プレッシーに乗ってゴールまで向かう』『特定のエリアで敵を全滅させる』『各地にいる三毛猫を見つけて親のもとまで連れていく』など分かりやすいものが多く、それぞれミニゲーム感覚で楽しみながらネコシャインを集められると思います。


アイテムやクッパJr.のおかげで初心者にも親しみやすいバランスに

ゲーム全体の難易度でいうと、これまでの3Dマリオシリーズに比べてもやや簡単な難易度になってるのではないかと思います。

例えば『ファイアマリオ』や『ネコマリオ』といったシリーズおなじみの変身も用意されているので、それらの能力を駆使して敵を倒すこともできますし、パワーアップ状態であれば2回まで攻撃を食らってもミスにはなりません。

そもそもフューリーワールドには残機の概念がないので、ゲームオーバーになることもなく、例えミスをしてしまっても一定のコインを支払うだけですぐにゲームに復帰できます。

また、本来は敵である『クッパJr.』が本作では仲間として手伝ってくれて、CPUに任せれば自動で敵を倒してくれますし、ローカルであれば2人同時プレイを楽しむことも可能です。

しかし、では歯ごたえがないのかといえばそうではなく、そもそも3Dのマリオは慣れるまで操作が難しい部分もあり、例を挙げれば『ファイアボール』はシリーズでもおなじみの攻撃手段ではありますが、3Dの空間で狙って敵にぶつけるのは意外と難しかったりします

そして本作はステージクリアよりも探索がメインとなるゲームなので、ネコシャインを探しているうちに思わぬダメージを受けてしまうこともありますが、代わりにフューリーワールドでは各パワーアップアイテムを5つずつストック可能で、好きなタイミングで好きなマリオに変身できます。

これにより高い場所に登りたければネコマリオに、遠くのアイテムを取りたければブーメランマリオに…など使い分けられて、これは『難易度が簡単』というよりも『遊びやすさ』を優先したバランスだと思います。

また、一定のネコシャインを集める度にボスである『フューリークッパ』との対決があるのですが、これはまた少し特殊なアクションが用意されていて、なかなか歯ごたえのあるボスバトルが体験できます。


フューリークッパの出現は面白いけどちょっと頻繁?

フューリーワールドの代表的な要素の1つとして、一定時間ごとに巨大なフューリークッパがフィールドに姿を現して、その巨体からマリオに向けて熱線を吐き出してきます。

熱線に当たるともちろんマリオはダメージを受けてしまいますが、このクッパの熱線でなければ壊せないブロックなども各地に用意されていて、ネコシャインを手に入れられることも少なくありません。

また、フューリークッパが出現した際に各地に赤いブロックをクッパは落としてくるのですが、これも足場として利用できることが多く、思わぬショートカットができたり、簡単にネコシャインが手に入れられたりとメリットもあります。

フューリークッパをいかに利用できるかが攻略のカギでもあるのですが、プレイしていると少々その出現の頻度が多く感じてくるかもしれません。

いくら利用できるとはいえその攻撃は邪魔になることもありますし、既に攻略済みの島であればフューリークッパの恩恵も薄れてしまいます。

加えて各地にいる普段は友好的な猫のキャラクターも、フューリークッパが出現してる間は邪悪なオーラに包まれてしまい、マリオに攻撃してくる敵キャラクターになってしまいます。

近づかなければ問題ないのでそこまで脅威ではありませんが、例えば各地にはぐれた三毛猫を親猫のもとに運んでる途中でフューリークッパが登場すると、連れていた三毛猫も豹変してしまい連れて行けなくなる弊害などがあります。

熱線で壊せるブロックをあらかじめいくつか覚えておいて、『フューリークッパの時はここに行く!』というのは決めておくと探索もかなり効率的になるかもしれません。


ボリュームはそれなりでも満足感は十分ある作り

フューリーワールドのマップはとても広大ですが、そのテンポは非常に良くクリアだけなら5時間、ネコシャインを100個集めるとしても10時間ほどでクリアできると思います。

クリア時間だけを見ればそこまで大きなボリュームには思わないかもしれませんが、それでも満足感が大きいのはサクサクと探索してネコシャインが集められることであり、何も手がかりがなくさまよう時間が少ないからかもしれません。

また、各地の島々もネコシャインを取ると次に訪れたときには登場する敵キャラクターやブロックの配置などが変わっていることもあり、繰り返し探索する楽しみも十分あります。

他にもコインが大量に入手できる金色のドカンや、ボーナスステージのような配置のハテナブロックなどなど…、飽きないように様々な工夫が隠されていていました。

オープンワールドゲームがただ歩くだけでも楽しいといわれるように、フューリーワールドにも同じような楽しみ方があり、例え100個のネコシャインをすべて集めきったとしても、各地をスナップモードで写真を撮りながら回る面白さがあるのではないかと思います。


マリオの実験的な作品でもあるのかも?

というわけで、今回は『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』に収録されている『フューリーワールド』に注目してレビュー記事を書いてみました。

純粋なボリュームとしては決して大きいわけではありませんが…、あくまで『3Dワールド』に付随するもう1つのモードだと考えれば買って損をすることはないと思います。

また、私はすべて1人でプレイしましたが、友人がいればクッパJr.と共に2人同時プレイができるのも魅力的なポイントです。

オープンワールドのマリオ自体が初めての試みであり、それも考慮していきなり大きすぎるマップにはしなかったのかもしれませんが、そういった意味でも実験的な作品のように思えます。

個人的にはマリオとオープンワールドの相性もなかなか良いと感じたので、今後はこれをベースにした新作も生まれる…のかもしれません。

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